俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

2月21日(火)

2012-02-21 04:25:39 | Weblog
★賽銭を放りて拝む梅の寺   正子
古くから梅の名所として親しまれているお寺なのでしょう。梅の花咲くあたたかさに、境内の澄んだ空気の中で賽銭の音が軽やかに響き、明るい春を告げてくれるようです。(藤田洋子)

○今日の俳句
街筋の昼月ほっと梅開く/藤田洋子
街筋の空を見上げれば、白く透明感のある昼の月が浮かんでいる。昼月を遠く梅が開いて、昼月と梅との美しい出会いがある。(高橋正子)

○伊予柑
伊予柑は、愛媛県の「宮内」というところに原木があるらしい。正月があけ、蜜柑に酸味が抜けてくるころいわゆる晩柑類が出始める。八朔や伊予柑などがそうであるが、以前はもっと遅く2月の半ばごろから3月にかけて出荷されていたように思うが、今ha
もっと早くなった。柑橘らしいよい香りと果汁がたっぷりある。果汁が多すぎて手を汚すこともしばしばだが、風邪気味のときなど風邪が抜けそうでうれしい。春一番が吹き、戸外はうすら肌寒いが空は明るい。以前は国立大の入試や、卒業式のあったころ。歓喜や落胆、別れ、また祝など悲喜こもごもの、ニュアンスのある季節。料峭の空気感と合わせて食べれば美味しさのニュアンスも増すというもの。

★風吹ける一日伊予柑香らせ食ぶ/高橋正子

◇生活する花たち「梅・三椏の花・菜の花」(伊豆修善寺2011)
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする