月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

姪っ子の船出

2017-09-04 | 生活
土曜日は、姪っ子(姉の娘)の大学合格祝いだった。

この時期に合格祝いって・・・?と不思議に思うかもしれないが、姪は小6から中2までをシンガポールのインターナショナルスクールで過ごした帰国子女。帰国してからの高校生活も立命館高校の帰国子女ばかり通うクラスで過ごした。
中学も高校も6年間、全科目を英語で授業を受けてきた彼女は、「英語が得意」というレベルではなく、ほぼネイティブ(イギリス英語)。
そのうえ、高校のときに、IB(国際バカロレア)ディプロマという、日本ではまだ珍しい教育プログラムを受けてきた。

もし、詳しく知りたいという方がいれば、こちらから。

イギリスではどの大学でもIBディプロマを入学資格として認めているし、この課程を履修して認定証書を取得すれば、世界100ヶ国以上、20,000校以上の大学で入学資格や受験資格として認めらるというもの。
日本でも少しずつ増えているものの、「すべての授業を英語で受ける」ということが必須なので、なかなか導入が進んでいないようだ。
だから、私も姉が「IB」といつも話すのだが、何のことだかさっぱりわかっていなかった。
姪がいよいよ受験となって、初めて検索して、ああ、こういうシステムね・・・と知ったのだった。

日本のいわゆる学校での学習や受験とは全く問われる能力が異なるので、比較するのは難しいのだが、まあ、世界の大学を受けられるセンター試験のようなものだと捉えれば簡単かもしれない。(実際は1回の試験ではなく、学習プログラムだが)
選択科目による内部評価と最終試験による外部評価によってスコアが算出され、合計45点満点中、原則として24点以上で、国際バカロレアの修了資格(成績証明書)が授与される。
それが、なんと姪は40点という高得点で学校でも3位。卒業式で校長賞を授かった。
この高得点のおかげで、日本でIBの受験枠のある大学はほとんど無試験状態(論文などで)受けることができ、オーストラリアのメルボルン大学をはじめ、日本内でも3大学に合格。
結果的に、早稲田大学へ進学することになった。

世界共通の受験なので、入学は9月。
来週、東京へ行き、寮に入る。(この寮に入るのも試験があったらしいが、無事に希望の寮へ入ることができた)
半ばくらいから授業も始まるようだ。

そんなわけで、この時期に合格祝いとなった。

うちと両親と姉夫婦と姪の7名で、京都の「ヒダマリーノ」さんでお昼の食事会。
姪のリクエストでおいしいフレンチを食べたいということで、ここに決めた。

料理はこんな感じ。



















全部美味しかった。
オリジナリティもあり、盛り付けも美しく、接客も気さくで感じがよくて、とても満足のできる食事会になった。

姪が車の免許をとって、友達と淡路島に旅行に行った。交代で運転したという話を聞いたとき、「ああ、大人になったんだな」と初めて実感した。大学生になったと聞くよりも、ガツンとやられる感じで衝撃だった。
赤ちゃんの頃からずっと見てきたあの子が、こんなふうに大人になって巣立っていくんだなぁと。

シンガポールに3年いたから英語がペラペラなのも当然だと言う人もいるかもしれないが、もともと日本語しかしゃべれなかった子が小6で異国のインターナショナルスクールに入れられ、外国人と一緒に全くわからない英語だけの授業を必死になって受けてきたことを思うとせつなくなる。
辛いこともあっただろうし、人一倍努力もしたし、頑張った。
帰国してからも、レベルの高いクラスでIBのカリキュラムを受けるためにかなり頑張ってきた。そして、結果を出した。
私はそんな姪のことを誇りに思っている。
自分には子供がいないから、姪は唯一の血のつながりのある次世代の人間だ。
それもあって、よけいに感慨深い。

漢字や日本語は苦手な部分もあるけれど(この間は自転車のサドルのことを座席と言っていた)、2年ほど前に夏休みの課題で書いていた論文(日本語)を私と夫でアドバイスしてあげたことがあった。
特に書き直してあげたとか、具体的に何かをしてあげたわけではないが、読んで気づいたことを伝えてあげた。
そうしたら、その論文が学校で始まって以来の100点満点を獲得したらしい。
姉も姉の旦那さんも理系なので、「誰にその文才似たの?」と聞いたら「かおりちゃんちゃう?」と言ってくれた。
なんだかそれが嬉しかった。

そして音楽が好きで、今はドラムを習っているらしい。
大学では軽音楽のサークルに入って、バンドをやりたいという。
姉に全く似ていないのが笑える。マニアックな感じが私と似ている。

あんなに小さかったあの子が、もう大学生か・・・。車も運転するのか・・・。1人で東京で暮らすのか・・・。
いろんなことを思う。
どうか辛いことがあっても乗り越えられますように。いい人に恵まれますように。人を大事にできる人間になりますように。
どうかどうか、幸せに。

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2 コメント

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Unknown (west24)
2017-09-07 12:25:56
みんな、そうやって
「えぇ、あの時のあの子が?」・・・って
思うんでしょうね。

私たちの節目にも、陰ながら
「おっ、いっちょまえの事、
 言うようになってきたな、
 頑張れよ!!・・・。」って
静かに見守ってくれていた
親や親戚、はたまた、
バイト先や近所の年長者の方が
いたんですよね・・・。笑。

繰りかえしですね。
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繰り返し・・・ (かおり)
2017-09-08 14:53:21
確かにそうですね。
私のこともそういう目で見てくれていた大人がいたんでしょうね。
逆に、危なっかしいときには、おいおい、大丈夫かと心配したり。
おっしゃるとおり、その繰り返しなんですよね。

そして、私もいよいよあっち側の世代になったか、ということで。笑

コメントありがとうございます。
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