月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

薀蓄は家で語ってくれ

2018-01-17 | 
京都で取材を終えた後、以前から気になっていた店を偵察に行った。
酒屋&立ち飲みが一緒になった、いわゆる「角打ち」スタイル。
いずれ取材ネタにしたいと思っていたので、この日は様子を見に。

まだ17時前ということや雨ということもあってか、お客は私とおっちゃんの2人。
冷蔵庫から気になったお酒を指定すると、お店の人が注いでくれるというスタイルだ。90mlくらいで500円か700円なので、決して安くはない。
立ち飲みでアテもないんだから、これなら350円~500円が相当だと思うが、まあそれはいい。

私がお酒を選んでいると、おっちゃんがお店のおばさん(店主のお母様と思われる)をつかまえて、いろいろしゃべり始めた。
どうやら店主は留守で、おばさんが店番のようだ。

おっちゃんのしゃべりを聞いてキケンを感じた私は、なるべく関わらないように努めた。
60歳を超えたおっちゃんは、とにかく自分の薀蓄を語りたがる人が多い。この人もそのタイプのようだったので、つかまらないように気をつけた。
全く関心のないふりをしながらお酒を味わっていると、やたら日本酒の薀蓄を話している。
ある蔵の株主のような話がふと聞こえたので、もしかして業界関係者かもしれんと、念のためちょっとだけ愛想よくして、おっちゃんが「ここぞ!」とオチのようなことを言ったときには、やや微笑むようにしてみた。
すると、これはいけると思ったのか、どんどん私に話しかけてくる。

ああいう薀蓄を話したがるおっちゃんの「あるある」だが、絶対にクイズ形式で話をする。
「ここに、いくつ蔵があったか知ってる?」
「なんでやと思う?」
「この理由考えてみて」

・・・ああああ、もう!鬱陶しいな~

話したいなら、すっと話せばいいのに、なぜこちらに考えさせる?なぜクイズ形式?
「さあ?」
「わかりません」
と、適当に相槌を打っておいた。

そして、さんざん1時間しゃべり倒して帰って行った。
ようやくお店の人と話ができるようになり、今後、もしかしたら取材をお願いするかも・・・とだけ話して、名刺を置いて帰って来た。

酒が高いけど、試みとしてはなかなかオモシロイ店ではある。
しかし、おっちゃんのせいで楽しめなかったなぁ・・・。がっくり。

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