俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

10月3日(木)

2013-10-03 07:30:13 | Weblog
★炊き上がる米の光りにぎんなん混ぜ  正子
炊き上がったばかりの白米に、殻からとり出した銀杏をまぜ合わせます。湯気に包まれて、ほっこりとでき上がったこの季節ならではの逸品は色どりも、かおりも美味しそうです。(小川和子)

○今日の俳句
とんぼうの入りくる画廊開かれて/小川和子
画廊にとんぼうは入ってくるのに意外性がある。窓を開け放った小さな画廊であろう。自然に開け放たれ、自然光を入れ、とんぼうも迷い込むようなところで画を鑑賞するのもよいものだ。(高橋正子)

○道草(あけび)

[道草の実/東京・向島百花園]       [道草の花/横浜日吉本町]

★三つ葉あけび割れたり中に種あまた/高橋正子

 アケビ(木通、通草)は、アケビ科の蔓性落葉低木の一種(学名: Akebia quinata)、あるいはアケビ属(学名: Akebia)に属する植物の総称である。茎は蔓になって他物に巻き付き、古くなると木質化する。葉は5つの楕円形の小葉が掌状につく複葉で、互生する。花は4 - 5月に咲き、木は雌雄同株であるが雌雄異花で淡紫色。花被は3枚で、雄花の中央部には6本の雄しべがミカンの房状に、雌花の中央部にはバナナの果実のような6 – 9本の雌しべが放射状につく。雌花の柱頭(先端部)には、甘みを持った粘着性の液体が付いており、花粉がここに付着することで受粉が成立する。雌雄異花で蜜も出さないので、受粉生態にはよくわかっていない点が多いが、雌花が雄花に擬態して、雄花の花粉を目当てに飛来する小型のハナバチ類を騙して受粉を成功させているのではないか、とする仮説がある。ハエ類が甘みを持った粘着質を舐めに来る際に受粉していると考えられる。受粉に成功した個々の雌しべは、成長して果実となり、10cm前後まで成長する。9 - 10月に熟して淡紫色に色づく。成熟した果実の果皮は心皮の合着線で裂開し、甘い胎座とそこに埋もれた多数の黒い種子を裸出する。この胎座の部分は様々な鳥類や哺乳類に食べられて、種子散布に寄与する。
 種子を包む胎座が甘みを持つので、昔から山遊びする子供の絶好のおやつとして親しまれてきた。果皮はほろ苦く、内部にひき肉を詰めて油で揚げたり刻んで味噌炒めにするなど、こちらは山菜料理として親しまれている。主に山形県では、農家で栽培され、スーパーで購入することができる。また、東北地方などでは、新芽(山形県や新潟県などでは「木の芽」と呼ぶ)をやはり山菜として利用している。その他、成熟した蔓は、籠を編むなどして工芸品の素材として利用される。また、秋田県では、種を油の原料としている。江戸時代から明治時代にかけては高級品として珍重され、明治以降生産が途絶えていたが、近年復活した。


◇生活する花たち「いぬたで・金木犀・やぶまめの花」(四季の森公園)
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1 コメント

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お礼 (小川和子)
2013-10-04 19:32:33
正子先生の「今日の俳句」に「とんぼう」の句をとり上げて頂きまして有難うございました。

★炊き上がる米の光りにぎんなん混ぜ 正子
炊き上がったばかりの白米に、殻からとり出した銀杏をまぜ合わせます。湯気に包まれて、ほっこりとでき上がったこの季節ならではの逸品は色どりも、かおりも美味しそうです。
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