俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

4月24日(木)

2014-04-24 07:02:56 | Weblog
 小石川植物園
★やわらかに足裏に踏んで桜蘂  正子
あれほど心待ちにしていた桜の花もすっかり散り終り、今では葉も伸び、桜蘂がしきりに降っている・・・。移りゆく時の流れを足裏の感覚に惜しみ、葉桜の新緑となった木蔭の心地よさも愛でている作者の心情が垣間見えます。(桑本栄太郎)

○今日の俳句
さみどりの激しく光り木の芽風/桑本栄太郎
風が強い日には、芽吹いたさみどりの木の芽も、光を「激しく」反す。「激しく」には、風や日の強さ、さみどりの木の芽の勢いが感じ取れる。(高橋正子)


○花水木

[花水木/横浜日吉本町(左:2010年4月27日・右:2012年4月29日)]

★一つづつ花の夜明けの花みづき/加藤楸邨
★アパートは新装アメリカ花水木/林翔
★松屋通りアメリカ花水木の盛り/宮津昭彦
★花水木街へ海光真直に/有馬朗人
★三郎の忌日埋めゐし花水木/高島茂
★女子寮に皿洗ふ音花水木/皆川盤水
★花水木手を空へ向け深呼吸/中村忠男
★独り居に慣れて明るき花水木/広木婦美
★定年はやがてくるもの花みづき/日下部宵三
★待ち合わす銀座の角の花水木/高橋正子

 ハナミズキ(花水木、学名:Benthamidia florida)はミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木。北アメリカ原産。別名、アメリカヤマボウシ。ハナミズキの名はミズキの仲間で花が目立つことに由来する。また、アメリカヤマボウシの名はアメリカ原産で日本の近縁種のヤマボウシに似ていることから。
 ミズキ科の落葉小高木。樹皮は灰黒色で、葉は楕円形となっている。北アメリカ原産。花期は4月下旬から5月上旬で白や薄いピンクの花をつける。秋につける果実は複合果で赤い。庭木のほか街路樹として利用される。栽培する際には、うどんこ病などに注意する。またアメリカシロヒトリの食害にも遭いやすい。
 日本における植栽は、1912年に当時の東京市長であった尾崎行雄が、アメリカワシントンD.C.へ桜(ソメイヨシノ)を贈った際、1915年にその返礼として贈られたのが始まり。この話は、1981年海底版の日本の中学生向け教科書「NEW PRINCE」中3版でもエピソード的に取り上げられた。なお、2012年に桜の寄贈100周年を記念して、再びハナミズキを日本に送る計画が持ち上がっている。
 ハナミズキの深刻な病害であるハナミズキ炭疽病の感染地域では、感染によってハナミズキの街路樹が枯死すると、ハナミズキ炭疽病に抵抗性があるヤマボウシまたはハナミズキのヤマボウシ交配品種に植え替える病害対策が行われることがある。


◇生活する花たち「いちはつ・藤・梨の花」(横浜市緑区北八朔町)
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1 コメント

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御礼と好きな句鑑賞 (桑本栄太郎)
2014-04-22 10:14:16
高橋正子先生
4月24日(木)の今日の俳句に「さみどりの激しく光り木の芽風」の句をご紹介頂き、嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難うございます。毎朝、庭の木々の木の芽の生長を眺めています。好天ながらも風の強い日の朝、今では新緑ほどにもなった木々の芽が朝日に光り輝いていました。

<好きな句鑑賞>
★やわらかに足裏に踏んで桜蘂  正子
あれほど心待ちにしていた桜の花もすっかり散り終り、今では葉も伸び、桜蘂がしきりに降っている・・・。移りゆく時の流れを足裏の感覚に惜しみ、葉桜の新緑となった木蔭の心地よさも愛でている作者の心情が垣間見えます。
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