月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

少しずつ日常を取り戻す

2019-09-27 | 
体が動くようになってからずっと酒蔵の原稿にかかりきりだったが、それもようやく出来上がった。
クライアントの気遣いにより、少なくとも11月いっぱい、もしかしたら年内は酒蔵に取材に行けないかもしれない。
残念だが、いろんな考え方があるので仕方がない。
決して最後にするつもりはないけれど、もしこれが最後の原稿になったとしても後悔しないよう、いつも以上に魂を込めて書いた。
今号の担当は4本。
個性的な蔵ばかりで書きやすかったこともあるが、どれも満足のいく作品になった。
デスクからの修正はほぼなし。
蔵元からも数字などのちょっとした間違いだけで、文章はすべてそのままでOKが出た。
いつもどの媒体でも、自分が書いたものが何の手も入れられずに掲載されることを目指しているが、それが実際になるとホッとする。
言葉選び一つ、リズム一つにも、魂を込めているから、できれば何一つ直されたくないのだ。

しかし、ホッとしている間もなく、次の入院(10月3日~6日)までに終わらせないといけない仕事が山積みだ。
昨日は朝5時50分に起きて2時間原稿を書き、9時前に家を出て10時から現地入り。
企業パンフレットの取材で、4名のインタビューと撮影のお手伝い。18時半までかかり、さすがに疲れ切った。

今日も午後から別の企業パンフレットの取材。またもや4名インタビュー。
撮影は午前中に終わっているので、拘束時間が短くてよかった。

この2件の原稿と、先週取材した原稿、それから某専門学校のHPリニューアルによるテキスト、あとはメーカーの消費者向けサイト記事とメルマガを1本ずつ。
これだけをあと5日間で終わらせなければならない。いや、1日は半日仕事が入っているので実質4日間か。
また土日がつぶれるが、それも仕方がない。

ようやくいろんなこと、この状況、治療などを受け入れられる精神状態になり、月曜日はかどやと飲みに行った。
いつもほど量は飲めないが、それでも2軒ハシゴして、久しぶりに友達と会って楽しかった。
私の病気の話も少しはしたが、特に湿っぽくなるわけでもなく、いつものようにかどやがいろんな話をしてくれて、二人でたくさん笑った。悪いことなんて何も考えられない夜だった。

翌日は、なかのが「本を持っていく」と立ち寄ってくれて、次の入院で読む本と葡萄と美味しいモズクをくれた。
本は、私がつい最近、本屋で手に取って、今家にある未読の本を読み終わったら買おうと思っていた中島京子の「夢見る帝国図書館」だった。
たまたまだったけど気持ちが通じているようでうれしかった。
そして、次にくれる本も、もう考えているのだという。
1時間くらいだったけど、いろいろ話せてよかった。なかのも私の顔を見て安心したようだった。

やっぱり無理して1クール目の治療前に友達に会わなくてよかったなぁと思った。
もしあの時期だったら、私はこんな冷静には会えなかったし、きっと泣いていたし、友達にももっと辛い思いをさせてしまったはず。
いろんなことを受け入れて、冷静に、前向きに、強がることなく笑っていられる今だから、会った時も以前と変わらない良い時間を過ごせるのだ。

この2ヶ月で私の人生は急展開し、仕事も抱えたままだったので今月は大変だったが、来月以降は特に大きな仕事も入っていないし、何より酒蔵取材に行かせてもらえないので、ずいぶん余裕があると思う。
今月、毎日は実行できなかった早寝早起きやウォーキング、他の病院での保険外治療などを2クール目からはしっかりやっていこうと思う。本当に治療に専念しよう。
ただ、その合間に、できれば友達とは少しずつ会っていきたい。
それがやっぱり私にとって、何よりの力になるから。


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