鴨着く島

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どうした風の吹き回し?

2019-05-20 23:33:55 | 日本の時事風景

報道によれば、安倍首相は北朝鮮の金正恩に「何ら条件を付けずに会う」そうだ。

一体どうしたというのだ。

会うのならもっと前に、ちょうどトランプが去年の6月、初めて金正恩に直接会った頃にそうした機会があったろうに、その頃はかたくなに「最大限の経済制裁で圧力を掛ける」として、会おうとしなかった。

その頃は金正恩自身も「どうして日本は会いに来ないんだ?」とふくれっ面していた。チャンスだったのに、結局、アメリカのトランプへの手前、というか核ミサイル問題というような日米安保の根幹にかかわる外交は日本外交にとって不可触領域なので、触らぬ神に祟りなしーーということだったのだろうか。

しかし今頃になって、この展開は何なのだ。もちろん直接会うことに異論はないが、つい最近まで「圧力」の一点張りだったのが、さては、拉致被害者家族たちがアメリカに直接出向いて向こうの高官に会った際に、何か入れ知恵でもあったのか。

それとも、2週間前に北朝鮮が日本海に向かって「飛翔体」を数発発射したことを巡り、アメリカの見解との相違にはぐらかされたのだが、今度はアメリカの姿勢を「忖度」せずに、独自に北朝鮮に首相自らが出かけるということなのだろうか。

報道では余りの「前のめり」を危惧する論調もあるが、やはり指導者同士の話し合いは必要だ。金正日と直接会った小泉首相の時、安倍さんが副官房長官として会談セッティングの根回しをしたと聞けばなおさらのことだ。

あの時代もアメリカ大統領のブッシュは北朝鮮を「悪の枢軸」呼ばわりして敵視していたのだが、小泉首相は北朝鮮訪問を実行し金正日に拉致を認めさせ、蓮池さんはじめとする拉致被害者を連れて帰って来た。「私の代で拉致問題は解決する」と公約した安倍首相は今度こそ万難を排して向き合わなければなるまい。(※夏の参院選のための支持率稼ぎではないことを願う。)

 


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