鴨着く島

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奇妙な一致

2024-05-22 09:55:48 | 災害
約一か月前の4月20日に太平洋上で訓練をしていた海上自衛隊のヘリコプター2機が衝突事故を起こし、2機とも海中深く沈んだが、双方にはそれぞれ4名が搭乗していたという。

そのうちの一人が見つかったが既に死亡しており、残る7人の生存は絶望的で、いまだに行方不明だそうだ。

ヘリコプター同士の衝突というのは珍しいが、夜間訓練だったことに加えてそれぞれが別の母艦から飛び立っているので2機が受ける電波の混線があったのではないかと取り沙汰されている。

フライトレコーダーを回収すればそのあたりの無線傍受に関するそれぞれの母艦との応答の内容が確認されるのだろうが、何しろ現場の海域の深さが5000mはあるというから、回収は不可能に近く、真相究明ははるか先だろう。

どちらかの機体の不具合という可能性も捨てきれないが、結局のところ海上自衛隊員の8名が殉職したという事実のみが確実ということだ。

ところで、この事故を聴いた時に思い出したのは去年の11月に屋久島沖で墜落した米軍のオスプレイの事故だった。その時の殉職者数もまた8名だったのだ。

あのオスプレイは何かの不具合を感じて屋久島空港に緊急着陸しようとしたがそれがかなわず、海中に墜落したのだった。

実はその事故を聴いた時に、同じ去年(23年)の4月に陸上自衛隊の東部方面隊所属のヘリコプターが、宮古島沖で管制塔のレーダーから消えて間もなく墜落した事故を思い出していた。

そのヘリコプターに乗っていたのは、当時の師団長と宮古島守備隊隊長という高官を含む10名であったが、坂本師団長は就任して間もなくの初めての偵察飛行の最中だったので驚きは大きかった。

国は違うが、イランの現職大統領一行を乗せたヘリコプターが、イラン西方にある東アゼルバイジャン州内の新たに建設されたダムの完成式典に臨んだ帰りに墜落したという。

その墜落したヘリコプターにはライシ大統領を含む8名が乗っており、全員の死亡が確認されたというのだが、このヘリコプター事故でもやはり8名が死亡している。

とすると去年4月の陸自機が10名だったことを除けば、この1年足らずの間にヘリコプター事故(オスプレイ機を含む)で死亡した人数が、判で押したように8名なのである。

ヘリコプターの搭乗定員が4名、6名、8名、10名というように偶数であることがこれらの奇妙な一致の真因だろうが、それにしてもオスプレイ機を含むヘリコプターの事故が多発してはいまいか。

イラン機の事故の場合、式典から帰る際に3機のヘリコプターが飛び立っており、そのうちのライシ大統領機を乗せた1機だけが墜落したという。

そのことで敵対するイスラエル軍の仕業ではないかという噂もあるようだ。

当時の天候がひどかったことと、旧型のヘリコプターだったため修理部品の劣化が避けられなかったためという解釈もあるのだが、場所が場所、時期が時期だけに憶測を呼んでいる。



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