俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

5月3日(木)/憲法記念日

2012-05-03 03:30:10 | Weblog
★森奥のたんぽぽ大方は絮に  正子
鮮やかな黄のたんぽぽもほぼ絮となり、森の奥の静けさの中、その白い球形の柔らかさに、ふと心安らぎます。春から夏へ、森の木々も若葉があふれ、新たな明るい季節の始まりです。(藤田洋子)

○今日の俳句
朝掘りの筍どさり土間湿る/藤田洋子
朝掘ったばかりの筍は、大地の湿りを含んで重い。土間にどさりと置かれ、土間を湿らせる勢い。「どさり」が効いた。(高橋正子)

○黄菖蒲

[黄菖蒲/横浜都筑・ふじやとのみち]

★花菖蒲夕べの川のにごりけり/桂信子
★かへり来し命虔しめ白菖蒲/石田波郷
★黄菖蒲に薄き汗かくころとなり/高橋正子

黄菖蒲(帰化)と似たものに菖蒲、花菖蒲(栽培) 、それにアヤメ、カキツバタ、シャガ、イチハツ(帰化、栽培)アイリス、ジャーマンアイリス等があるが、見分けるのが難しい。菖蒲を除き、これらのすべては、黄菖蒲と同じアヤメ科アヤメ属の植物だが、菖蒲だけは、ショウブ科(サトイモ科に分類する体系がある)のショウブ属に属する。
黄菖蒲(学名: Iris pseudacorus )は、アヤメ科アヤメ属の多年草。帰化植物。花茎の高さは60-100cmになる。葉は幅2-3cm、長さ60-100cm、剣形で中脈が隆起し明瞭で、縁は全縁。花期は5-6月で、アヤメやノハナショウブと同じ、外花被片が大型の広卵形で先が下に垂れ、内花被片が小型で直立した、黄色の花を咲かせる。外花被片の中央に茶色がかった模様がある。西アジアからヨーロッパ原産の植物で、明治頃から栽培されていたものが日本全国の水辺や湿地、水田脇に野生化している。観賞用に栽培されているハナショウブには黄色系の花がないため、その貴重性から重宝されたが、湖沼や河川などへの拡散が問題となっている。環境省は「要注意外来生物」の一種として警戒を呼びかけている。

黄菖蒲は日本のものかと思っていたが、帰化植物ということだ。生まれたときから、生家の裏の小さい池に黄菖蒲が咲いた。生家は明治時代に建て替えられて、裏庭の西に榎があり、その下に池があった。榎は大きくなりすぎたのであろう、枝や幹は大きく切られていたので、日は差し込んでいた。池の水が淀みがちで湿気が上がるので、かなり前に埋められ、榎も切り倒されている。子どものころは、雨の日などに、裏の縁側から黄菖蒲を眺めて、黄色い色に目を止めていた。

◇生活する花たち「牡丹・白藤①・白藤②」(鎌倉・鶴岡八幡宮)

コメント (1)
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