鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

彼岸花が咲いた

2020-09-19 17:10:24 | おおすみの風景
今日は秋の彼岸入り。

この時期に決まって咲くのが彼岸花だ。

昨日、銭湯に行った帰り、我家の近くの県道550号線沿いに彼岸花の群落を見たので、今朝写真を撮って来た。
道路の片側の土手沿いに20メートルくらいにわたって、真っ赤なのとやや薄い赤いのとが、一叢に5本くらい茎を伸ばし、1メートルほどの間隔で咲いている。

全部で100本くらいはあるだろうか、土手の草を刈る人が彼岸花を見せるために刈り残しておいたのだ。この時期、田んぼや畑の畔でも同じように畔草は刈っても彼岸花だけは刈り残しておくというのはよく見かける風景で、時期外れということのない律儀な咲き方をする花である。

彼岸花は、他に墓花、死人花などという変名があり、どちらにしてもあまり良い名ではないが、やはり秋の彼岸シーズンに決まって咲き揃うからだろう。

北原白秋の詩に「赤い花なら 曼殊沙華 ごんしゃん ごんしゃん どこへ行く」というのがあるが、こっちは仏教経典からの借用で、ごんしゃん(若い娘)のあでやかさの比喩に使っている。

今朝は思いがけないところに咲いているのに気付いた。

何と我が家の南の花壇、マテバシイの真下に、いつの間にか一輪の彼岸花が顔を出していたのだ。
彼岸花は球根だから、ここに植え付けない限りは芽を出すはずがない。

しかし自分がここに植えたという記憶はない。

いろいろ考えてみると、去年の12月に、宮崎県三股町に住む従姉夫婦が引越した時に加勢に行き、お礼に貰った植木か鉢かの中に植えられていたものだったのかもしれないと思い当たった。

これまで庭付きの家だったのが、高齢の二人暮らしでもう庭仕事は無理だということで町営の団地に移り住んだのだが、その際に庭に植えてあった五葉松をはじめ、何種類かの植木と、植木鉢を何鉢か貰い受け、我が家の庭に植えたり、植木鉢の土を花壇の中に混ぜ入れたりしたのだった。

その中に一株(一球根)が紛れ込んでいたのではないかと思う。

余り庭に植えるような花ではないが、今時は「リコリス」という名で、赤のみならずクリーム色や白いのが普通に園芸店で販売されているから、不吉という評価は過去のものだろう。

夏の終わりから本格的な秋になるまでは花の少ない時期なので、これはこれで鑑賞に値する。

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