俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

2月17日(金)

2012-02-17 05:53:52 | Weblog
★青空の果てしなきこと二月なる   正子

○今日の俳句
水音して箕面連山春浅し/河野啓一
「水音して・・春浅し」の感覚がいい。箕面連山を行くと、ころころと水音が絶えずしている。自然に身を入れると、確かに春が来ている。(高橋正子)

○山茱萸(さんしゅゆ)
山茱萸の黄や町古く人親し/大野林火

山ぐみとは違う。中国原産の薬用植物だが、最近は観賞用に植えられる。早春黄色の小繖状花を開く。和名を春黄金花(はるこがねばな)という。秋の赤熟した果実が珊瑚ににているので、秋珊瑚ともいう。以上は角川歳時記の説明。
山茱萸(さんしゅゆ)の花は、早春の花展には必ずといっていいほど用いられていた。四国砥部の我が家の庭にも鑑賞用に植えていた。黄色い小繖状花は色が澄んでいて、日ごと明るくなっていく庭の象徴的な花だった。秋にはクコによく似た赤い実が熟れた。クコの実をご存じないかたは、グミの小さい実と思っていただいてもよい。薬用にされるだけあって、いかにもそのような実だ。横浜では、四季の森公園に山茱萸が十本近くあるが、1月に訪れたときは、一見、山茱萸とは見えないほど赤い実が鈴なりに生っていた。料峭の空気感を象徴するような花である。

◇生活する花たち「クリスマスローズ・椿・へくそかずら」(横浜日吉本町)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする