船を出そうか、出すまいか。
迷うほどの、北東の強風が吹く予報に、なっている。
「赤灯台まで出てみて、風の様子を見て判断しましょう」
そのまま帰港する事も想定して、船着き場を離れた。
赤灯台まで来ると、北東の風が強くなってきた。

釣り仲間とも「どうするか」を、相談する。
船の先輩からは「北東の風が半端じゃない強さで吹いている。沖には出られない」と、連絡が入った。
「内場に、回ってみようか」
船首を、内場に向ける。

船尾では、お父さんが子供たちに、海の様子を教えている。
内場に入ると、やはり北東の風が回り込んでいた。
しかし、所々で魚探にベイト反応が出て来る。
「すこし、竿を出してみましょうか」
周りには、船仲間達も来ていた。
ベイト柱が出てきたところから、船を流していく。
最初の流しから、アタリが出て来た。


嬉しい釣果が、出て来た。
本ヒラメが、姿を見せた。
船首でも、アタリが来た。


こちらの釣果は、ニベ。
この時期には、数が増えてくる。
二流し目にも、アタリが続いた。

予想していなかった、強いアタリが来た。
「青物やろうか」
色々な想像が働く。

姿を見せたのは、元気の良いニベ。
お腹からは、白子が一杯出ていた。


本ヒラメが、連続してヒットして来た。
「連続ヒラメは、最高の釣果やな」
船内に、祝福の声が起きる。

ガンゾウヒラメも含めると、4枚の釣果になっていた。
子供たちも、頑張っている。



チダイが来て、金フグが来てと、お父さんと楽しそうに竿を振っている。
アタリは、船を流し直す度に、出て来た。
今年に入って、内場の調子は良くないと思っていた。
しかし、今日のアタリは、皆さんの笑顔に繋がった。





内場の定番ともいえる、イトヨリダイ、ガンゾウヒラメは順調にヒットして来た。
内場に多い、エソも元気だった。
昼頃に成ると、少しだけ風が落ちて来た。
白波も、少し落ち着いてきたようにも見える。
「チョット、様子を見に行ってみましょうか」
水島の近くに、船を進めてみた。
ここまで来ると、やはり風が強く、白波も出ていた。
「やはり、表には出られませんね」と、諦める。
ベイト反応の有る所で、竿を出してみる。
目の前に、大きな沈み瀬が有る分、時折、高いウネリが寄せてくる。
しかし、ベイト反応には、楽しい魚が付いていた。
「巻き上げ途中に、何か来た」
海面近くに来て、暴れ始めた。
「サワラみたい」

船首でも、アタリが来ている。

思わぬ釣果に、笑顔が一杯になる。
サワラ(サゴシ)の釣果も、久し振りの楽しい釣果だ。
「ニベが来ました」と、声がした。

獲物が、真下に突っ込んでいる。
「ニベが突っ込みます」と、本人の感想なのだが…。
「青物じゃないかな」と、皆で見守る。
姿を見せたのは、カンパチ(ネリゴ)。
「やった。うれしい‼」

可愛い息子と、一緒に「はい、一枚」と、記念写真。
強風に翻弄された、天候だった。
その中で、頑張って頂き、皆さんの笑顔で締める事が出来た。