俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

5月8日(火)

2012-05-08 03:59:57 | Weblog
★新緑の翳るときあり水があり  正子
水が映すものは影です。新緑がそよぎ、ついと翳るそのときも、傍らの水は、揺らめきのうちに影を映していたことでしょう。
(御句を拝読し、ドビュッシーのピアノ曲『映像』は、とても俳句に近い作品であったと気づきました。第一集の『水の反映』、第二集の『葉ずえを渡る鐘』、もしも次に演奏する機会があれば、きっと御句を想い起こすことと存じます。) (川名ますみ)

○今日の俳句
風薫る坂の上なる男子校/川名ますみ
坂の上にある男子校を薫る風が吹き抜けてゆく。逞しく、またしなやかな少年男子の学ぶところは、薫風がよく似合う。

○木苺

[木苺/横浜日吉本町]

★木苺に滝なす瀬あり峡の奥/水原秋桜子
★裾重く聖尼ばかりの木苺摘み/草間時彦

 木苺(キイチゴ・学名:Rubus palmatus・バラ科キイチゴ属)は、原産地が西アジア、アフリカ、欧州、アメリカで、ラズベリーやブラックベリー、デューベリー等、木になるイチゴ(苺)の総称。 春に、苺の花に似た5弁の白花を咲かせる半落葉低木で、葉はヤツデのような掌に似た形(深裂)をしている。初夏に橙色の小さな粒々が多数集まり、食用となる球状の果実を付ける。果実は、果汁が多く、爽やかな酸味と仄かな甘味がある。木苺の葉は、秋に綺麗に紅葉するので、別名をモミジイチゴ(紅葉苺)とも呼ばれる。
 5月白い花が咲き、青い実を結ぶ。野生でよく見るのは、オレンジがかった黄色に熟れるものだ。山道を車で通るときにもところどころに見つかる。里山を歩いても道沿いに見つかる。たくさん摘んだことはなく、一粒二粒熟れているのを採って食べた程度だ。わが家の近くでは、日吉本町の鯛ケ崎公園と、駒林神社の下手あたりで見つけている。なんでもそうだが、熟れる時期をはずすと、せっかく木苺摘みにでかけても蔕だけになっていることがあって、すごく残念な思いをする。

★木苺を摘みにそこまでブラウス着て/高橋正子


◇生活する花たち「クサイチゴ・イキシャ・山あじさい」(横浜日吉本町)
コメント (1)
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