月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

友達と山を登り、キノコに出会う

2020-07-21 | 生活
昨日の朝、私の家からひと山越えた所に住むゆうちゃんが「急だけど、キヌガサダケを見に行かない?」とLINEで連絡をくれた。
彼女はほぼ毎日山を登っている。自分の家からひと山越えて、私の家の裏辺りまで来るということは聞いていた。
健康のために始めたけれど、今では「山」自体が好きになっていることも。

行きたかったが、昨日はどうしても午前中に仕上げなければならない原稿があったので断り、今日にしてもらった。
ウォーキングの恰好をして、虫除けスプレー(ハッカ水)や冷たいお茶、タオルなどをバッグに詰め込んで出発。
と言っても、私は裏山に行くだけなので、家からほんの7、8分で待ち合わせの神社に着いた。ちなみにゆうちゃんはここまで来るのに80分かかっている。

神社までは来たことがあったが、その奥の山には足を踏み入れたことがなく、ちょっとわくわくした。
ゆうちゃんの案内で山道を登る。キャンプで時々ハイキングをするが、しっかり登る山道は久しぶりだった。すぐに息があがる。
でも、平地を歩くよりしっかり運動をしている感じがして気持ちよかった。

キヌガサダケは、梅雨時期か秋に、竹林に生えるキノコ。
パッと見るとマッシュルームみたいなのだけど、カサが白いレース状に開く。それが、午前中に開いて、午後にはもうしぼんでしまうのだという。だから、開いているところを見られるのは貴重だ。それで誘ってくれたのだ。

10分ほど歩いたところの竹林に、開く前のキヌガサダケを発見。


「これが今日くらいに開くかと思っていたけど、まだやね」とゆうちゃん。そして、竹林の上のほうを指し「あの上に開いているのがあるんやけど、登れる?」と聞いてきた。
もちろん!!
ここまで来て見ないで帰るわけがない。それに、私は運動神経はゼロだけど、山道を登り下りするのは苦手じゃないのだ。

ゆうちゃんについて険しい竹林の山を登り、ついにキヌガサダケに出会えた!
これだ。


本当に白いレース状になっていて、不思議で美しい。
ただ、よく見ると小さな虫が何匹も寄り着いていて、辺りにはなんとも言えないニオイが漂っていた。
カサが開くとニオイが出て、それにつられて虫がやってきて、胞子を運ぶみたいだ。
キノコってやつは、奥が深いな。

珍しいものを見せてもらえて大満足の私。
川のそばの岩に腰かけて冷たいお茶を飲み、しばし休憩。汗もだんだん引いていった。

ゆうちゃんと山の中にいたら、20代の頃、よく一緒に旅をしたことを思い出した。
青森、小豆島、越前岬、鎌倉、尾道、三朝温泉・・・、カナダも一緒に行ったっけな。
管理者のいない山の中の秘湯に入ったり、雪の中で遭難しかけたり、修行者のように山道を駆け抜けたり、カナダでは長い山道をすべりおりておにぎりを食べたり、島中を自転車でまわったり・・・。
旅の中ではちょくちょくワイルドな場面があった。でも、不思議と、そういう出来事のほうが、記憶が鮮明だ。

そんなことも思い出しながら、また山を下りて神社で別れた。私はそこから徒歩8分で帰れるが、ゆうちゃんはまた山道を80分かけて帰るのだ。すごい。
でも、ほんの少しだったのに、私も「山登りっていいな」と思っていることに気づいた。
弱っている足腰も勝手に強くなりそうだ。運動不足の私には、ウォーキングよりもいいかもしれない。
思いがけず楽しい時間だった。身近なのに非日常の感覚。

帰宅してシャワーを浴びて、キノコ好きのYさんに写真を送ったら、「いやー、うらやましい。美しい。惚れ惚れ」と返ってきた。
やっぱりキノコ好きにはたまらんのね。
調べたら中国では高級食材だとか。う~ん・・・食べる気にはならんね。

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