俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

10月4日(金)

2013-10-04 07:32:33 | Weblog
★秋の潮満ち来る波の触れあいて  正子
ゆったりとした秋の潮が満ちてくるとき、波がゆったりと触れ合う様子は、潮の香りと波の音が聞こえてくるようです。(高橋秀之)

○今日の俳句
鳥の群れ高く遠くへ秋の空/高橋秀之
「高く遠くへ」に、秋空の本質が詠まれている。群れて飛んでゆく鳥が静の中の動として印象的だ。(高橋正子)

○野竹(のだけ)

[野竹/東京白金台・自然教育園]

★野竹美し花後の実の膨らみつつ/高橋信之
★野竹野に美しき実を散らばせる/高橋信之
★九月の茂り野竹の花の色まぎる/高橋正子

 野竹というのを、今年の九月に四季の森公園で見るまで、名前も、もちろん花も知らなかった。九月に里山の茂りの中に濃い赤紫色の複散形花序の花を咲かせているのを初めて見た。なぜ「竹」の字が入るのだろうと思い茎を見ると、確かに茎が竹の節のようになっている。それで、「野竹」なのだ。花の後は、子房がロココ調のような美しい薄青色になる。花よりも花の後が美しい。
 ノダケ(野竹、学名:Angelica decursiva)はセリ科シシウド属の多年草。根は太く束状になる。茎は暗紫色を帯び、直立し、上部はわずかに分枝して、高さは80-150cmになる。葉は互生し、柄があり、ふつう3出羽状複葉または羽状複葉になり、小葉や裂片は長卵形、楕円形、長楕円形で、縁には軟骨質で硬い鋸歯があり、葉の裏側は白色を帯びる。頂小葉の基部は葉柄に流れて翼になり、葉柄の下部は袋状にふくらむ。花期は9-11月。茎頂か、分枝した先端に暗赤色の複散形花序をつける。花は5弁花で、花弁は暗紫色まれに白色で、萼歯片はない。 果実は長さ4-6mmの平たい広楕円形になる。分果の背隆条は脈状、側隆条は広い翼状になり、油管は表面側の各背溝下に1-4個、分果が接しあう合生面に4-6個ある。果実にはカレー粉に似た香りがある。日本では、本州、四国、九州に分布し、山野に生育する。世界では朝鮮、ウスリー、中国、インドシナに分布する。なお、多くの図鑑などでは、分布は「本州(関東地方以西)」とあるが、東北地方でも分布が確認されている。


◇生活する花たち「藻の花・萩・藪蘭」(鎌倉・宝戒寺)
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1 コメント

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お礼とコメント (高橋秀之)
2013-10-06 13:54:47
高橋正子先生
今日の俳句に「鳥の群れ高く遠くへ秋の空」の句をお取りあげいただきありがとうございました。

秋の潮満ち来る波の触れあいて  正子
ゆったりとした秋の潮が満ちてくるとき、波がゆったりと触れ合う様子は、潮の香りと波の音が聞こえてくるようです。
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