前日の天気予報では、南寄りの風になっていた。
雨も、降ってくる予報になっていた。
早朝に、船着き場に来てみると、風が北西になっていた。
ダメもとで、船を出してみる事にした。
船着き場を離れる時、小雨がパラパラと降っていた。
「チョット、寒いかな…」
沖合に出てみると、東からのウネリも少々高かった。
「風が変わったら、直ぐに避難かな」
そんな状況の中、竿を出してみた。
直ぐにヒットして来たのは、ホウボウと真鯵。


潮の動きが無い時に、ヒットして来るアカヤガラも来た。

「あまり良い潮ではないな」
そんな印象の、冷たく感じる上り潮。
海水に手を付けると、冷たく感じる。
雨と風の影響で、水温が下がったのかも…。
「上り潮なら、潮の境目が有るのではないだろうか」
その場所が見つけられれば、釣果に変化が出るかも…。
一縷の望みを持って、ポイント移動する。
船を走らせながら、水色の違いに気を付ける。
水色が、青黒く感じるポイントに入る。
潮の流れが0.2ノット前後になっている。
満潮の潮止まり前だ。
どんな形であれ、潮が動き出すのを待って竿を出していく。
ポツポツと、アタリが出始める。
潮の動きを表す言い方に「上げ3分に下げ7分」と、言い方をすることが有る。
次のチャンスは、引き潮が動き始めて潮止まり前の「下げ7分」時だと期待してポイントを移動する。
アタリの出始めは、レンコ鯛や、ウッカリカサゴ。




下潮と上潮の動きが違う、2枚潮になっている。
流速は、0.5ノット前後。
ベイト反応が出ている、海底から10メートルの高さを狙い目と定める。
今までと、違うアタリが来た。

竿先を叩くアタリ。
「真鯛だと思う」と、声がする。
一方では「白甘鯛なら嬉しい」とも、期待しているが。
姿を見せたのは、嬉しい真鯛。

「よっしゃ、ここからだ」
気持に、気合を込める。
次のアタリは、直ぐに来た。

ドラグ音が鳴る。
「この音は、良いね」
良型の真鯛を、期待する。
姿が見えた。

67センチの、お腹がぷっくりとした雌の真鯛。
「乗っ込みに入ったか」
その姿に、期待が膨らむ。
船を戻して、流し直す。
下潮が、僅かながら動き始めたのかも…。
次のアタリが来た。

「多分、真鯛だと思う」
3連続のアタリに成る。
ゆっくりと、楽しみながら巻き上げる。
姿が見えた。

良型の真鯛が、連続して姿を見せた。
ここまでの時間は、食いが浅いアタリに悩まされ続けた。
竿先が突っ込んでも、針に掛からない。
辛抱の時間を我慢して、釣り上げた真鯛3枚。
雨も降らずに、風の北寄りの風に終始した。
この真鯛のアタリが、続きます様に願った。