月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

前菜6品、パスタ2品、メイン3品、パン、ドルチェ、エスプレッソのランチってどういうことさ?!

2012-10-06 | 美味しいもの
私といわさきっちとゆうちゃん。3人の誕生日には美味しいものを食べに行くことにしている。
今回はいわさきっちの誕生日で、某シチリア料理のお店へ。
8席しかないうえに人気上昇中のお店なので、なかなか予約がとれない。
こちら3人の都合もあり、10月の予約を8月末からしていた。
なんと、ゆうちゃんは都合が悪くなって来られなかったのだけど(!)、せっかく予約がとれていたのでいわさきっちと二人で行くことにした。

ランチは2650円の「おまかせ」のみ。
本当に小さなお店で、ご主人が一人で切り盛りしている。
1階が席と厨房、2階がトイレと貯蔵庫みたいになっていて、ご主人は何か取りに行くのに何度か階段を駆け上っていた。
なかなか大変そうだ。

8席もかなり窮屈なスペースだが、店内はいろんな写真や絵が飾ってあって、素敵な空間。
私たち以外に、ご夫婦らしきペアと若いカップルの2組が座り、ランチタイムが始まった。

これがまあ、すごいんだ。
2、3年に1回当たるかどうかというレベルの「当たり店」
料理の種類やボリュームもさることながら、1つ1つに手をかけている丁寧な仕事ぶりがいい。
そういう味がするのだ。

まずは前菜が6種類(!)

トップバッターはこれ。
写真はすべて2人分で、取り分けて食べる。


ひよこ豆をつぶして作ったコロッケみたいなのとリコッタチーズがパンに挟まれている。
「ぎゅっとつぶして食べてください」と言われたのでやってみようとしたが、リコッタチーズがかなり柔らかいクリーム状なので、横から出てきてしまう。
あきらめてそのままパクリ
パンの香ばしい穀物っぽさが自分好み。これは期待がもてる。


オリーブと野菜のマリネ
これはまあ普通かな。
(私はオリーブがそんなに好きでもない)
しかし、赤ワインを1杯注文しておいてよかった。
これとパンで赤ワインがいくらでも飲める感じ。

もちろんパンも自家製。

しっかりと目の詰まった私好みのパンだ。
黄色っぽく見えるのは、セモリナ粉を使っているからだとか。


自家製サラミとパンチェッタ
スパイシーで、肉の旨味もあって、本当に美味しかった。
私はどちらも大好物だが、いわさきっちは「サラミ苦手」と言っていたのに「これは食べられる!美味しい~」と大絶賛。


まだまだ続く「前菜」。
メインが果てしなく遠いね(笑)
これはカリフラワーのコロッケ。
カリフラワーの甘みがすごい。普通のクリームコロッケにカリフラワーのペーストとブロックを混ぜているのかな。
家で作ってみたいと思い、中身を細かく分析。同じ味は出せないかもしれないけど、やってみたいなぁ。
だってめちゃくちゃ旨いんだもん!


茄子のカポナータ
イタリアンのお店で食べると、もう少しラタトゥイユっぽいように思っていたのだが、これは濃厚な煮物。
甘めで、ちょっと和のお惣菜のような感じもする。
自分がチキン南蛮を作るときの甘酢にも似ているかな?
松の実がいいアクセント。
好きな味でテンション上がる

これでようやく前菜が終わり、パスタへ。
なんとパスタも2種類ある

1つめはこちら。


少し前に厨房から「バーン!バーン!」と叩きつける音がしていたので、「たぶんパスタの生地を作ってるんやろな」と話していた。
ショートパスタ好きなので、うれしい。
弾力のある、もっちりとしたタイプ。
それをにんにく、アーモンド、トマトで作ったソースにからめ、揚げた茄子をアクセントにしている。
また、目の前でチーズを削ってかけてくれるのがそそられる。
チーズは羊の乳から作られるペコリーノ。
濃厚なソースだけど、前菜の味付けがしっかりしていたせいか、そんなにしつこく感じない。美味しい。

2つめのパスタは、黒豚を使ったトマトソースのペンネ。
こちらもチーズを目の前で削ってくれるのだが、リコッタチーズだった。
黒豚が柔らかくて、脂身も口の中でとろける。


さて、いよいよメイン。
あー、もうめちゃくちゃ満足してるのに!!

メイン1品目(!)は、仔牛のソテー、マルサラソース。


マルサラソースって初めて食べたのかも?
なんというか、独特の味。
普通のワイン煮込みなどとは違って、まろやかなのは何が入っているからなんだろう?
ヨーグルトっぽいような、ちょっと酸味もあって、すっごい美味しい!なんじゃこれ!

・・・と感動していたら、もうメイン2品目が!


ひぃ~!!すごい!
自家製ソーセージ!!
レモンをかけて食べる。肉の旨味と香辛料が程よく混ざって、レモンの酸味で爽やかに。
「美味しい、美味しい」といわさきっちと感動していたら、まだメインがあって二人とも目を見開いた


仔牛のひき肉の中に野菜と卵を詰めて火を通したもの。
煮込んだのかなぁ・・・?
切ったらこんな感じにきれいな切り口になるんだね。
いいなぁ、このひと手間。
味はさっぱりとしていて、メイン最後にふさわしかった。(ここで濃厚なのはちょっとしんどい)

最後はドルチェとエスプレッソ。


グラスの中は、パインに何かのリキュールをかけたもの。
ここでもひと手間。
パインなんて久しぶりに食べたけど、おいしいなー。

揚げているのは、初めて見るお菓子。
私が「?」という顔をしていたら、いわさきっちが「カンノーリっていうんだよ」と教えてくれた。
シチリアの代表菓子らしい。

そして、食べてびっくり!
甘くておいしい~!
好き~!
リコッタチーズのクリームが入っていると説明されたので、もっとあっさりしたものを想像していたのだ。
リコッタチーズに砂糖か何か、甘みのあるものを混ぜているみたい。
揚げてあるのは、普通の小麦粉で作ったような感じ。(餃子の皮で代用できそうな?)

そして、エスプレッソは、横につけてある砂糖を全部入れてくださいとのことで、そうしてみたら、甘すぎることもなくおいしかった。


ふぅ。

満足だよ・・・

なんかもう、いつもなら「満足じゃー!」とテンション上がるのだが、今回はしっとりしてしまった。
噛み締める満足感。
現実にあっていいのか、こんな店?って感じだ。
この味、このボリューム、この品数! ほんまに2650円でいいのか!!

いやはや、脱帽です。

予約とれないのがわかった。
実はここ、面白いメニュー構成で、4月~9月は「魚」、10月~3月は「野菜と肉」となっている。
ちょうど肉に切り替わったところで、「あーあ、魚がよかったなぁ」とちょっと残念に思っていたのだが、もうそんなこと関係ない。
たとえ魚の時期に来ていたとしても、「次は肉!」と思っていただろう。
こうなったら両方絶対に食べたい!
「春は絶対3人で魚食べよう!」といわさきっちと誓い合った。
そして、この日来られなくなったゆうちゃんのことを何度も何度も思い出し、食べている途中で「ゆうちゃん、かわいそうに・・・」と不憫がった(笑)。

このお店、本当にいいのだが、1つだけ不満が残った。
それは、お店のご主人の滑舌が悪いこと!!
ぼそぼそと早口で、私たちがよく知らない料理の名前を言うので、まったく聞き取れなかった。
辛うじて、使っている材料などはわかったが・・・。

それ以外は本当に素晴らしかった。
また行きたい。もう行きたい(笑)
これ以上予約がとれなくなったらイヤなので、あえて店名と場所は書きません。(意地汚いの、私


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6 コメント

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Unknown (いわさきっち)
2012-10-07 15:12:04
ほんと、スバラシかったね!
こういうメニュー構成にしたのは、お店をお休みしてシチリアに行かれた時に、いろいろと思うところがあったらしいよ。
あんな小さなお店のどこであんな美味しいサラミやらベーコンやら仕込んでるんだろうね。

次は魚!こちらも美味しいものがいっぱいあるみたいよ。

ゆうちゃんと3人で行こうね♪
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スバラシイ (かおり)
2012-10-08 09:18:36
いわさきっち

本当によかった。
美味しいだけでなく、店主の料理への「想い」があるから、「記憶に残る料理」になるんだろうね。

フェイスブックに店名も載せずに投稿していたら、
茨木に住んでいる友達がすぐに「あの店、私も行ったよ!」とコメントくれてた。
店名を言わなくてもわかるような、そういう特長をもつ(差別化)ってすごいなと改めて想ったのでした。

春には3人で魚やね!
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Unknown (ほんちゃん)
2012-10-08 16:18:32
メールでこっそり教えてね(笑
-イタリアマニアより-
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Unknown (かおり)
2012-10-09 10:00:26
特別に教えてあげます(笑)
でもほんちゃんところからは遠いなー・・・
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Unknown (ゆう )
2012-10-09 21:21:38
久しぶりにさんちゃんに不憫がられたなぁ

でも確かに。
このお料理を食べられなかったことはすごく残念

いつか一緒に行ける日を楽しみにしているよ~
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ランチ (かおり)
2012-10-10 10:30:40
ゆうちゃん

今回は残念やったけど、
またすぐに行けるさー!

とりあえず、年内にはもう1回3人で集まろうね。
おうちごはんでもいいし。
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