俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

2月5日(日)

2012-02-05 10:08:29 | Weblog
 東山・法然院
★春寒し木を打ち人を呼び出せり   正子
春寒い季節、京都の鄙びた法然院をお訪ねになったのですね。山門の脇に吊るされた木板を叩いて訪ねた事を知らせるのでしょうか。境内に一歩潜ると深閑として身の引き締まる思いが致しますが、その中にあって木槌で知らせるその木の音の温かさ、それに応え迎え入れてくださる法然院の温かさまで伝わって参ります。春寒い日、法然院での心豊かな一時を楽しまれた事でしょう。 (佃 康水)

○今日の俳句
★野に覚めし淡きみどりや蕗のとう/佃 康水
「野に覚めし」によって、淡い蕗のとうのみどりが目に強く焼きつく。初めて見つけた蕗の董であろう。驚きと嬉しさを隠せない。(高橋正子)

○フェイスブック立春句会入賞発表

ご挨拶
今年は厳しい寒さに見舞われておりますが、それでも立春の名を聞くと、冬から解放される嬉しさがわいてきます。立春句会には、大勢の皆さまにご参加いただき、最近では一番多いご投句がありました。立春らしい明るい俳句に元気が湧いてきました。入賞の皆さまおめでとうございます。いつもながら、信之先生には管理運営を、洋子さんには集計をお願いしました。大変お世話になりありがとうございました。これで、立春句会を終わります。(主宰 高橋正子)

【最優秀】
★雪原の鉄路陽に映え陽に交じる/黒谷光子
雪原に伸びる鉄路を想像するとこうだ。日が散らばる雪原に黒い鉄路が伸び、日に映え、陽に交じってしまうほど輝く。雪原が明るく、春も隣の感が強まる。(高橋正子)

★立春や光と翳と飛ぶ鳥と/矢野文彦
立春となると光がにわかに明るく感じられる。身辺にも光があり翳がある。空を見れば、自由に飛ぶ鳥も。光と翳と自由な鳥が立春の日に明るく詠まれた。(高橋正子)

▼その他の入賞作品は、下記アドレスのブログをご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/kakan106/


◇生活する花たち「椿・苺・桜花芽」(横浜日吉本町)

コメント (1)
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