俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

5月2日(水)

2012-05-02 03:34:08 | Weblog
★いつ見ても雪割草のつめたかり  正子
雪を割って花咲く「雪割草」の姿に小さく又可憐な中にも力強さを感じます。今は花の時期を終わって三つ葉の形の濃いみどりの葉が残って居るばかりです。「雪割草」の名から来るイメージが雪を想像させ、この「時期、「いつ見ても」「つめたかり」と感じられたのでしょうか。今年は咲かなかった家の鉢植えの「雪割草」も今は静かに眠っています。 (佃 康水)

○今日の俳句
真青なる空や吉備路に桃の花/佃 康水
吉備、岡山は桃の産地。吉備路を歩くと桃の花が咲き満ち、青空が広がる。青空と桃の花の対比がよく、心地よい路である。(高橋正子)

○芹の花


★底見せて流るる川や芹の花/石塚友二
★芹咲いて遠くに群れているを見る/高橋信之

芹は、セリ科の多年草で、春の季語であるが、芹の花は、季語となっていない。湿地やあぜ道、休耕田など土壌水分の多い場所や水辺の浅瀬に生育することもある湿地性植物である。高さは30cm程度で茎は泥の中や表面を横に這い、葉を伸ばす。葉は二回羽状複葉、小葉は菱形様。全体的に柔らかく黄緑色であるが、冬には赤っぽく色づくこともある。花期は7~8月といわれるが、晩春にも咲く。やや高く茎を伸ばし、その先端に傘状花序をつける。個々の花は小さく、花弁も見えないほどである。北半球一帯とオーストラリアに広く分布する。
★せせらぎはあまたの芹の花揺らす/高橋正子

◇生活する花たち「黄菖蒲・睡蓮・芹の花」」(横浜都筑・ふじやとのみち)

コメント (1)
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