鴨着く島

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オミクロン株でまた自粛?

2021-12-02 09:54:28 | 災害
また南アフリカで新型コロナウイルスの変異株が見つかり、今度の変異株の名はオミクロンだそうだ(南アフリカ発最初の変異株はベータ)。

ギリシャ文字のアルファベット24文字が英語のAに当たるアルファから順に付けられており、今度の変異株は12番目に当たるという。

ところがテレビ報道によると、英語のМ・N・Qに当たるミュー・ニュー・クシーはパスされ、3つ飛んだオミクロンと名付けられたそうだが、これはWHOが「クシー」は中国共産党指導者「習近平」の「習」の中国読みが「シー」なので、それに忖度して飛ばしたという。

WHOの中国への忖度は去年のパンデミック指定直後から見られており、今さらという気がするが、共産中国の世界機関への関与が年々強まっていることから考えれば、「習近平」の顔を立てた、立てざるを得なかったということだろう。チャイナマネーのしからしむる暗部だ。

それはそうと、今度のオミクロン株を加えて変異種がすでに12種類も発現していることの方が驚きだった。

最初のイギリス株の出現で騒がれ、4番目のインド株デルタで大騒ぎになったが、その後はさして新種は俎上に上らず、特にアメリカ由来の2種の変異株イプシロンとイータ株は報道されることもなかった。

現在感染者数4600万人、人口の8人に一人が感染者という、質量ともに世界最大の感染を出しているアメリカ由来の変異株はさほど感染性が強くなかったので、報道圏外だったのだろうか。ちょっと首をひねる対応である。

日本では10月下旬以降、新規感染者が目に見えて減って行き、11月の中旬からは全国でも100人台と激減したので、自粛制限緩和に踏み切る自治体も増えてきていた。

鹿児島県でもここ2週間余り、一日だけ1人の感染を見ただけでゼロの日が続き、かつ入院治療者もゼロになったので、11月25日付で「感染予防対策徹底店」のみ、自粛から解放する措置を採った。そういう飲食店は、客の人数制限なしで以前通りの営業時間・酒類の提供ができるようになったのである。

しかしその喜びも束の間、翌日の新聞に「南アフリカで新たな変異株出現」、その翌日には「在日の南アフリカの外交官が変異ウイルスに感染」と大きく報道され、今やこのオミクロン株の話題のない日はないというありさまになってしまった。

オミクロン株は細胞に侵入するためのスパイクタンパクに30か所も変異していると言われ、そのため感染力がこれまでより10倍も強いなどとテレビのニュース番組で取り上げられており、ちょっとしたパニックになっている。

政府はすぐに、先手を打つように「すべての海外からの入国は認めない」と水際対策を徹底する方針を示したが、「外国に赴任している日本人も例外ではない」との方針のようで、これには「海外邦人の安全を確保するのが政府の役目だから、とにかく希望者はすべて帰還させよ」という意見がある。自分もそう思う。

一昨年来の流行の折に、緩かった水際対策への批判に懲りた政府が、今度は逆に先手徹底対策を採って批判を受けまいとしたのは分かるが、そこは行き過ぎだろう。

このオミクロン株の報道に舌打ちをしたいのが、飲食業界とくに居酒屋などの経営者だろう。営業時間の延長が可能になったことで、11月半ばくらいからは以前の客足が戻って来たと喜んでいたのだが、またまた暗雲が漂って来た。

これから国内では飲食業界書き入れ時の忘年会シーズンに入るわけだが、今までに学んだ対策を緩めることなく接客対応すれば普通に営業してよいのではないかと思う。ただ、人口密集地域からの客については用心をするに越したことはないだろうが。