俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

12月7日(水)

2011-12-07 08:39:56 | Weblog
★跳躍の真紅の花のシクラメン  正子
シクラメンの花の形は確かに跳躍しているようです。こうして言葉にしていただくと、確かにそうだ、と気がつきます。まして真紅となれば華やかな跳躍です。(多田有花)

○今日の俳句
石蕗の花はや日輪の傾きぬ/多田有花
句の姿が整っている。暮れ急ぐ日にしずかに灯る石蕗の黄色い花が印象に残る。(高橋正子)

○新聞を読む
日経12月6日付け朝刊「私の履歴書/松本幸四郎」
父は常に言っていた。「弟子は師匠の悪いところを真似(まね)て、いいところをとらない。自分で覚えろ」と私にあまり教えなかった。芸の伝承の難しさを実感させる言葉である。

日経12月6日付け夕刊「こころの玉手箱/興福寺貫首 多川俊映」
「真言は不思議なり 観誦(かんじゅ)」すれば無明を除く」「真言つまり真理の言葉は、本質を洞察したもの。だから、とりあえずの意味など考えず唱えなさい。そうすれば無明すなわち煩悩は除かれてゆく。理屈っぼい私に温厚な和上がくださった、弘法大師の名句だ。寡黙な父も同じことを教えてくれていたのだと後年、気が付いた。」

偶然にも同じ日に内容の同じような記事が掲載された。松本幸四郎の父の言葉には、とくに感じ入った。
先日若い俳人と称される人たちが俳壇の外で、ネットを使って読者を広げているという紹介があったが、今日の二つの記事を読むと、「真理」とは程遠い、伝統文化とはほど遠い、愚にもならない若者俳人である。

◇生活する花たち「山茶花・木瓜・残菊」(横浜日吉本町)

コメント (1)
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