俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

8月6日(月)/原爆忌

2012-08-06 17:21:52 | Weblog
★大朝焼車一台ずつ染まる  正子
早朝、東の空から次第に赤紫色に染まり、やがて真っ赤な大朝焼けになってきました。ほんの短い時間の流れの中に、周囲は大きな朝焼けに包まれ、未だ、まばらに行交う車も、駐車している車もその一台づつが赤く染まっています。今日の暮らしが始まろうとしている美しい朝の風景です。 (佃 康水)

○今日の俳句
作務僧も素麺流しの竹を組む/佃 康水
寺での素麺流しであろうか。作務僧も出て、素麺を流す青竹を組み、境内での素麺流しがいかにも涼しそうである。(高橋正子)



[グラジオラス/横浜日吉本町]

★グラジオラス妻は愛憎鮮烈に/日野草城
★グラジオラスゆるるは誰か来るごとし/永田耕一郎
★グラジオラス揺れておのおの席につく/下田実花
★刃のごとくグラジオラスの反りにけり/佐久間慧子

 花にも流行り廃れがあるが、私の記憶では、昭和30年代から40年代の初めごろ、グラジオラスは、ダリアと並んで人気の花だったと思う。葉が菖蒲のようで、花が連なって咲く。ヒメヒオウギズイセンに似たマジェンダ色のグラジオラスが一般的だったころ、生家にもあった。それから花がずいぶん華やかに豪華になった。グラジオラスは、ガラスの花器に活けたい。茎を水に透かせて、豪華な花の暑苦しさから解放されたい。そうすれば随分涼しい花となる。連なった花は根元から先へと咲く。最後の蕾まで咲き切らすのは意外と難しい。

グラジオラス (Gladiolus) は、アヤメ科グラジオラス属の植物の総称。日本には自生種はなく、園芸植物として植えられている。別名、トウショウブ(唐菖蒲)、オランダショウブ(阿蘭陀菖蒲)。名前は古代ローマの剣であるグラディウスに由来し、葉が剣に類似していることが根拠と言われる。日本では明治時代に輸入され、栽培が開始された。根は湿布薬の材料に使われる。原産地は、アフリカ・地中海沿岸など。赤、黄、橙、白などの花を開花する。葉(一説には花が咲く前の一連のつぼみ)が剣のようなのでGladius(ラテン語で「剣」)にちなんで名づけられた。春に球根(球茎)を植え、夏の7 - 8月にかけて開花する春植え球根として流通しているものが一般的である。一部の原種には秋植え球根で、春に開花するものもある。花言葉には勝利・密会・用心などがある。


◇生活する花たち「むくげ・コムラサキ・鬼百合」(東京・新宿御苑)

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1 コメント

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御礼・俳句鑑賞 (佃 康水)
2012-08-04 11:08:26
(御礼)
今日の俳句に「作務僧も素麺流しの竹を組む」を御取りあげ頂き有り難うございます。毎年夏休みに入るとお寺の行事としてキャンプなど行います。子供達は1泊2日の行事を楽しみにしています。
  
「俳句鑑賞」
     大朝焼車一台ずつ染まる  正子

早朝、東の空から次第に赤紫色に染まり、やがて真っ赤な大朝焼けになってきました。ほんの短い時間の流れの中に、周囲は大きな朝焼けに包まれ、未だ、まばらに行交う車も、駐車している車もその一台づつが赤く染まっています。今日の暮らしが始まろうとしている美しい朝の風景です。
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