月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

信州マルス蒸溜所へ!

2016-08-29 | 
夫は土曜出勤だったので、月曜に代休をとってくれていた。
なので、ウイスキー&ビアキャンプの後は泊まり、翌日は「信州マルス蒸溜所」まで足をのばした。

私と夫は日本の主な蒸溜所はすべてまわった。(山崎、白州、宮城峡、余市)
マルスは2011年に19年ぶりに製造を再開した蒸溜所なのだが、一度行きたいと思いながらもなかなかその機会を作れずにいたのだ。
今回、ようやく訪問が実現した。


日本は今、クラフトディスティラリー時代を迎えている。
つまり、サントリーやニッカなど大手ではなく、小規模な「地ウイスキー」を造る企業が続々出てきているということ。
厚岸(堅展実業)、静岡(ガイアフロー)、岡山(宮下酒造)、茨城(木内酒造)、福島(笹の川酒造)、鹿児島(本坊酒造)。
鹿児島には津貫蒸溜所というのができるのだが、このマルス蒸溜所と同じ会社だ。
今は日本酒だけでなく、ウイスキーもアツいのだ。
蒸溜所巡りもまだまだ楽しめそう・・・。

さて、駐車場にハスラーを停めると、夫が「ごめん・・・」とパソコンを出して仕事を始めた。
代休はとったものの、会社は動いているので仕方がない。
早く中へ入りたかったが、ふと見ると庭園があるではないか。


天気も良かったし、私は木々や花をいつまでも見ていられるので、夫を待つ間はずっと庭園にいた。

庭園のまわりは森。


白いムクゲがきれいだった。


空が高い!


木も花もみんな私を歓迎してくれているようで、とても幸せな時間だった。
しばらくすると仕事を片付けた夫が車から出てきたので、いよいよ蒸溜所見学に。
残念ながら今は製造期間ではないので造っているところは見られなかったが、日本酒と違ってウイスキーは製造工程はそんな見るようなところもないので全く問題なし。
見学は無料で、ガイドもいないので、自分たちでまわる。

まずは貯蔵庫。
いろんな蒸溜所を見てきたが、やっぱり山崎の貯蔵庫が一番いいなぁ。雰囲気が全然違う。


マッシュタン(麦芽を糖化する)


ウォッシュバック(発酵槽)


そして、蒸溜。ポットスチルが2基。


このポットスチルは2014年に新しく造ったもので、初代のポットスチルは外に展示していた。


マルス蒸溜所は、ニッカの竹鶴政孝氏(いわゆるマッサン)の上司だった岩井喜一郎氏が計画・製造した蒸溜所で、このポットスチルも岩井さんが決めたもの。
だから、新しいものを入れるときも、まったく同じ岩井モデルにしたらしい。

新しいポットスチルを造ったのは、国内の三宅製作所さん。
基本的にはビールや他の飲料の製造設備を造っている会社だが、宮城峡など大手のポットスチルも手掛けている。
国内でポットスチルを発注するなら、まずここだ。

木桶製造ならウッドワークさん(大阪)、洋樽製造なら有明産業さん(京都・宮崎)といったように、設備製造における伝統的な技術を持つ企業は、各分野で国内にわずか1社のみということも珍しくはなく、職人の高齢化など深刻な問題も抱えている。
国内の新しいウイスキーメーカーが発展することで、このようなものづくり企業の発展、技術の伝承にもつながればいいなと。
そんなことを思いながら、三宅製作所製のポットスチルを眺めていた。

見学の後は楽しい試飲・・・のはずだが、ここは無料で飲めるウイスキーは1種類だけ。
有料も結構高いし、昨日たっぷり飲んだので無料1種類でガマン・・・。
ただ、この会社は南信州ビールも隣で造っていて、こちらの試飲もあったので(有料)、2種類飲んだ。
もちろん夫は運転手なので飲めない。2つとも私のよ(笑)


蒸溜所を出てから、すぐそばにある「苔清庵」という蕎麦屋で昼ごはんを食べた。
近いからという理由だけで立ち寄ったのだが、十割蕎麦がめちゃおいしかった。


並、大盛りと選べたのだが、二人とも並にしてしまったことを後悔。食べながら何度も何度も後悔。
それくらい美味しかった。

1泊2日のウイスキー旅行。
楽しかったなぁ。
しかし、帰りは疲れた。
「高速が渋滞してるから」と下道で帰って、永久にたどり着かないかと思うほど時間がかかったのだ。
運転しているのは夫なので文句は言えないしね・・・。