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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

モーニング娘。とAKB48の「紅白」を巡る挫折と栄光の道のり、乃木坂は歌唱力でヒットを目指せ [11Jan16]

2016-01-11 21:00:00 | 芸能
乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

星野みなみ主演のミニドラマが1月もオンエア!
毎週月曜~金曜 24 : 30 ~ 25 : 00 [CS] スペースシャワーTV プラス『アイドルヒッツ』。この30分番組内で、星野みなみ主演の STATION ID『あたし、本と旅する』が、毎回、30秒分ずつオンエア。1月は、4日(月)第15話から29日(金)第34話まで、途切れず放送される予定。第35話以降は2月。全46話。

(1月の放送予定)
11(月)#20、12(火)#21、13(水)#22、14(木)#23、15(金)#24
18(月)#25、19(火)#26、20(水)#27、21(木)#28、22(金)#29
25(月)#30、26(火)#31、27(水)#32、28(木)#33、29(金)#34

スペースシャワーTV プラス公式サイトの特設ページ

じょーさん出演舞台の最終日!
01月11日(月祝) 舞台「『カードファイト!! ヴァンガード』~バーチャル・ステージ~」in AiiA 2.5 Theater Tokyo。[7日目千秋楽] 第9公演(12:00~)&第10公演(17:00~)。能條愛未が「戸倉ミサキ」役で出演。公演初日は01月05日(火)。

かずみんが選挙権年齢引き下げに関する公共的イベントに参加
01月11日(月祝)『選挙権年齢が18歳以上に。in シンポジウム supported by SCHOOL OF LOCK!』in 広島国際会議場「ヒマワリ」(14:00~)に、高山一実が参加。TOKYO FM『SCHOOL OF LOCK!』のイベントですが、総務省が関わる、公共啓蒙的な会合のようです。イベントの公式サイト

乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ 注目されるテレビ・ラジオ番組と重要イベントのスケジュール



昨夜の『乃木坂工事中』、面白かったですね。

サマンサタバサの化粧ポーチを賭けた、北野日奈子と松村沙友理の味覚対決は、想像以上にハイレベルで、しかも目隠ししながら味を探る顔が、異様に不気味でおかしい(笑)。

また、9万円の液晶テレビを巡る、ティッシュ箸掴みバトルは、勝利を確信した高山一実から、最後の最後で、ひょいっとティッシュを奪い取った齋藤飛鳥の、気持ちの強さが良く出ていて、逆転ゲットを可愛らしく喜ぶ姿が良かった。


そして、何と言っても素晴らしかったのが、ジルスチュアートのグロス&チークを争った、カラオケ対決。

HYの「366日」(2008)なんて、まあ難しい曲を、川村真洋が、低音から超高音まで見事に響かせながら、熱唱したステージは見応えがありました。

抜群の音程、圧倒的な声量、高度なビブラートは、何度聴いても感動します。

さらに、ろってぃが凄いのは、単に上手いだけでなく、高いスキルに自分の感情を載せられることで、宇多田ヒカルを彷彿させる、表現力を備えている。

『NOGIBINGO!』のカラオケ企画で、LUNA SEA のドラマーである真矢がろってぃを絶賛していましたが、彼女の歌には、「売れる」要素が豊富に入っていて、まさにプロ向きのシンガーで、昨夜も、その魅力が存分に発揮されていました。


次の中元日芽香は、中村あゆみ「翼の折れたエンジェル」(1985)を、伸びのある声で歌い上げていて、やはり、音程、声量ともに非凡なものを感じさせる歌唱でした。

ひめたんは、声質が甘くキュートなんだけど、厚みがあって、いつも聴き惚れてしまいます。

ただ、人前で歌うとき、緊張し過ぎて、声が震えたり、十分出なかったりするケースがあるので、どんどん場数を踏んで慣れていけば、もっと魅力的なステージになると思います。


美空ひばり「お祭りマンボ」(1952)を歌った能條愛未は、確かに上手いんだけど、音の精度やリズムの刻み方が、ろってぃやひめたんと比べると、やや物足りない部分があって、それがカラオケの点数に反映されたかもしれません。

ただ、声のボリュームは素晴らしく、昨年、西武ドーム・バースデーライブにおいて、乃木團として披露したように、低音が爆発的に出せる強みがある。

この辺を生かすような歌唱を身につければ、実力をさらに伸ばせる気がします。


それにしても、魅力的な歌唱を披露している女性は、めちゃめちゃ綺麗に見えますね(笑)。

カラオケを歌っているろってぃやひめたんは、普段の5割増しくらいキュートに感じて、あなたに、ずっと付いていきます!ってな気分になってくる。

これだけ歌唱力があり、人を惹き付けるステージを作れるメンバーが、選抜に入ったのが1回か2回というのは、どう考えても、間違っているし、何より乃木坂として勿体ない。

2016年は、彼女たちを、もっと前に出して、より大きな舞台で活躍出来るよう、運営にはぜひ考えて欲しい。


ところで、昨夜流された予告編や乃木坂公式サイトの記事を見ると、次回、1月17日(日)深夜の『乃木坂工事中』でも、14th選抜発表はないようですね。

1月24日(日)以降となると、選抜発表からCD発売までの期間が、歴代シングルの中でも、遅い部類に入ってきます。

(表1) 14th選抜発表日とCD発売までの期間

# (括弧)内の数字は、全13枚シングル中、その期間で発売されたシングルの数を示している

選抜発表[01月10日(日)] ==10週+3日==> 発売[03月23日(水)] (3/13)
選抜発表[01月17日(日)] ==09週+3日==> 発売[03月23日(水)] (4/13)
選抜発表[01月24日(日)] ==08週+3日==> 発売[03月23日(水)] (3/13)
選抜発表[01月31日(日)] ==07週+3日==> 発売[03月23日(水)] (1/13)
選抜発表[02月07日(日)] ==06週+3日==> 発売[03月23日(水)] (2/13)


選抜発表からCD発売までは、最短で6週プラス3日、最長で10週プラス3日で、一番多いのが、9週プラス3日です。

次回、1月17日(日)に14th選抜が発表されれば、ちょうど、この標準コースだったのですが、そうでないとすれば、8週プラス3日以下になってきます。

しかも、6週プラス3日の2枚は、1枚目「ぐるぐるカーテン」と2枚目「おいでシャンプー」という初期のシングルです。

当時は、新曲を引っさげて音楽番組に幾つも出演するような、キャンペーンがまだ出来なかったので、発売までの期間が短くても、さほど問題はなかったのだと思います。

しかし、最近は、CD発売前に行う、テレビを通した楽曲披露が、重要なプロモーションになっているので、6週はもちろん、7週でも短過ぎる印象を受けます。


中田花奈は、深川麻衣の卒業を、公式サイトでの発表以前には知らなかったようで、若月佑美も、「まいまいが卒業することをブログで知って」と書いている。

中田花奈の2016/01/08_16:54ブログ
若月佑美の2016/01/10_19:12ブログ

もし、14th選抜発表の収録が、まだ放送されてないけど、すでに行われたのなら、まいまいの卒業は、メンバー全員が揃っている、その場で、本人やスタッフから告知がある筈です。

しかし、深川さんがブログを更新するまで、かなりんや若様が卒業を知らなかったということは、1月7日(木)の午後9時の段階で、14th選抜は、メンバーにも発表されていなかった公算が大きい。

また、1月9日(土)の13枚目握手会で、秋元真夏が、まだ発表はないと述べたとの情報が、真偽は不明ですが、ネットに出回っていました。

ん~、メンバーへの発表も、これからという可能性は、案外、高いのかもしれません。


シングルの発売日が、3月23日(水)であると、昨年12月20日(日)に告知されたのに、なぜ、年が明けても、14th選抜がなかなか発表されないのか、ちょっと首をかしげたくなってきます。

考えられる理由としては、2016年問題のため、握手会の会場確保に手間取っていて、14枚目のスケジュールを開始出来ないというのが一つ。

ただ、これが本当だとしても、14枚目の握手会日程をなかなか発表できない理由にはなるけど、選抜メンバーの発表が遅れる理由には、ならない気がします。

どうあっても、3月23日(水)にリリースするのであれば、シングルの制作やキャンペーンにそれなりの時間が必要であることから、早めに14th選抜を決めた方が良いでしょう。


となると、秋元康氏からの楽曲提供が遅れていて、レコーディングやMV制作を始められないケースを考えるべきなのかもしれません。

確かに、3月9日(日)には、AKB48の43枚目が控えており、NGT48と欅坂46のデビューシングルがあり、NMB48もそろそろ14枚目を出したいところです。

これだけ楽曲需要が増えると、秋元氏が1人で選曲や作詞を担当するシステムでは、供給が間に合わなくなる危険は、十分にあります。

14枚目の表題曲すら届いていないのであれば、新選抜を発表しても、何も始められないので、ひたすら待つしかありません(笑)。


あるいは、楽曲提供の問題と2016年問題が、乃木坂の14枚目に、ダブルで影響しているんでしょうか。

とにかく、今週の14日木曜から15日金曜に、14枚目個別握手会の第1回応募が始まらなければ、オリコン初動に算入出来るのは、9次分以下で、前作越えを考えると、ますます不利な条件になっていきます。

乃木坂運営が、もうオリコンの数字にはこだわらない、という画期的な方針転換をするのなら、それは素晴らしい話ですが、そんなことが起きるとは、到底思えないので(笑)、何か問題が発生しているのではないかと、疑ってみたくなるわけです。



前回記事で、乃木坂は紅白初出場を果たし、グループへの関心度は明らかに高まっているのに、そういった追い風を掴み損なっていて、天高く羽ばけていないと指摘しました。

YouTubeに公開されているMVは、従来のフルバージョンからショートバージョンに差し替えられ、14枚目のシングルに関しても、情報がなかなか出て来ず、永島聖羅と深川麻衣という主要メンバーの卒業だけが、はっきりしている。

まだ新曲に移行しないなら、13枚目の選抜やコンテンツで、がんがんメディア攻勢を掛けるべきなんだけど、例えば、今週と来週は、1月17日(日)にNHK総合『MUSIC JAPAN』で、「ポピパッパパー」を披露する以外、ほとんど音楽的なイベントがない。

このスケジュールは、まさに14枚目の制作を始めるのにピッタリなんですが(笑)、新選抜が出て来ないので、ただ何かを待っているような、そんな雰囲気が漂っています。


紅白に初出場した翌年は、アーティストにとって、大きなチャンスではあるけど、一歩間違えると、人気を落としかねない、危険な1年だとも言えます。

モーニング娘。とAKB48の歴史を振り返って、二つの「国民的」アイドルグループに紅白初出場は何をもたらしたのか考えてみしょう。

モーニング娘。の紅白初出場前後の年表

1997年09月 モーニング娘。が発足。
# メンバーは中澤裕子・石黒彩・飯田圭織・安倍なつみ・福田明日香の5人。1期メンバー。

1998年01月28日(水) メジャーデビューシングル「モーニングコーヒー」発売。オリコン6位。
1998年05月03日(日) 保田圭・矢口真里・市井紗耶香の加入が発表。2期メンバー。
1998年05月27日(水) 2枚目「サマーナイトタウン」発売。オリコン4位。
1998年09月09日(水) 3枚目「抱いてHOLD ON ME!」発売。オリコン1位。
1998年12月31日(木) 第40回日本レコード大賞最優秀新人賞受賞。
1998年12月31日(木) 第49回NHK紅白歌合戦に初出場。曲目は「抱いてHOLD ON ME!」。

1999年01月17日(日) 福田明日香が学業を理由に、グループからの脱退を表明。
1999年02月10日(水) 4枚目「Memory 青春の光」発売。オリコン2位。
1999年04月18日(日) 福田明日香が卒業。
1999年05月12日(水) 5枚目「真夏の光線」発売。オリコン3位。
1999年07月14日(水) 6枚目「ふるさと」発売。オリコン5位。
1999年08月22日(日) 後藤真希の加入が発表。3期メンバー。
1999年09月09日(木) 7枚目「LOVEマシーン」発売。オリコン1位。グループ初のミリオンセラー。
1999年11月25日(木) 保田圭・市井紗耶香・後藤真希によるユニット「プッチモニ」のデビューシングル「ちょこっとLOVE」発売。オリコン1位。ミリオンセラー。
1999年12月31日(金) 第50回NHK紅白歌合戦に2回目出場。曲目は「LOVEマシーン」。

2000年01月07日(金) 石黒彩が卒業。
2000年01月26日(水) 8枚目「恋のダンスサイト」発売。オリコン2位。ミリオンセラー。
2000年04月16日(日) 石川梨華・吉澤ひとみ・辻希美・加護亜依の加入が発表。4期メンバー。
2000年05月17日(水) 9枚目「ハッピーサマーウェディング」発売。オリコン1位。
2000年09月06日(水) 10枚目「I WISH」発売。オリコン1位。
2000年12月13日(水) 11枚目「恋愛レボリューション21」発売。オリコン2位。
2000年12月31日(日) 第51回NHK紅白歌合戦に3回目出場。曲目は「ハッピーサマーウェディング」。


1997年秋にスタートしたモー娘。は、1998年1月に「モーニングコーヒー」でCDデビューし、9月には、3枚目「抱いてHOLD ON ME!」で、初めてオリコン1位を獲得します。

そして、この年のレコード大賞最優秀新人賞を受賞、その勢いのまま、紅白歌合戦に初出場を果たします。

ところが、翌1999年1月、発足当時からのオリジナルメンバーで最年少の福田明日香が、グループからの卒業を発表。

テレビ東京の『ASAYAN』というオーディション番組から生まれ、快進撃を続けてきたモー娘。が、オリコン1位を獲り、念願の紅白に出場、一つのピークを経験した直後、人気の高かった中心メンバーがグループを離れることを表明して、「区切り」感が漂うことになった。

そういった雰囲気が影響したのか、4枚目「Memory 青春の光」はオリコン2位、5枚目「真夏の光線」は3位と、じりじり順位が後退。

6枚目「ふるさと」は、人気トップの安倍なつみをセンターにおいて、ソロで歌わせ、他のメンバーをコーラスにする、徹底した布陣でCDセールスの再浮上を狙ったものの、結果は、オリコン5位と奮わなかった。

この段階で、モー娘。は、もう終わりに近づきつつあるという声が、囁かれるようになり、グループは結成以来、最大のピンチを迎えることになる。


紅白初出場は、一般からの知名度を大きく上昇させるけど、それに応えるような、何か面白いものを提供しなければ、膨らんだ期待感が急速に萎んで、グループの人気が逆に落ちてしまう、そんな作用反作用の力学が働いたかのようです。

そして、このままモー娘。が何曲にも渡って低空飛行を続けていたら、1999年の紅白はもちろん、プッチモニやミニモニ。は生まれず、Berryz工房と℃-uteは結成されず、現在我々が知っている、ハロー!プロジェクトは、存在していなかった気がします。

しかし、「ふるさと」の後、9月発売の7枚目「LOVEマシーン」で状況が一変します。

後藤真希加入後の最初のシングルですが、これまでの大人しい曲調をがらりと変え、元気でノリノリの楽曲を、モー娘。が歌うことになった。

この楽曲イメージの大転換が、劇的な成功をもたらし、「LOVEマシーン」はオリコン1位を獲得するだけでなく、カラオケで、連続のトップを続け、CDセールスもぐんぐん伸びて、グループ初のミリオンセラーとなります。


そして、11月には、保田・市井・後藤の3人ユニット、プッチモニが「ちょこっとLOVE」を出し、これもミリオンセラーとなって、モー娘。の人気が確立、大晦日には、2年連続での紅白出場を果たします。

瀬戸際からの奇跡の復活劇です(笑)。

翌2000年には、石川梨華・吉澤ひとみ・辻希美・加護亜依が加入、9枚目「ハッピーサマーウェディング」、10枚目「I WISH」、11枚目「恋愛レボリューション21」と、ヒット曲を連発、モー娘、の黄金時代が到来することになる。

紅白初出場の翌年が、いかに大きなチャンスであり、同時に、いかに厳しいピンチでもあるのかを、モー娘。の1999年は物語っています。


AKB48は、さらにシビアな状況を経験しています。

AKB48の紅白初出場前後の年表

2005年12月08日(木) 秋葉原48劇場においてデビュー公演。

2006年10月25日(水) メジャーデビューシングル「会いたかった」発売。オリコン12位。

2007年01月31日(水) 2枚目「制服が邪魔をする」発売。オリコン7位。
2007年04月18日(水) 3枚目「軽蔑していた愛情」発売。オリコン8位。
2007年07月18日(水) 4枚目「BINGO!」発売。オリコン6位。
2007年08月08日(水) 5枚目「僕の太陽」発売。オリコン6位。
2007年10月31日(水) 6枚目「夕陽を見ているか?」発売。オリコン10位。
2007年12月31日(月) 第58回NHK紅白歌合戦に初出場。曲目は「会いたかった」。中川翔子、リア・ディゾンの3組によるのメドレー。

2008年01月23日(水) 7枚目「ロマンス、イラネ」発売。オリコン6位。
2008年02月27日(水) 8枚目「桜の花びらたち2008」発売。オリコン10位。
2008年06月13日(金) 9枚目「Baby! Baby! Baby!」発売。ネット配信のみ。
デフスターレコーズからキングレコードへレコード会社を移籍。
2008年10月05日(日) SKE48が劇場公演を開始。
2008年10月22日(水) 10枚目「大声ダイヤモンド」発売。オリコン3位。

2009年03月04日(水) 11枚目「10年桜」発売。オリコン3位。
2009年06月24日(水) 12枚目「涙サプライズ!」発売。オリコン2位。
2009年07月08日(水)『13thシングル選抜総選挙』の開票イベント。前田敦子が1位で、次シングルのセンターを獲得。
2009年08月05日(水) SKE48のデビューシングル「強き者よ」発売。オリコン5位。
2009年08月26日(水) 13枚目「言い訳Maybe」発売。オリコン2位。
2009年10月21日(水) 14枚目「RIVER」発売。オリコン1位。
2009年12月31日(木) 第60回NHK紅白歌合戦に2年ぶり2回目出場。

2010年02月17日(水) 15枚目「桜の栞」発売。オリコン1位。
2010年05月26日(水) 16枚目「ポニーテールとシュシュ」発売。オリコン1位。
2010年06月09日(水)『17thシングル選抜総選挙』の開票イベント。大島優子が1位となり、次シングルのセンターに抜擢。SKE48の松井珠理奈10位、松井玲奈11位で、メディア選抜入り。
2010年08月18日(水) 17枚目「ヘビーローテーション」発売。オリコン1位。
2010年10月27日(水) 18枚目「Beginner」発売。オリコン1位。初のミリオンセラー。
2010年12月08日(水) 19枚目「チャンスの順番」発売。オリコン1位。
2010年12月31日(金) 第61回NHK紅白歌合戦に3回目出場。

2011年01月22日(土) 初の映画『DOCUMENTARY of AKB48』が公開。
2011年02月16日(水) 20枚目「桜の木になろう」発売。オリコン1位。ミリオンセラー。
2011年04月04日(月) NMB48が劇場公演を開始。
2011年05月25日(水) 21枚目「Everyday、カチューシャ」発売。オリコン1位。初の初動ミリオン。SKE48から松井珠理奈と松井玲奈、NMB48から山本彩と渡辺美優紀が選抜入り。
2011年06月09日(木)『22ndシングル選抜総選挙』の開票イベント。前田敦子が1位。
2011年07月20日(水) NMB48のデビューシングル「絶滅黒髪少女」発売。オリコン1位。
2011年08月24日(水) 22枚目「フライングゲット」発売。オリコン1位。初動ミリオン。
2011年09月20日(火)『24thシングル選抜じゃんけん大会』本戦。篠田麻里子が優勝し、24枚目のセンターを獲得。
2011年10月26日(水) 23枚目「風は吹いている」発売。オリコン1位。初動ミリオン。
2011年12月07日(水) 24枚目「上からマリコ」発売。オリコン1位。初動ミリオン。
2010年12月31日(土) 第62回NHK紅白歌合戦に4回目出場。


2005年に、秋葉原で誕生したAKB48は、2006年10月に「会いたかった」でメジャーCDデビューします。

「会いたかった」のオリコン12位を出発点に、2007年には、2枚目「制服が邪魔をする」7位、3枚目「軽蔑していた愛情」8位、4枚目「BINGO!」6位と、じりじり順位を上げ、大晦日に、中川翔子、リア・ディゾンとのメドレーという形で、紅白初出場を果たします。

ところが、2007年10月の6枚目「夕陽を見ているか?」が10位と後退していたのに加えて、明けて、2008年1月の7枚目「ロマンス、イラネ」が6位となり、期待したほどの紅白効果は表れず、さらに、8枚目「桜の花びらたち2008」は10位と、再び下がってしまう。


CDセールスがなかなか伸びない中、所属するレコード会社であるソニー系のデフスターレコーズと、8枚目の販売方法を巡ってゴタゴタが起き、9枚目「Baby! Baby! Baby!」は、CDリリースのない、ネット配信のみになってしまいます。

結局、AKB48はキングレコードの所属となり、紅白初出場から1年も経たない時期に、レコード会社の移籍という、厳しい事態を経験することになった。

もし、紅白初出場によって、オリコンの順位が上がっていれば、違った展開になったかもしれませんが、AKB48も、風を掴めなかったのか、あるいは、「区切り」感が人気に冷や水を掛けたのか、初めて大晦日のNHKホールに立った翌年、グループの存続すら危ぶまれる状況に陥ってしまう。


紅白初出場の翌2008年は、グループにとってシビアな出来事が続いた年ですが、10月、移籍後初めて出した10枚目「大声ダイヤモンド」が、オリコン3位を記録して、流れが変わります。

2008年の紅白出場は逃したものの、2009年は、11枚目「10年桜」がオリコン3位、12枚目「涙サプライズ!」2位と、ベスト3に入ってきます。

特筆すべきは、12枚目は、第1回「総選挙」、つまり『13thシングル選抜総選挙』の投票券を付けて売り出したCDで、AKB48商法が形を現し始めたシングルでした。


オリコンの順位が伸びない中、ついにレコード会社の移籍まで経験して、AKB48は、CDが売れないことが、いかに悲惨な結果を招くかを、身を以て体験したのかもしれません。

しかし、ダウンロードによる音楽配信が主流になりつつある中、CDセールスを伸ばすのは、並大抵のことではない。

その苦境の中から考案された一つが、応援するメンバーの順位を、ファンにCD購入枚数で競わせる、「総選挙」イベントだったのでしょう。

握手会と「総選挙」という、特典イベント連動型の販売方法は、単に売り上げ枚数を伸ばすだけでなく、アイドルを巡る、新しい「祭り」として評判を呼び、AKB48は、大量のコアファンを誕生させることになります。


1人で何枚ものCDを買うファンの登場は、AKB48のCDセールスを強力に支えます。

総選挙選抜が担当する13枚目「言い訳Maybe」がオリコン2位となった後、14枚目「RIVER」は遂に、初めて1位を獲得します。

特典商法をテコに、人気を確立したAKB48は、2009年の大晦日、2年ぶりにNHKホールに立ち、以後、現在まで、7年連続での紅白出場を果たしています。


2回目紅白出場の翌2010年は、1回目の翌年と違い、AKB48が紅白効果を存分に利用する1年になります。

16枚目「ポニーテールとシュシュ」は、第2回「総選挙」、つまり『17thシングル選抜総選挙』の投票券付きシングルとして話題を呼び、コアファンによる好調なCDセールスをベースに、一般層をも巻き込んだ、明らかなヒットと呼べる域に達します。

さらに、『17thシングル選抜総選挙』では、「不動のセンター」前田敦子が、大島優子に敗れる大波乱が起こり、AKB48への注目が高まる中、17枚目「ヘビーローテーション」は、グループを代表するヒット曲となる。

乃木坂46でも、6枚目「ガールスルール」で、「不動のセンター」が交代するドラマがあり、その後、一気にCDセールスが伸びましたが、同じことを、AKB48は2010年に行っていたわけです(笑)。

そして、10月発売の18枚目「Beginner」は、オリコン累計が初めて100万枚を突破して、AKB48のミリオン時代が始まります。


その後、2011年に入ると、紅白によって関心度の上がる1月に、初の「ドキュメンタリー」映画である『DOCUMENTARY of AKB48』を公開。

さらに、第3回「総選挙」、つまり『22ndシングル選抜総選挙』の投票券付きシングルとして、21枚目「Everyday、カチューシャ」がリリースされ、初めてオリコン第1週でのミリオンを達成します。

興味深いのは、特典商法によって大きなセールスを期待出来る21枚目の選抜に、SKE48から松井珠理奈と松井玲奈、NMB48から山本彩と渡辺美優紀が入っており、「総選挙」人気をテコに、「支店」の人気を上げる手法が取られていることです。

そして、1位を再奪取した前田敦子が、22枚目「フライングゲット」でセンターを務め、AKB48は、人気とシステムをほぼ確立させます。


一方、紅白初出場の翌2008年、AKB48を手放してしまったソニーは、激しい後悔に苛まれながら、破竹の快進撃を眺めていたことでしょう(笑)。

「逃した魚」であるAKB48が、羨ましくてしょうがないという気分の中、2011年8月、4万人の大規模オーディションが行われ、ソニー自前のアイドルである乃木坂46が産声を上げます。

つまり、紅白初出場の直後、ソニー系レコード会社が、AKB48のハンドリングを誤ったことが、乃木坂46の誕生につながったと捉えることも出来るわけで、紅白という歌謡祭が、出場歌手に、いかに大きな影響を与えるかが分かります。

私が、このブログで、「紅白後」のことを、盛んに書いているのは、モー娘。やAKB48に、こういった歴史があるからです。

乃木坂46が、大きなチャンスであり、厳しいピンチでもある2016年を、どうやれば上手く乗り切れるのか、ここがグループにとっての正念場じゃないでしょうか。


各種のセールス指標を見ると、2015年の紅白初出場アーティストの中で、もっとも成功しているのは、星野源だと思います。

iTunes Store トップソングでは、紅白で歌った「SUN」が、新年からずっと2位以上をキープしています。

加えて、12月2日(水)に発売した4枚目アルバム「YELLOW DANCER」の収録曲、「時よ」が18位、「Week End」が29位と上位に食い込んでいて、星野源という名前が、ランキングリストに、何個も出てきます。

昨年の1月は、紅白初出場を果たした SEKAI NO OWARI が、「Dragon Night」を筆頭に、何曲も上位にランクインさせ、配信ランキングは、もう SEKAI NO OWARI 「祭り」の様相を呈していました(笑)。

その後、「ドラゲナイ」は一種の社会現象とすら言っていいほど有名になり、SEKAI NO OWARI を、一気にスターダムに押し上げます。


星野源の「SUN」は、現時点で、ヒット曲と呼べる域に達しつつある。

実際、ネット記事には、「大ヒットシングル」と書いているものも出てきています。

また、1月9日(土)の北海道を皮切りに、すでに全国ツアーを開始しているようで、紅白による追い風を、見事に利用して、人気アーティストの仲間入り寸前まで来ていると思います。

SEKAI NO OWARI と同じく、星野源と Superfly は、2年連続での紅白出場が、現段階において、すでに見えてきた雰囲気があって、乃木坂ファンとしては、羨ましい限りです(笑)。


乃木坂が、紅白後を乗り越えて、2年連続の紅白を達成するためには、一にも、二にも、ヒット曲が必要です。

生駒里奈は、最近、「生き残り」という言葉を口にしますが、モー娘。やAKB48がグループとして生き残れたのは、「LOVEマシーン」や「ポニーテールとシュシュ」「ヘビーローテーション」という誰もが知っているヒットに辿りついたからで、それがなければ、紅白どころか、グループそのものがなくなっていたでしょう。

しかも、ヒット曲は、グループの「生き残り」だけでなく、メンバー個人の「生き残り」にも、大きく関わってきます。


昨年、保田圭は高山一実が出演する「しくじり先生」に先生役で登場して、モー娘。時代からの苦労話を語っていました。

2003年、今から12年以上前にモー娘。を卒業した、圭ちゃんが、今でもゴールデンのバラエティ番組に出演したり、さまざまな芸能活動を続けていけるのは、「LOVEマシーン」や「ちょこっとLOVE」など、誰もが知っているヒット曲を歌っていたメンバーだったからです。

これらの曲を、多くの人がカラオケで歌いながら、当時それを歌っていた保田圭を、どこかで思い出すから、未だに関心度が保たれて、仕事のオファーが来る。

矢口真里や加護亜依が、なんだかんだありながらも(笑)、芸能界でやって行けているのも、モー娘。やミニモニ。がヒット曲を連発したからです。


乃木坂のメンバーも、グループを卒業したとき、皆が知っているヒット曲があれば、その後、芸能界で何をやるにしても、大きな助けになると思います。

まあ、深川麻衣のような年長メンバーは、一般人として中学高校を卒業しているので、芸能界を離れることになっても、何とか対応すると思います。

例えば、新内眞衣は、4年制大学を卒業しており、兼任アイドルなんていう、とんでもない条件下ですら、OLの仕事を上手くこなしているようなので、どの分野に行っても、逞しく適応するでしょう(笑)。

しかし、年少メンバーは、中学高校がすでに芸能仕様になっている人が多く、将来、他の仕事をする場合、かなり苦労する可能性がある。

芸能界に留まって、仕事を続けるとき、最終的には、自分の力量で道を切り開くしかないけど、乃木坂に多くの人が知っているヒット曲があり、それを歌っていたとなると、有利になる場面は少なくないと思います。


星野みなみは、中学校の卒業アルバムの集合写真に、仕事のため、クラスメイトと一緒に写れなかったそうですが、普通なら謳歌出来る筈の青春や学校生活を犠牲にして、乃木坂の活動に打ち込んでいるのだから、グループを卒業した後、何か役に立つものを身につけさせてあげたい。

紅白出場歌手という肩書きは、大きな意味があって、だからこそ、乃木坂は大晦日のNHKホールを目指した面はあるけど、今の時代は、昔と比べて、それほど決定的な「箔」にはならない。

グループ、そして個々のメンバーが「生き残る」には、是非とも、ヒット曲が必要で、しかも、紅白初出場の翌年である、今年、何とかそれを実現して欲しい。


「制服のマネキン」や「君の名は希望」など、乃木坂には、優れた楽曲がたくさんあります。

少なからぬファンが楽曲の良さを感じているけど、それを一般の人々に伝える意識が、運営には乏しいんじゃないでしょうか。

折角、素晴らしい曲を持っていても、自分たちの声で、それを届けなければ、ファンではない人の心を奮わせることは難しい。

川村真洋、中元日芽香、能條愛未、生田絵梨花、桜井玲香、衛藤美彩など、乃木坂には高い歌唱力と素質を持ったメンバーが何人もいます。

彼女たちの生の歌声によって、乃木坂が誇る優れた楽曲を、ステージから届ければ、2011年と2012年のAKB48のように、特典商法によるCDセールスだけではない、本当のヒットを生み出すことは可能だと思います。


おそらく、乃木坂メンバーも、グループとしてどこまで坂を上れるかが、自分自身の卒業後の芸能生活を大きく左右することを、よく分かっていると思います。

若月佑美が、永島聖羅と深川麻衣の卒業に関して、

私達が2人の分まで
乃木坂46を大きくしていかなければなりません。

若月佑美の2016/01/10_19:12ブログ
と書いています。

他のメンバーからも、最近、「グループを大きくする」という言葉が出ている。

自分の将来を考えたとき、身に迫る問題として、乃木坂を発展させたいという切実な気持ちを抱くのかもしれません。


握手会成績でセンターやフロントを決めるより、楽曲イメージを引き立てるメンバーが前に出て、歌唱やダンスの上手い人が、目立つ位置でパフォーマンスした方が、より優れたステージになって、ヒットを生み出す確率が高まります。

そして、乃木坂が真のヒットを飛ばせば、その恩恵を、すべてのメンバーが享受することが出来る。

船長を決めるゲームに明け暮れている暇があったら、さっさと適任者を選んで、船が遠くに行ける体制を整えた方が、乗員みんなの得になるということです(笑)。

紅白への出場などを通して、メンバーがそういった意識を持ったのであれば、それは、乃木坂にとって、大きな進歩であり、グループの未来を拓く原動力になるんじゃないでしょうか。


紅白の後、乃木坂はTBS『CDTVスペシャル!年越しプレミアライブ2015→2016』に出演しました。

西野カナと交互に、「君って」「ガールズルール」「トリセツ」「今、話したい誰かがいる」を披露したのですが、非常に興味深い組み合わせだと感じました。

実は、西野カナは、SME Redords 所属する歌手で、乃木坂と同じくソニー系のレコード会社です。

そして、彼女は、2015年、ダウンロード配信とカラオケでは、おそらく女性歌手ではトップ、一方、乃木坂は、CDセールスでは、AKB48に次いで、国内2位の成績を残している。

SMEから見れば、ネットとカラオケでは西野カナが大いに稼ぎ、CDは乃木坂がバンバン売っていて、あらゆるジャンルを押さえた、バランスの良い音楽セールスが展開出来ている。


乃木坂の仕事は、CDをたくさん売ることであって、西野カナのように、歌を上手くうたって、本当の意味でのヒットを目指す必要はない、そんな「役割分担」があるのだとすれば、運営が、握手会人気を重視して、歌唱力に頓着しないことも、頷ける話です(笑)。

しかし、30部全完売といった握手会人気を、グループの卒業後に、ヒット曲を出したことと同じように、芸能実績として評価してくれるかというと、ほとんど期待出来ません。

やはり、メンバー個人の将来を考えると、ひたすらCDの売り上げ枚数を増やす、今の方針ではなく、歌手としての成功を目指した方が良い。

レコード会社が、企業の冷たい論理で、メンバーの若さを、オリコンの数字を上げることだけに振り向け、消耗させているのだとすれば、10年、20年と、長くメンバーを応援したと思っているファンとして、見過ごせないことです。

なぜヒット曲が必要なのか。

その問いを考えることから、乃木坂の未来が見えてくる、そんな気がします。


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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深川麻衣が卒業を発表、紅白出場は乃木坂に何をもたらしたのか、風吹けども天高く羽ばたけず [08Jan16]

2016-01-08 19:00:00 | 芸能
乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

星野みなみ主演のミニドラマが1月もオンエア!
毎週月曜~金曜 24 : 30 ~ 25 : 00 [CS] スペースシャワーTV プラス『アイドルヒッツ』。この30分番組内で、星野みなみ主演の STATION ID『あたし、本と旅する』が、毎回、30秒分ずつオンエア。1月は、4日(月)第15話から29日(金)第34話まで、途切れず放送される予定。第35話以降は2月。全46話。
(1月の放送予定)
04(月)#15、05(火)#16、06(水)#17、07(木)#18、08(金)#19
11(月)#20、12(火)#21、13(水)#22、14(木)#23、15(金)#24
18(月)#25、19(火)#26、20(水)#27、21(木)#28、22(金)#29
25(月)#30、26(火)#31、27(水)#32、28(木)#33、29(金)#34
スペースシャワーTV プラス公式サイトの特設ページ

じょーさん出演の舞台!
舞台「『カードファイト!! ヴァンガード』~バーチャル・ステージ~」in AiiA 2.5 Theater Tokyo。能條愛未が「戸倉ミサキ」役で出演。
(今後の公演予定)
01月08日(金) [4日目] 第6公演(14:00~)&第7公演(19:00~)
01月09日(土) [5日目] 第8公演(12:00~)
01月10日(日) [6日目] 第9公演(12:00~)&第10公演(17:00~)
01月11日(月祝) [7日目千秋楽] 第9公演(12:00~)&第10公演(17:00~)

13枚目握手会
01月09日(土) 13枚目第4回個別握手会 in 幕張メッセ
01月10日(日) 13枚目第2回全国握手会 in 幕張メッセ

かずみんが選挙権年齢引き下げに関する公共的イベントに参加
01月11日(月祝)『選挙権年齢が18歳以上に。in シンポジウム supported by SCHOOL OF LOCK!』in 広島国際会議場「ヒマワリ」(14:00~)に、高山一実が参加。TOKYO FM『SCHOOL OF LOCK!』のイベントですが、総務省が関わる、公共啓蒙的な会合のようです。イベントの公式サイト

乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ 注目されるテレビ・ラジオ番組と重要イベントのスケジュール



昨夜、深川麻衣が14枚目シングルを最後に、乃木坂46から卒業をすることを、公式ブログを通して発表しました。

深川麻衣の2016/01/07_21:00ブログ

深川さんは、3枚目「走れ!Bicycle」以降、現在の13枚目「今、話したい誰かがいる」まで、11作連続の選抜入り、9枚目「夏のFree&Easy」からは、5作連続の福神で、13th選抜では初めてフロントに抜擢されています。

福神やフロントを経験した選抜常連メンバーの卒業は、初めてのことです。


「清純派」アイドルであり、握手会商法を軸とする乃木坂に所属すると、グループのイメージやセールスを維持するため、活動に様々な制限が掛かる現実がある。

「次」のステップへ進むことを考え、「卒業」を選択することは、主要メンバーにも、十分に起こりえることだと、頭では分かっていました。

しかし、バラエティ番組、音楽番組、ライブなどのシーンを思い出すと、どんな時も、そこに必ず深川麻衣の柔らかく、いたずらっぽい笑顔があって、乃木坂が見せる日常風景の一部になっていた。

あまりにそれが自然で、当たり前だったので、メンバーの輪の中で微笑むまいまいを、ずっと観ていられるのだと、いつしか勝手に思い込んでいました。

そのため、昨日、「深川麻衣卒業」の文字を発見したときは、少なからぬショックを受けた。

そして、どのメンバーも、いつかは卒業するのだという、出来れば、ずっと忘れていたかった事実を、あらためて突き付けられ、呆然とするしかなかった。


14枚目が発売される3月23日(水)の6日後、29日(火)に、深川さんは25歳になります。

20台後半に歩を進めるとき、アイドルという殻を破り、新しい世界に飛び込むのは、ちょうど良いタイミングで、賢い決断をされたと思います。

もちろん、乃木坂に在籍しながら、歌でも、演技でも、アートでも、自分が目指そうとするジャンルを経験して、ある程度の実績を作ってから、卒業するのが、理想的ではあるでしょう。

しかし、乃木坂メンバーは、個別と全国を併せて年間27日に及ぶ握手会がマストであるため、長期のロケや番組レギュラーなどを引き受けづらく、どうしても、外仕事が制限されてしまいます。

また、まいまいの場合、「聖母」というキャラが定着しているので、情報バラエティで毒舌コメントを連発したり(笑)、ドラマで男を手玉に取る悪女を演じるなんてことが、乃木坂にいる限り、難しい面がある。

そういう仕事によって、握手会人気が下がってしまうのは、過去の例から考えて、十分にあり得ることで、本人にやる気があっても、運営が承知しない可能性がある。

深川さんが、アイドル以外の仕事に正面から取り組むため、「一度ゼロになり、新しい一歩を踏み出したい」と思うのは、当然のことで、今回の卒業は、ブログに書かれているように、彼女が時間を掛けて熟慮した結果だと思います。


永島聖羅に続いて、深川麻衣も卒業で、寂しい気持ちは抑えられません。

しかし、らりんやまいまいが、乃木坂のことを考え過ぎて、刻々と進んでいく、自分たちの時計の針を、強引に止めてしまうならば、その方が、ファンとしては、悲しいことです。

新しい世界への旅立ちを、心から祝福して、今後も、乃木坂メンバーであったときと同じように、応援し続けたいと思っています。

所属する場所や活動のジャンルは変わっても、二人に対する想いは変わらず、きっと、自分の中で、いつまでも続いていくでしょう。

永遠に乃木坂メンバーであるのは無理だけど、永遠の想いを、ファンに残したのは間違いなく、それは乃木坂の4年間が素晴らしい日々だったことの、何よりの証じゃないでしょうか。

お疲れさまでした、そして、卒業おめでとう、まいまい。


ところで、前回記事で取り上げましたが、14枚目個別握手会の第1次応募、やはり、1月7日(木)~8日(金)には行われませんでした。

これで、オリコン初動への算入は、10次分以下となり、11枚目と12枚目の11次分より、少ない次数になることが、ほぼ確定しました。

2016年問題の影響で、握手会の会場確保に手間取り、応募開始が遅れているのなら、最悪のケースとして、3月23日(水)のCD発売が延期されることも考える必要があります。


しかし、深川麻衣の卒業発表を伝える公式サイトの記事には、「3月23日(水)リリースの14thシングル」という言葉が、2回も出てくるので(笑)、何はともあれ、発売日の変更はなさそうです。

また、まいまいの卒業発表が昨日行われたことから、流れとしては、明後日10日(日)深夜に放送される『乃木坂工事中』の予告編で、次回17日の14th選抜発表が告知され、1月14日(木)~15日(金)に、個別握手会の応募がスタートする雰囲気が漂ってきました。

まあ、初動算入が10次分であれば、6日据え置きの通常システムでも、各メンバーの担当部数増加などで、前作越えを達成する見込みは立つので、14枚目もいつもと変わらず淡々と進むのかもしれません。


ただ、もし、来週に入っても個別握手会の応募が始まらなければ、いよいよ、何か普通じゃないことが起こってる可能性を、ガチで検討せざるを得なくなります。

つまり、明後日の『乃木坂工事中』でどんな告知があるのかを中心に、ここ1週間が、14枚目スケジュールを巡る、一つのヤマ場になるでしょう。

個別握手会の日程は、深川さんの卒業日にも関わるので、そういう意味でも注目されます。



さて、今日は、MV集『ALL MV COLLECTION~あの時の彼女たち~』や13枚目「今、話したい誰かがいる」などのセールスをチェックしながら、乃木坂がNHK紅白歌合戦に出場した効果、つまり「紅白効果」がどの程度出ているのか、考えてみます。

まずは、MV集のオリコン週間ランキングから。

(表1) 2015年12月23日(水)に発売されたMV集のオリコン週間ランキング推移

第1週 (01月04日付; 12/21~12/27)
3.0万枚 : DVD [総合 2位、音楽 1位]
4.8万枚 : Blu-ray [総合 1位、音楽 1位]

第2週 (01月11日付; 12/28~01/03)
0.5万枚 : DVD [総合 7位、音楽 4位]
0.5万枚 : Blu-ray [総合 10位、音楽 4位]

累計
3.5万枚 : DVD
5.3万枚 : Blu-ray
8.8万枚 : DVD + Blu-ray


DVDとBlu-rayを併せた現在の累計が8.8万枚で、非常に好調な数字じゃないでしょうか。

その売れ行きをシングルと比べるため、総売り上げ額を推定してみましょう。

MV集は、DVD3種とBlu-ray3種の合計6種がリリースされていて、それぞれの盤種についての売り上げ枚数は、一般には発表されていません。

そこで、4千円程度の通常盤と、1万円ほどの完全生産限定盤・仕様初回限定盤が半々売れていると仮定して、ざっくり計算します。

すると、通常盤の総売り上げは1.76億円、限定盤は4.4億円となり併せて、約6億円です。


一方、13枚目シングルのオリコン初動は、62.7万枚で、ざっくり分けると、1千円の個別握手会用CDが46万枚、1.5千円の初回限定が17万枚で、総売り上げは7億円ほど。

つまり、MV集は、通常シングルの初動と遜色ないレベルの売り上げ額である可能性があることが分かります。

今回のMV集には、大規模な握手会を付けていないので、運営からすると、イベント開催の出費が不要となり、利益率は高い筈で、シングルとほぼ同じ売り上げ総額ならば、かなり儲かっているんじゃないでしょうか(笑)。


一方、4千円通常盤が4.4億円で11万人、1万円限定盤を4.4億円で4.4万人なので、複数枚買いはないとして、購入人数は15万人ほどと推測されます。

昨年の全国ツアーの観客動員数が15万人なので、従来のファンが、ライト層、コア層、それぞれの立場で、ライブや握手会に投入するのと同じような額を、MV集に使ったと考えれば説明の付く人数です。

従って、紅白を通して、乃木坂のファン数が激増したという証拠は、今のところありません。

もし、今後、MV集のセールスがさらに伸びて、累計が10万枚を大きく越え、15万枚に迫ってくると、総売り上げ額も購入人数も、通常シングルや昨夏の観客動員では、説明出来ない範囲に入るので、ファン数の大幅アップを示唆する状況になります。


次に、CDセールスです。

(表2) 2015年10月28日(水)に発売された13枚目「今、話したい誰かがいる」のオリコン週間ランキング推移

凡例
売り上げ枚数 [順位] : 発売経過週 (ランク発表の日付; 実際の対象期間)

62.7万枚 [01位] 01週 (11月09日付; 10/24~11/01)
02.2万枚 [04位] 02週 (11月16日付; 11/02~11/08)
01.4万枚 [10位] 03週 (11月23日付; 11/09~11/15)
00.8万枚 [18位] 04週 (11月30日付; 11/16~11/22)
00.5万枚 [26位] 05週 (12月07日付; 11/23~11/29)
00.6万枚 [18位] 06週 (12月14日付; 11/30~12/06)
00.5万枚 [19位] 07週 (12月21日付; 12/07~12/13)
00.4万枚 [26位] 08週 (12月28日付; 12/14~12/20)
01.2万枚 [13位] 09週 (01月04日付; 12/21~12/27)
00.4万枚 [08位] 10週 (01月11日付; 12/28~01/03)

累計 70.6万枚

# 紅白関連のスケジュール
11月26日(木) 出場歌手発表
12月21日(月) 曲目発表
12月24日(木) 曲順発表
12月31日(木) 紅白歌合戦


13枚目シングルのオリコン累計は、現在のところ70.6万枚で、乃木坂のCDとして、初めて70万枚を突破しています。

週間ランキングの推移ですが、発売第1週に1位を獲得した後、2週目4位、3週目10位、4週目18位、5週目26位と、まあ、順調に下がっていたんですが(笑)、6週目に18位、7週目は19位と、順位を戻しています。

デイリーランキングは、握手会セールスの一斉計上などで、いきなり上位に戻すことはあるけど、週間ランキングでは珍しい。

そこで、集計期間を見ると、6週目は11月30日(月)から12月6日(日)となっている。

実は、その前の週、11月26日(木)に、乃木坂46の紅白出場が発表され、おそらく、グループへの関心度が上がったのだと思います。


しかも、発表記者会見で、生駒里奈が、しゃべっている最中に、いきなり「泣く」という、紅白史上類を見ない「大技」を繰り出したので(笑)、「乃木坂って何?」とばかり、一気に注目が集まった可能性がある。

生駒ちゃんのグループへの貢献度は、なかなか数字に出来ない面があって、そのため握手会成績ばかりが取沙汰されますが、こういう派手なキャラというのは、ここぞという時に、絶大な威力を発揮するわけで、とにかく目立ってナンボの世界では、ぜひとも必要なんですね。

そもそも、あんな緊張した状況で、感極まって「泣く」なんて、そうそう出来るもんじゃないと思う(笑)。

実際、乃木坂メンバーを含め、多くの出演者は、かなり強ばった表情をしていた印象があります。

ただ、出場歌手が、ありきたりの挨拶ではなく、何かインパクトのあることをしでかす方が、集まった記者としては有り難いわけで、確かに、その後、ネット記事やスポーツ紙が、生駒の涙をばんばん取り上げてくれました。

これが、乃木坂の知名度を上昇させ、オリコンの順位を、より一層、押し上げることになった気がします。

そして、紅白直前の発売9週目では、売り上げ枚数が一気に1.2万枚へアップ、乃木坂への興味が加速しており、明らかに「紅白効果」と言えるでしょう。


13枚目に関しては、オリコンだけでなく、ビルボードも見ておきます。

(表3) 「今、話したい誰かがいる」の billboard JAPAN Hot100 の週間ランキング推移

凡例
総合順位 [A順位, B順位, C順位, D順位, E順位] 発売経過週 (ランク発表の日付; 実際の対象期間)
# (A) ストリーミング数、(B)ラジオ放送回数、(C) PCによるCD読み取り数、(D) ツイート数、(E) 動画再生回数の各順位
#「--」は順位が圏外

「今、話したい誰かがいる」

01位 [A01, B10, C01, D04, E97] 01週 (11月09日付; 10/24~11/01)
03位 [A05, B24, C03, D05, E--] 02週 (11月16日付; 11/02~11/08)
19位 [A18, B31, C09, D21, E--] 03週 (11月23日付; 11/09~11/15)
21位 [A28, B50, C04, D32, E--] 04週 (11月30日付; 11/16~11/22)
34位 [A43, B--, C10, D25, E--] 05週 (12月07日付; 11/23~11/29)
46位 [A44, B--, C09, D24, E--] 06週 (12月14日付; 11/30~12/06)
53位 [A52, B--, C12, D30, E--] 07週 (12月21日付; 12/07~12/13)
34位 [A39, B--, C20, D15, E--] 08週 (12月28日付; 12/14~12/20)
25位 [A18, B--, C21, D20, E--] 09週 (01月04日付; 12/21~12/27)
34位 [A30, B62, C19, D34, E--] 10週 (01月11日付; 12/28~01/03)

「悲しみの忘れ方」
--位 [A--, B--, C--, D18, E--] (01月04日付; 12/21~12/27)

「君の名は希望」
25位 [A--, B--, C--, D05, E85] (01月11日付; 12/28~01/03)

# 紅白関連のスケジュール
11月26日(木) 出場歌手発表
12月21日(月) 曲目発表
12月24日(木) 曲順発表
12月31日(木) 紅白歌合戦


ビルボードでは、「今、話したい誰かがいる」は、紅白出場歌手の発表会見があった発売5週目に、ツイッター数の順位(D)が反転上昇しますが、総合順位は、下落を続けます。

そして、紅白が近づいた12月中旬頃、発売8週目から、総合順位も反転上昇する。

おそらく、曲目が12月21日(月)、曲順が24日(木)に発表され、そこに向かって、乃木坂が紅白で何を歌うのか、盛んにネット上で取り上げられたことから、ツイート数(D)が伸び、同時にストリーミング数(A)も上がったのだと思います。


また、1月4日付では、「悲しみの忘れ方」がツイート数(D)で18位にランクイン、また、紅白本番を対象期間に含む1月11日付では、「君の名は希望」がツイート数(D)で5位に入り、総合順位で、なんと25位に登場。

12月後半、乃木坂の楽曲がネット上で注目を集めていたことが、ランキング推移から伝わってきます。

もちろん、間違いなく「紅白効果」ですが、面白いのは、ビルボードでは、CDセールス以上に、ツイート数が乃木坂の順位を押し上げる原動力になっていることです。

後述するように、「君の名は希望」のCDセールスは、オリコン調べで、せいぜい1週間に数百枚程度で、ビルボードでも関連するストリーミング数(A)やPC読み取り数(C)の順位は圏外です。

にもかかわらず、総合25位に入ったわけで、ツイート数(D)の5位が大きく効いていることが分かります。

楽曲と歌手の両方をつぶやくと、カウントされるそうで、ファンは、どんどんツイートした方がいいということですね(笑)。


また「君の名は希望」は、ツイート数(D)だけでなく、動画再生回数(E)も85位と、圏外ではない順位を示しています。

85位というと、低い印象を受けるかもしれませんが、「今、話したい誰かがいる」は、第1週の動画再生回数が97位なので、それを上回っていて、かなり良い成績だと思います。

もし、「君の名は希望」のYouTube公開MVが、現在の Short Ver. ではなく、以前のような、Full Ver. であれば、さらに、動画再生回数が伸び、総合順位が上がった可能性が濃厚です。

bllboard JAPAN Hot100 の上位に曲名が登場すれば、それ自体が大きな宣伝効果を発揮するので、さらに、乃木坂の楽曲へ、注目が集まったでしょう。


結局、オリコンにせよ、ビルボードにせよ、出場歌手の発表から、大晦日の本番を経て、現在に至るまで、色んなセールス指標で、紅白の効果は確認出来るけど、いずれも小幅な上昇に留まっていて、「キター!!」という雰囲気は漂っていません。

1月11日付の最新オリコン週間ランキングを眺めると、いずれも数百枚程度ではあるけど、200位以内に、12枚目「太陽ノック」、11枚目「命は美しい」、10枚目「何度目の青空か?」、7枚目「バレッタ」、6枚目「ガールズルール」、5枚目「君の名は希望」、4枚目「制服のマネキン」がランクインしています。

過去シングルの複数チャートインは、新曲発売時にのみ見られる現象ですが、それと同じことが、紅白という歌謡祭に1回出場するだけで起こっていて、いかに、影響力の大きなイベントであるかが分かります。

今回、出場を逃したももいろクローバーZのメンバーは、「悔しくて泣いた」と自身のブログに綴ったそうですが、多くの歌手が大晦日のNHKホールでパフォーマンスすることを望むのは、売り上げへの効果だけを考えても、もっともなことです。


乃木坂はその絶好のチャンスをものにして、念願のステージに立った。

しかし、「紅白効果」を検証すると、リリースした13枚のシングルのうち、8枚ものシングルがオリコン200位以内に入り、ツイッターで乃木坂の曲が活発に取り上げられ、「君の名は希望」がビルボードの総合で25位まで上がっているのに、新しい楽曲のリリースは遥か先のことで、しかも、無料で鑑賞出来るYouTubeのMVは、紅白期間に入る前、軒並み Short Ver. に差し替えられてしまった。

人々の興味が明らかに乃木坂に向かっているのに、それを受け止めるコンテンツが不十分で、千載一遇のブレイクチャンスを逃しつつあるように思います。

MV集の発売を14枚目リリースの前に持ってきたのは、正直、順番が間違っているし、これまで Full Ver. の無料視聴が可能だったMVを、こともあろうに、紅白直前に Short Ver. に代えるなんて、どう考えても、戦略ミスでしょう。

2016年問題や、無料MVに関するスカパー!との契約など、色んな内部事情があったのかもしれないけど、現在のセールス状況を見ていると、お客さんがたくさん来てくれているのに、商品が足りないかのような、そんなもどかしさを感じます。


よく言われるように、紅白の初出場は1回しか出来ません。

そして、それは新人アーティストにとって、キャリアにおける、最大のチャンスと言ってもいい。

乃木坂は、それを有効に生かしているのか、真剣に考えないと、風を掴み損なった鳥のように、空へ羽ばたく機会を、長らく逃してしまうかもしれない。

(表4) iTunes Store トップソングの上位にランクインしている紅白歌唱曲

# [01位]「破!to the Future」でんぱ組.inc
[02位] 「SUN」星野源
[05位] 「トリセツ」西野カナ
[08位]「365日の紙飛行機」AKB48
[10位]「Beautiful」Superfly
[11位]「私以外私じゃないの」ゲスの極み乙女。
[12位]「長く短い祭」椎名林檎
[14位]「Summer Madness feat. Afrojack」三代目 J Soul Brothers
[27位]「ray」BUMP OF CHICKEN

乃木坂46
[74位]「今、話したい誰かがいる」


「君の名は希望」は、紅白終了後、1月1日(金祝)の朝には、100位あたりに入っていたのですが、その後、2日(土)には200位圏外に去ってしまったようです。

一方、初出場組では、星野源の「SUN」が圧倒的な強さを見せていて、1週間経った今でも、2位に留まっています。

また、Superfly「Beautiful」が案の定、高い人気を誇り、さらに、音楽とは違った形で知名度を爆上げしている(笑)、ゲスの極み乙女。の「私以外私じゃないの」も上位に食い込んでいます。

少なくとも、ダウンロードでは、乃木坂は「紅白効果」の恩恵を、あまり受けていないと言わざるを得ません。


気になるのは、乃木坂が一度も経験したことのないトップソング1位に、でんぱ組.inc が入って、強烈な人気を見せていることで、2016年のアイドル戦線は、新年早々、勢力地図が塗り替えられるような、波乱含みの展開になっています。

こういったチャートを見ていると、乃木坂の2年連続紅白は、まったく予断を許さない状況だと思います。

握手会や特典に頼ったやり方を緩和して、より一般層の方を向いたセールスに方針転換しないと、どんなに風が吹いても、それを捉えて、高く飛翔することは出来ないんじゃないでしょうか。


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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「良質な音楽」という視点を欠いた紅白、乃木坂14th握手会は欅坂と合同?それとも2016年問題? [06Jan16]

2016-01-06 20:30:00 | 野球
乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

星野みなみ主演のミニドラマが1月もオンエア!
毎週月曜~金曜 24 : 30 ~ 25 : 00 [CS] スペースシャワーTV プラス『アイドルヒッツ』。この30分番組内で、星野みなみ主演の STATION ID『あたし、本と旅する』が、毎回、30秒分ずつオンエア。1月は、4日(月)第15話から29日(金)第34話まで、途切れず放送される予定。第35話以降は2月。全46話。

(1月の放送予定)
04(月)#15、05(火)#16、06(水)#17、07(木)#18、08(金)#19
11(月)#20、12(火)#21、13(水)#22、14(木)#23、15(金)#24
18(月)#25、19(火)#26、20(水)#27、21(木)#28、22(金)#29
25(月)#30、26(火)#31、27(水)#32、28(木)#33、29(金)#34

スペースシャワーTV プラス公式サイトの特設ページ

じょーさん出演の舞台がスタート!
01月05日(火) 舞台「『カードファイト!! ヴァンガード』~バーチャル・ステージ~」in AiiA 2.5 Theater Tokyo [初日] 第1公演(19:00~)。能條愛未が「戸倉ミサキ」役で出演。

01月06日(水) [2日目] 第2公演(14:00~)&第3公演(19:00~)
01月07日(木) [3日目] 第4公演(14:00~)&第5公演(19:00~)
01月08日(金) [4日目] 第6公演(14:00~)&第7公演(19:00~)
01月09日(土) [5日目] 第8公演(12:00~)
01月10日(日) [6日目] 第9公演(12:00~)&第10公演(17:00~)
01月11日(月祝) [7日目千秋楽] 第9公演(12:00~)&第10公演(17:00~)

生駒ちゃん主演映画のトークショー!
01月07日(木) 映画『コープスパーティー アンリミテッド版』Blu-ray&DVD発売記念トークショー in アニメイト新宿B2F animate hall SHINJUKU。生駒里奈が参加。原作者の祁答院慎氏も登場する模様。乃木坂公式サイトの関連記事

01月09日(土) 13枚目第4回個別握手会 in 幕張メッセ

乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ 注目されるテレビ・ラジオ番組と重要イベントのスケジュール




正月、何気なくテレビを観ていると、ディズニーリゾートの2016年春キャンペーンCMに、女子高生っぽい3人の女の子が出てきて、タワー・オブ・テラーに乗って、真ん中の子が呆然とするシーンがありました。

この子、どこかで見たことある!と、咄嗟に閃いたのだけど、どこで見たのか、どうしても思い出せない。

そのうち思い出すだろうと放っておくも、数日経っても浮かんでこない。

知っている筈なのに、誰だか分からない状態が、どうにも気持ち悪くなって、ネットであれこれ調べて、どこで見たのか、ようやく判明しました。


彼女は、河内美里(かわうちみさと)という、現在18歳のオスカーに所属するタレントさんで、私が目撃したのは、能條愛未主演の映画『死の実況中継』でした。

河内さんは、女子大生となったじょーさんの高校時代の友人役で、かつて二人して受けたいじめ体験から、お互いに依存し合う不安定な関係に陥ってしまう。

主人公は大学のサークル活動に夢中になっていき、徐々に距離を置こうとするのだけど、その友人から離れれば離れるほど、彼女は嫉妬の炎を燃やし、ストーカーまがいの行動を起こしていく、そんな屈折した心理を持つ浪人生を演じていましいた。

『死の実況中継』は、「カナりんは悪くないよ!」が、もはやキャッチコピー化した『デスブログ』と共に、映画とは何かを深く考えさせる、ホラーという枠には到底収まり切らない、衝撃的な2014年乃木坂3部作の一つです(笑)。

映画館には行かなかったけど、昨年の夏、スカパーが3作を一挙に放送して、その際、ホラーとは別の意味での、怖いもの見たさから、ついうっかり、隅から隅まで、全部、鑑賞してしまいました(笑)。


どこか不気味なオーラを漂わせる、じょーさんの友人を演じた少女は、陰影のある色気を感じさせる美人で、とても印象に残っていて、そのため、ディズニーのCMを見て、ピンと来たのだと思います。

ちなみに、映画について少し感想を述べると、2014年のホラー3部作、巷間言われているほど、酷くはなかったですよ。

まあ、『デスブログ』は別格として、残りの二つは、何とか、精神の平衡を保ったまま、最後まで乗り切れるレベルでした(笑)。

とくに、伊藤寧々主演の『杉沢村伝説』は、冗長なシーンを短くまとめれば、結構、良い作品になるんじゃないかと、見終わって、それなりに批評する気力が残っていました。


ディズニーのCMに出ている女の子が、2年前の映画でメンバーと共演した少女だと見抜くなんて、我ながら凄いじゃないかと、自画自賛していたんですが、その後、河内美里のプロフィールをぼんやり眺めていて、「ええーーー!」と声を上げてしまいました。

なんと、彼女は、『開運音楽堂』で、MCをやっている子じゃないですか。

杉山真也アナウンサーの隣に座っている、あの「みさとん」ですよ。

ほんま、びっくりしたわ(笑)。

『開運音楽堂』は何度も観ているのに、『死の実況中継』でじょーさんと絡んだ子だと気づかず、ディズニーのCMでも、「みさとん」だと分からなかった。

私は、認知能力が「鋭い」のか、「鈍い」のか、どっちなんでしょう(笑)。


そうそう、映画で河内美里さんと共演した能條さん、昨日から、渋谷 AiiA 2.5 Theater Tokyo で、舞台「『カードファイト!! ヴァンガード』~バーチャル・ステージ」に出演しています。

公演は来週月曜まで毎日続き、当日券もあるそうなので、近くに行かれた方は、ちらっと立ち寄ってみてはいかがでしょう。

カードゲームが主軸に置かれた物語なので、鑑賞意欲は、そのジャンルへの興味のあるなしで左右されると思いますが、『すべての犬は天国へ行く』の堤泰之氏が演出を担当されていて、クオリティは期待して良いんじゃないかと。


さて、大晦日の紅白歌合戦、第2部の平均視聴率は、記録の残っている1962年以降で、最低の数字だったそうですが、やはり、終盤の視聴率が伸びなかったようですね。

トリか大トリ以外の歌手が、瞬間最高を叩き出すのは、7年ぶりのことで、また、あるスポーツ紙によると、最終盤の視聴率が40%を割り込んだのは、紅白史上、初めてのことだそうです。

前回の記事に書きましたが、終盤の13曲は、ほとんどが5年以上前の歌で、「今」感の乏しいステージが続いてしまったことが、大きいんじゃないでしょうか。

近藤真彦「ギンギラギンにさりげなく」や松田聖子「赤いスイートピー」は、よく知っている有名曲で、聴いていて楽しくないわけじゃないけど、2015という年を締めくくるステージとして、相応しいかと言うと、疑問を感じるものがあって、録画で観ればイイやという気持ちになります。

やはり、今年は、この人が活躍したなあとか、この歌が流行ったなあと、しみじみ思い返せるようなステージで、最後の時間を過ごしたいわけで、『ザ・ベストテン』を彷彿させるセットリストでは、なかなか、リアル視聴を呼び込むのは難しいかと。


NHK会長が紅白の視聴率に言及していますが、最近、NHKは、数字ばかりを気にして、視聴率を上げようと腐心するあまり、歌謡祭としての「質」に無頓着になっている気がします。

年越しライブを中継で結ぶなど、何でもありの「裏技」を駆使して、大物アーティストを出演させ、話題を呼ぶ「目玉」を作ったり、日本アニメ、ディズニー、スターウォーズなど、人気キャラを登場させる余興タイムを何回も設ける。

こういった視聴率対策には熱心なんだけど、その一方で、終盤13曲以外は、1曲あたりの平均演奏時間が2分13秒と短く抑えられ、視聴者が、じっくり歌を聴けるステージになっていない。

乃木坂の「君の名は希望」も2分4秒という非常に短い演奏時間で、歌詞はぶつ切れ、前奏も後奏もカットされ余韻がなく、まあ、音楽的には散々な条件のステージでした。

こういったトホホな楽曲披露が、紅白全体に渡って、延々と続いたわけで、日本を代表する「歌謡祭」としては、お粗末極まりない状況です。


また、もっとも長い演奏時間を貰った歌手と、もっとも短い歌手とでは、4倍の差が付けられていて、しかも、長い方は大抵、古い曲で、新しい曲は、大体短くされている(笑)。

昔のヒット曲を歌う特定アーティストを極端に偏重する姿勢は、昨年と同じで、紅白は、1年を振り返る歌謡祭としての意義を、もはや完全に失っていると思います。

その結果、大晦日の夜、お茶の間に流すコンテンツとしての適性が乏しくなり、懐メロを聴きながら年を越したいと思う視聴者向けの歌謡ショー、といった番組になりつつある。


すべての出場歌手に3分以上のステージを保証し、今年流行った曲を中心に、新しい歌をじっくり視聴者に届ける。

「今」を感じさせる、「質」の高い歌謡祭を作り上げる、そんな発想はどこかに吹き飛んでしまっているようです。

やたらと視聴率を気にするNHK会長の発言には、受信料によって成り立っているメディアとして、良質な番組を視聴者に提供するという「志」を微塵も感じないので、まあ、次の年末も、「サプライズ」や「目玉」といった空疎な言葉が飛び交う、紅白狂騒劇が勃発するのでしょう(笑)。



話題を変えて、乃木坂の14枚目のことを少々。

1月3日(日)深夜に放送された『乃木坂工事中』予告編から、次回10日(日)は「日村賞大決算祭後半戦」がオンエアされるようで、これで14th選抜の発表は、17日(日)以降になりました。

選抜発表が1月10日だったとしても、CD発売まで、10週プラス3日あるので、1月後半、17日や24日になっても、ごく普通のスケジュールです。

しかし、非常に気になるのは、未だに、個別握手会の応募に関して何らアナウンスがなく、明日7日(木)は、第1回受付を行わない可能性が濃厚になってきたことです。

もし、そうであるなら、14枚目において、オリコン初動に流し込む個別握手会セールスは、12枚目と13枚目の11次分から、1次少ない10次分に減るわけで、驚くべき事態だと言えます。


握手会スターが14人もおり、完売部数の積み上げスピードが速くなっているとはいえ、11次応募は、まだまだ勢いが残っている筈で、その1次分をオミットするのは、初動前作越えを目指す観点からすると、運営自ら不利な条件を選んだことになります。

今までに見たことのない動きで、通常のコースをかなり逸脱したやり方と言えます。

MV集「ALL MV COLLECTION~あの時の彼女たち~」は、まだ発売3週目に入ったところで、その売り上げへの影響を考えると、14枚目個別握手会の応募は、確かに、少し待った方が、イイっちゃ、良いかもしれません(笑)。

しかし、シングルの前作割れは、絶対に避けたい筈で、MV集の売り上げをさらに伸ばすという理由で、14枚目の初動算入を10次以下に減らすとは、さすがに思えないんですが。

何か余程の事情なり、大きな計画なりがあるんじゃないか、そんな考えが、日に日に強まってくる気分です(笑)。


そこで、乃木坂の運営が、今、どういう状況にあり、何を考えているのか、幾つかの可能性を考えてみたいと思います。

(A) 個別握手会の日数を7日に増やして、総部数を大きく引き上げる

13枚目では、30部全完売が14人、26部、25部、23部の全完売が1人ずつ出て、乃木坂の握手会人気は絶好調と言っていいでしょう。

従って、個別握手会を1日増やして、最高35部に設定しても、それに見合った売り上げアップを、十分に期待出来る。

そうなると、オリコン初動は、13枚目の62.7万枚から、一気に、60万台後半が見えてきて、さらに、累計は、80万枚が射程圏に入ってきます。

紅白出場を果たした乃木坂が、次のシングルで、大幅にCD売り上げ枚数を伸ばしたとなると、いよいよ勢いは本物との声がネットに溢れ、タイアップも取り易くなるでしょう(笑)。


ただ、握手会の追加は、相当な出費を伴う上に、活発になってきた、主要メンバーの外仕事を縛ってしまうマイナス面があります。

また、かりに、そういったダメージは百も承知で、それでもオリコンの数字を獲りにいくのなら、初動算入を10次ではなく、従来と同じ11次にした方が、絶対に有利です。

痛みを伴っても数字を上げたい一心で、個別握手会を7日に引き上げることと、初動算入を10次以下に減らすことは、根本的な発想が異なっている気がします。


(B) 14枚目個別握手会を、欅坂と乃木坂の「合同握手会」にする

1月30日(土)に代々木第一体育館で行われる『ニッポン放送 LIVE EXPO TOKYO 2016 ALL LIVE NIPPON VOL.4』で、欅坂46が、オリジナル曲を披露するという情報が流れています。

もし、欅坂の1曲を、乃木坂の14枚目に収録すれば、合同握手会を開催する大義が、一応は確保出来ます(笑)。

欅坂はまだ知名度が低いので、単独で握手会を開いても、それほど人が来てくれるとは思えない。

盛況な乃木坂の握手会に加わる形を取れば、乃木坂のファンが、「試し」に、「ついで」に、欅坂メンバーの握手券を買ってくれる可能性があって、本格的なCDデビューへ向けた、絶好の顔見せになる。

また、乃木坂にとっても、握手会の日数を増やすことなく、総部数をアップする道が開けて、出費を最小限に抑えながら、売り上げを伸ばす巧妙な方法と言える。

まあ、こういった「コラボ」は、乃木坂と欅坂の運営が、資本的、人事的に、どういう関係にあるかで、実現する確率が変わってきます。

従って、もし「合同握手会」が現実になれば、二つのグループは、今後も「共闘」関係を維持する可能性が高くなり、「坂道シリーズ」全体の方向性が少し見えることになるでしょう。


(C) 「2016年問題」のため、個別握手会の首都圏での会場が押さえられず、ただ純粋に困っている(笑)

(A)と(B)の可能性は、乃木坂の運営が能動的に、新しい策を仕掛けていくケースですが、(C)は、グループを取り巻く外部事情から、窮地に陥っているケースです。

最大収容1万7千人横浜アリーナは、1月12日(火)から6月30日(木)まで、3万7千人のさいたまスーパーアリーナは、2月15日(月)から5月15日(日)まで、改修工事のため休館となります。

首都圏の大規模ホールが同時に長期の閉鎖に入るため、幕張メッセやパシフィコ横浜でコンサートを行うアーティストが増加し、個別握手会の会場を確保するのが、難しくなっている可能性は十分に考えられます。

下手をすると、幕張メッセやパシフィコ横浜は、今年の土曜、日曜、祝日がすべて埋まっている危険すらあります。


しかも、14枚目は3月23日(水)発売で、全国握手会、個別握手会とも、それ以降の日程になって、横浜アリーナとさいたまスーパーアリーナの休館期間にがっつり重なっている。

対策として、首都圏は、メンバーを幾つかのグループに分けて、分割握手会にする案があるけど、渋谷公会堂や日比谷公会堂といった中規模のホールも閉鎖休館中で、適した会場を見つけるのは、容易ではないかもしれません。

首都圏の会場を減らして、大阪など別地域の会場を使う方法もあるけど、コストの面でどのくらい折り合うのか、色々と判断に迷う事項は少なくない。


乃木坂運営は、「2016年問題」のため、会場を確保出来ず、バースデーライブを「延期」するという派手な実績を持っているので(笑)、今後も、同じ問題に悩まされる確率は、芸能プロダクションの中でも、高いと言わざるを得ないわけで、案外、(C)って、冗談にならないかもしれません。

もし、握手会の会場確保が思うように進んでいないのなら、これは、2016年の乃木坂を揺るがす大問題になります。

個別握手会が5日に減るだけで、おそらく10万枚近く売り上げ枚数が落ちる筈で、その上、全国握手会も「延期」なんてことになると、さらにオリコンの数字が下がっていきます。

Yahoo!JAPANのトップに、「2016年問題で乃木坂のCDセールスが激減」なんて記事が載ったら、笑うに笑えません(笑)。


14枚目個別握手会の応募がいつ始まるのか、まだ分かりませんが、深刻な問題が起きつつある可能性もあって、次シングルをどういう形で売るのか、しばらく目が離せません。


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乃木坂は「紅白直後」を有効に生かせるか?3月が濃厚な14枚目発売とFromAQUAのコラボ企画 [01Dec15]

従来通りなら14th選抜発表11月29日、CD発売2月10日、発表年内回避なら発売は3月以降が有力 [21Nov15]

13枚目の初動前作越えは圧倒的な握手会人気が原動力、但し表題曲のラジオ放送とMV再生に課題 [08Nov15]

1月発売は14thシングル?それとも2ndアルバム?紅白選抜の中核は白石西野生駒生田橋本+松村か [20Oct15]


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アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Oct15 ~ 関連記事の目次 (02Sep15 ~)

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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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懐メロショー化する紅白、第66回の視聴率不振は細切れ歌唱と過去の有名曲偏重が原因か [04Jan16]

2016-01-04 19:00:00 | 芸能
乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

星野みなみ主演のミニドラマが1月もオンエア!
毎週月曜~金曜 24 : 30 ~ 25 : 00 [CS] スペースシャワーTV プラス『アイドルヒッツ』。この30分番組内で、星野みなみ主演の STATION ID『あたし、本と旅する』が、毎回、30秒分ずつオンエア。1月は、4日(月)第15話から29日(金)第34話まで、途切れず放送される予定。第35話以降は2月。全46話。

(1月の放送予定)
04(月)#15、05(火)#16、06(水)#17、07(木)#18、08(金)#19
11(月)#20、12(火)#21、13(水)#22、14(木)#23、15(金)#24
18(月)#25、19(火)#26、20(水)#27、21(木)#28、22(金)#29
25(月)#30、26(火)#31、27(水)#32、28(木)#33、29(金)#34

スペースシャワーTV プラス公式サイトの特設ページ

じょーさん出演の舞台がスタート!
01月05日(火) 舞台「『カードファイト!! ヴァンガード』~バーチャル・ステージ~」in AiiA 2.5 Theater Tokyo [初日] 第1公演(19:00~)。能條愛未が「戸倉ミサキ」役で出演。

01月06日(水) [2日目] 第2公演(14:00~)&第3公演(19:00~)
01月07日(木) [3日目] 第4公演(14:00~)&第5公演(19:00~)
01月08日(金) [4日目] 第6公演(14:00~)&第7公演(19:00~)
01月09日(土) [5日目] 第8公演(12:00~)
01月10日(日) [6日目] 第9公演(12:00~)&第10公演(17:00~)
01月11日(月祝) [7日目千秋楽] 第9公演(12:00~)&第10公演(17:00~)

生駒ちゃん主演映画のトークショー!
01月07日(木) 映画『コープスパーティー アンリミテッド版』Blu-ray&DVD発売記念トークショー in アニメイト新宿B2F animate hall SHINJUKU。生駒里奈が参加。原作者の祁答院慎氏も登場する模様。乃木坂公式サイトの関連記事

01月09日(土) 13枚目第4回個別握手会 in 幕張メッセ

乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ 注目されるテレビ・ラジオ番組と重要イベントのスケジュール



明けまして、おめでとうございます。

大晦日の紅白歌合戦、「君の名は希望」のパフォーマンスは、表情が良かったですね。

緊張してはいるんだけど、大きな舞台に立っているという、晴れ晴れした達成感がメンバーの顔を輝かせていて、まさに「希望」に満ちた雰囲気がステージから伝わってきました。

衣装は、『DANCE&LIP Ver.』MVでメンバーが着ている、薄紫にピンクやブルーをぼかし込んだような柄をベースにしたファッションで、清楚で美しい、「乃木坂らしい」イメージを発信出来たんじゃないでしょうか。


歌唱は、生歌が入っていたとしても、比率は低く、「口パク」に近い仕様だったと思います。

NHKホールで完全な生歌だと、メンバーの声量から考えて、聴き取れないくらい歌が小さくなり、合唱もばらける危険があるので、無理をしなかったのでしょう。

乃木坂というグループが、パフォーマンスの面で、さなざまな制約や限界を抱えているのは事実で、歌唱をビジュアルでカバーするといった手法で、困難を乗り越えて紅白の舞台に立ったのだから、それはそれで一つの選択だったと思います。

大晦日のステージは今見せられる精一杯の到達点であって、善くも悪くも、これまでの乃木坂の集大成ということです。


しかし、パワフルなダンスを踊りながら、演歌歌手並の歌唱を披露する、ハロー!プロジェクトのこぶしファクトリーが、レコード大賞最優秀新人賞を獲得したように、アイドルは歌わなくてもよいという時代は終わりつつあります。

J-POP界全体を見渡しても、Perfumeなど、テクノポップ系は別として、歌をうたわないのは、乃木坂とAKB48Gくらいです。

SMAPの中居正広ですら、紅白で、果敢に生歌ソロに挑戦するくらですから(笑)。


アニメソングの人気が加速し、ボーカロイドが勢いを増し続ける中、J-POPは、存在意義をシビアに問われていて、最大の武器である生の歌声という魅力が、さまざまな音楽ステージで重視され始めていると思います。

この傾向は、2016年、さらに強まっていく可能性が濃厚です。

「口パク」や「被せ」に頼る乃木坂とAKB48は、もはや、アイドル界ですら少数派なので、大晦日のステージを一つの区切りにして、今後のパフォーマンスを考える必要があるんじゃないでしょうか。


今回の紅白では、「君の名は希望」の後も、乃木坂メンバーが随所に登場して、次はどの場面で映るんだろうと、ワクワクしながら観ていました(笑)。

藤あや子が「曼珠沙華」を歌ったステージでは、西野七瀬、白石麻衣、橋本奈々未、生田絵梨花、桜井玲香、生駒里奈が、赤いチャイナドレスに、両手に赤い扇子を持ち、華やかに舞い踊って、優美なバックダンスを披露。

ななみんが「持っているセクシーをすべて放出する」ように言われたと、『紅白宣伝部』で語っていましたが(笑)、確かに、深く切れ込んだスリットからのぞく細く長い脚など、艶っぽい雰囲気が漂ってる。

ただ、爛熟したセクシーというのではなく、どこか健康的で、若さを感じさせるダンスです。

超絶に美人なルックスと、色白で抜群のスタイルが、見惚れるくらい色っぽいけど、一方で、何か性格が良さそうで、健全な空気が流れている(笑)。

そういった魅力は乃木坂にしか出せないもので、夏まゆみさんの振り付けが秀逸ということもあって、乃木坂らしい色気が存分に発揮されていたと思います。


さらに、小林幸子が巨大衣装で「千本桜」を歌ったとき、ゲスの極み乙女。、大原櫻子、星野源と一緒に、生駒、白石、生田、西野が、舞台脇の司会者エリアからステージを見守っていて、その様子を映したシーンは、素晴らしかった。

座った源さんの左にキラキラ笑っている生駒がおり、右ではなーちゃんが微笑み、後ろにはまいやんが目を輝かせ、食い入るように幸子を眺めている(笑)。

そして、奥では、黒柳徹子が、目を真ん丸にして、凄い笑顔で一点を見つめている。

ああ、本当に乃木坂は紅白に出たんだ、あの華やかな祭りにメンバーが確かに溶け込んでいるんだと、しみじみ感じた瞬間で、個人的には、「夢の舞台にて2015」というタイトルを付けて、絵画にして保存したいくらい、貴重なお宝シーンでした(笑)。


第2部の最初に連続テレビ小説『あさが来た』の紅白特別編が流され、その後、主な出演者たちが、廊下を走って、NHKホールのステージに向かう様子が映し出されました。

廊下には、三代目 J Soul Brothers、ふなっしー、AKB48などが並んで、次々と映り込むんですが、どういうわけか、松村沙友理がたった1人で、結構良いポジションに立っていて、「おお~、まっちゅんやないか!ナイス位置!」と声が出そうになった(笑)。

今回の紅白出場で、一番、ホッとしただろうさゆりんが、そのために1年苦しみ抜いた、悲願だった夢空間のど真ん中にいる光景は、ファンとして本当に感慨深いものがあって、これも忘れられないシーンになりました。

嵐のステージでは、二宮君が、ウラトーク席にやって来て、たまたまゲストで座っていた白石、西野、松村がカメラに向かって手を振ったりと、今回の紅白には、乃木坂ファンとしては、堪らないシーンが散りばめられていて、2014年と比べ(笑)、段違いに心躍る大晦日でした。


乃木坂以外のアーティストで、個人的にグッときたのは、何と言っても、Superfly です。

心技体、あらゆる因子が研ぎすまされたレベルに達している、そんな歌唱力で、間違いなく、日本を代表する「ディーバ(歌姫)」と言えるでしょう。

とにかく、聴いていて、心が震えて、止まらなくなる。

これだけのステージを作れるアーティストは、滅多にいないと思います。

もう、紅組優勝というより、Superfly優勝と言いたくなるほど(笑)、圧巻のパフォーマンスだった。


さらに、巨大衣装による、小林幸子の「千本桜」も、非常に良かった。

これまでは、演歌をうたいながらの巨大化で(笑)、迫力はあるけど、今ひとつテーマ的な面白さを感じなかった。

しかし、今回は、初音ミクというボーカロイドの歌を取り上げ、しかも、ニコニコ動画の「弾幕」を流し続ける演出で、「今」という時代を切り取ったような、シャープなテーマ性が潜んでいて、見応えがあった。

「炎上」や「デマ」が日常茶飯のネット世界、そして、バーチャルアイドルが人々を熱狂させるリアル世界。

夢と現の境が曖昧になり、その中で、何かが暴走し始めていて、誰にも制御出来ない、巨大な流れになりつつある。

我々を取り巻く、「今」という時代の不安と情熱が、巨大化する幸子という狂気と溶け合い、一夜限りの果てしないお祭り騒ぎを生み出していく。

観ていて、心の中にある原始的な情動を揺さぶられるような、そんなパワーを感じるステージで、素晴らしかったです。


あと、初出場組では、山内惠介の歌声が心に滲みました。

三善英史の「雨」を彷彿させる、甘いテイストの声で、近年の男性演歌歌手には、あまりなかった方向性の魅力じゃないでしょうか。

演歌は、男性歌手が男性的に歌うより、女性的に歌う方が、個人的には好きで、山内惠介は、今後も、ちょっと聴いてみようかなと思わせるものがありました。

ただ、願わくば、もう少し、曲解釈をウェットにして、粘っこい感じで歌って欲しかった。

J-POPの影響を受けたり、あるいは、カラオケで歌い易いという要請もあるのか、昨今の演歌は、サラッと流れるタイプの歌唱が主流で、本来得意とする筈の情念的な表現が、やや物足りないんですね。

せっかく素晴らしい歌声を持っているので、是非とも、演歌オブ演歌といった感じの歌唱と楽曲に挑戦したらどうかなと。

いずれにせよ、山内惠介は、久しぶりに興味を惹かれた演歌歌手でした。



以上が、乃木坂ファンとしての感想なんですが、冷静になって、年末の大型音楽祭という観点で眺めると、今回の紅白は、幾つかのアーティストとステージには惹かれたものの、全体として、面白いとは感じませんでした。

セットリストの分析を通して、何が問題だったのか、その辺を探ってみたいと思います。

まずは、演奏時間を中心に、全体の流れを載せておきます。

(表1) 2015年大晦日の第66回NHK紅白歌合戦における各出場歌手の楽曲演奏時間

凡例
(対戦番号 紅or白) 演奏時間 歌手名 [今回を含む紅白出場回数]「楽曲タイトル」リリース年

#「演奏時間」とは、歌の前奏開始から後奏終了までの時間で、例えば、「2 : 03」は2分3秒を表す。
# メドレーの場合は、最初の曲の前奏開始から最終曲の後奏終了までを示し、次の行以降に「メドレー内訳」として、各曲ごとの演奏時間を載せている。
# スラッシュ「/」は、前後の歌手がデュエットによって一つの曲に一緒に関わったことを示す。
# 「リリース年」は、その曲が収録されたレコードやCDが発売された年。但し、「鉄腕アトム」はテレビ放送開始年を記している。カバー曲は、原曲のリリース年を載せている。
#「Pre」は、あるステージの前に、それに関連するVTRや中継があった場合に、その時間と内容を記している。
# 赤色の部分は、乃木坂メンバーが出演したシーン。

第1部 (19:15~20:55; 1時間40分)

(01白) 2 : 47 郷ひろみ [28]「2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-」1984
(01紅) 1 : 56 大原櫻子 [初]「瞳」2015
(02白) 2 : 21 Sexy Zone [03]「ニッポン Cha-Cha-Cha チャンピオン」2015
(02紅) 2 : 17 伍代夏子 [22]「東京五輪音頭」1963
(03紅) 2 : 04 乃木坂46 [初]「君の名は希望」2013
(03白) 2 : 24 三山ひろし [初]「お岩木山」2015
(04紅) 1 : 59 E-girls [03]「Dance Dance Dance」2015
(04白) 2 : 21 SEKAI NO OWARI [02]「プレゼント」2015
(05紅) 2 : 16 坂本冬美 [27]「祝い酒」1988
(05白) 2 : 20 徳永英明 [10]「時代」1975

(企画1) 特別企画「アニメ紅白」
{メドレー内訳}
0 : 46 AKB48 (宮脇・入山・渡辺・兒玉・島崎)「ムーンライト伝説」1992
0 : 33 郷ひろみ/ゴールデンボンバー「めざせポケモンマスター」1997
0 : 20 TOKIO「翔べ! ガンダム」1979
0 : 22 石川さゆり/miwa 「残酷な天使のテーゼ」1995
0 : 48 E-girls/大原櫻子「おどるポンポコリン」1990
1 : 08 キング・クリームソーダ「ゲラゲラポーのうた」2014
0 : 53 V6「鉄腕アトム」1963

(Pre : 06紅) 0 : 35 アニメ「ラブライブ」の特別編 上映
(06紅) 1 : 30 μ's [初]「それは僕たちの奇跡」2014
(Pre : 14白) 0 : 47 横浜にいる福山雅治との生中継 トーク
(06白) 2 : 09 山内惠介 [初]「スポットライト」2015
(07紅) 2 : 04 AAA [06]「恋音と雨空」2013
(07白) 2 : 03 星野源 [初]「SUN」2015
(08紅) 2 : 44 島津亜矢 [02]「帰らんちゃよか」1995
(08白) 2 : 05 ゲスの極み乙女。 [初]「私以外私じゃないの」2015
(09紅) 2 : 30 藤あや子 [21]「曼珠沙華」1978
# 乃木坂の白石・西野・橋本・生田・生駒・桜井がチャイナドレスでバックダンス
(09白) 2 : 43 ゆず [06]「かける」2015
(10紅) 1 : 56 miwa [03]「fighting-φ-girls」2015
(10白) 2 : 23 氷川きよし [16]「男花」2015

(Pre : 11白) 2 : 54 コロッケ・クマムシ・ピスタチオ・とにかく明るい安村・ピース綾部が楽屋廊下で芸を披露
(11白) 2 : 16 細川たかし [39]「心のこり」1975
(11紅) 2 : 22 和田アキ子 [39]「笑って許して」1970
# 多くの出場歌手がステージに登場、乃木坂は、「君の名は希望」の歌唱18人から藤あや子のダンス参加6人以外の12人が出演した模様
(12白) 2 : 35 関ジャニ∞ [04]「前向きスクリーム!」2015
(12紅) 2 : 52 天童よしみ [20]「人生一路」
{メドレー内訳}
0 : 39「終わりなき旅」1988
2 : 16「人生一路」1970

0 : 57 HKT48指原、バナナマン日村、SMAP稲垣が後半お目見えする巨大衣装を一瞬だけ紹介

第2部 (21:00~23:45; 2時間45分)

(企画2) 連続テレビ小説「あさが来た」
1 : 58 紅白特別編の上映
0 : 50 主要出演者数人が廊下を走って NHKホールを目指す
# 途中、乃木坂の松村が映り込むナイスプレー(笑)
(Pre : 13紅)1 : 20 舞台袖で次の曲目であるドラマ主題歌を紹介

(13紅) 2 : 55 NMB48 [03]「365日の紙飛行機」2015
(13白) 3 : 01 三代目 J Soul Brothers [04]「Summer Madness」2015
(14白) 5 : 16 福山雅治 [08]「デビュー25周年スペシャルメドレー」
# パシフィコ横浜のライブ会場から中継
{メドレー内訳}
1 : 15「I am a HERO」2015
0 : 32「虹」2003
1 : 02「HELLO」1995
2 : 21「桜坂」2000
(14紅) 2 : 37 水森かおり [13]「大和路の恋」2015
(Pre : 15紅) 0 : 20  連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の数シーンを上映
(15紅) 2 : 37 いきものがかり [08]「ありがとう」2010

(企画3) スペシャルコーナー「ザッツ・SHOWTIME~星に願いを~」
0 : 35 ミッキーマウスと嵐が舞台袖に登場
3 : 12「“Wish”メドレー 星に願いを~夢はひそかに」
{メドレー内訳}
0 : 36 綾瀬はるか/井ノ原快彦「星に願いを」1940
0 : 25 V6「夢はひそかに」1950
0 : 33 Perfume/綾瀬はるか「夢はひそかに」
1 : 37 V6/全員「星に願いを」
# ミッキー、ミニー、ドナルド、グッフィーなど、ディズニーキャラが多数登場

(15白) 2 : 38 TOKIO [22]「AMBITIOUS JAPAN!」2003
(16紅) 3 : 28 椎名林檎 [03]「長く短い祭 ~ここは地獄か天国か篇~ 」
{メドレー内訳}
0 : 35「神様、仏様」2015
2 : 52「長く短い祭」2015
(Pre : 16白) 3 : 06 スターウォーズのダース・ベーダー 、R2-D2、C-3PO、BB-8が登場してミニショーを披露。最後、ステージ上に、嵐がジェダイの騎士という設定で出現して、曲がスタート。
(16白) 5 : 07 嵐 [07]「New Year's Eve Medley 2015」
{メドレー内訳}
1 : 46「Sakura」2015
3 : 19「愛を叫べ」2015
# このパフォーマンス中、二宮が、乃木坂の白石・西野・松村のいるウラトーク席を訪問
(17紅) 4 : 46 AKB48 [08]「AKB48 紅白2015 SP ~10周年記念メドレー~ 」
{メドレー内訳}
0 : 42「会いたかった」2006
0 : 50「フライングゲット」2011
1 : 05「ヘビーローテーション」2010
1 : 27「恋するフォーチュンクッキー」2013
(17白) 4 : 50 EXILE [11]「EXILE 紅白スペシャル2015」
{メドレー内訳}
1 : 20「24karats GOLD SOUL」2015
3 : 28「Rising Sun」2011

(企画4) 特別企画 震災から5年「花は咲く」
0 : 41 羽生結弦選手の活躍の軌跡を描いたVTRを上映
2 : 50 YOSHIKIピアノ伴奏/全員合唱 「花は咲く」(2012)
# 乃木坂も大人メンバーが全員参加

(18紅) 3 : 01 Superfly [初]「Beautiful」2015
(18白) 2 : 19 ゴールデンボンバー [04]「女々しくて」2009
(19紅) 2 : 19 西野カナ [06]「トリセツ」2015
(19白) 4 : 55 BUMP OF CHICKEN [初]「ray」2014
# 幕張メッセのライブ会場から中継

(Pre : 20紅) 1 : 03 70周年を迎える「NHKのど自慢」への出演で、岩手県山田町をSMAPが訪れたときのVTR
# 次の曲目は、この番組でもっとも愛されてきた歌と紹介
(20紅) 3 : 15 石川さゆり [38]「津軽海峡・冬景色」1977
(20白) 3 : 03 五木ひろし [45]「千曲川」1975
(21白) 3 : 51 V6 [02]「ザッツ!V6メドレー」
{メドレー内訳}
1 : 42「MUSIC FOR THE PEOPLE」1995
2 : 08「愛なんだ」1997
(21紅) 2 : 27 Perfume [08]「Pick Me Up」2015

(企画5) 「ザッツ、日本!ザッツ、紅白!」特別企画
2 : 35 小林幸子 [34]「千本桜」2011
# 曲紹介から、ゲスの極み乙女。、大原櫻子、星野源、乃木坂46(白石・西野・生田・生駒)が、舞台袖に登場。パフォーマンス中もその場から応援。途中、星野源を先頭に、左に生駒、右に西野、後ろに白石が、目を輝かせながらステージを注視するお宝ショットが放送(笑)。

(22白) 4 : 41 X JAPAN [06]「紅白スペシャルメドレー ~We are X !~ 」
{メドレー内訳}
2 : 23「Forever Love」1996
2 : 17「BORN TO BE FREE」2015
(Pre : 22紅) 0 : 48 原爆詩の朗読などを通して戦争の悲惨さを伝える活動を続けてきた吉永小百合からのメッセージVTR
(22紅) 3 : 28 MISIA [02]「オルフェンズの涙」2015
# 長崎市平和公園の平和祈念像前から中継。「戦後70年紅組特別企画」と銘打ったステージ。
(23白) 5 : 53 美輪明宏 [04]「ヨイトマケの唄」1965
(23紅) 3 : 15 レベッカ [初]「フレンズ」1985
(24紅) 4 : 09 今井美樹 [02]「PIECE OF MY WISH」1991
(Pre : 24白) 1 : 46 「NHKのど自慢」出演でSMAPが訪れた岩手県山田町から生中継
(24白) 5 : 10 SMAP [23]「This is SMAP メドレー」
{メドレー内訳}
2 : 00「Triangle」2005
3 : 07「Otherside」2015
(Pre : 25白) 1 : 27 今回をもって紅白を「卒業」する次登場の歌手と曲を白組司会の井ノ原快彦が紹介
(25白) 3 : 42 森進一 [48]「おふくろさん」1971
(25紅) 4 : 29 高橋真梨子 [03]「五番街のマリーへ2015」
1 : 44「五番街のマリーへ」1973
2 : 44「桃色吐息」1984
(26白) 2 : 39 近藤真彦 [10]「ギンギラギンにさりげなく」1981
(26紅) 3 : 30 松田聖子 [19]「赤いスイートピー」1982

(エンディング)
0 : 50 出場歌手ほぼ全員「蛍の光」
# 指揮は平尾昌晃
# 最終得票は紅組356832、白組346929で紅勝利


もの凄く、多種多様な出し物が用意された紅白で、こういったリストを作るのが、前回以上に大変でした(笑)。

しかし、一見、複雑な楽曲群の中にも、何らかの特徴や傾向がある筈で、そこに制作者の意図が隠されていることが多い。

そこで、テーマを絞って、調べてみましょう。

最初は、各アーティストが、どのくらいの演奏時間を貰ったかについてです。

(表2) 割り当て演奏時間のアーティスト別順位

凡例
順位 (対戦番号 紅or白) 演奏時間 歌手名 [今回を含む紅白出場回数]

# 小林幸子を含む53組のアーティストが対象
# 第1部 : (01紅白)~(12紅白)
# 第2部 : (13紅白)~(26紅白)

Top10
01位 (23白) 5 : 53 美輪明宏 [04]
02位 (14白) 5 : 16 福山雅治 [08]
03位 (24白) 5 : 10 SMAP [23]
04位 (16白) 5 : 07 嵐 [07]
05位 (19白) 4 : 55 BUMP OF CHICKEN [01]
06位 (17白) 4 : 50 EXILE [11]
07位 (17紅) 4 : 46 AKB48 [08]
08位 (22白) 4 : 41 X JAPAN [06]
09位 (25紅) 4 : 29 高橋真梨子 [03]
10位 (24紅) 4 : 09 今井美樹 [02]

Bottom10
53位 (06紅) 1 : 30 μ's [01]
51位 (01紅) 1 : 56 大原櫻子 [01]
51位 (10紅) 1 : 56 miwa [03]
50位 (04紅) 1 : 59 E-girls [03]
49位 (07白) 2 : 03 星野源 [01]
47位 (03紅) 2 : 04 乃木坂46 [01]
47位 (07紅) 2 : 04 AAA [06]
46位 (08白) 2 : 05 ゲスの極み乙女。 [01]
45位 (06白) 2 : 09 山内惠介 [01]
44位 (11白) 2 : 16 細川たかし [39]


今回の紅白で、もっとも長い演奏時間だったのは美輪明宏で、6分近いステージでした。

さらに、福山雅治、SMAP、嵐が5分台で続き、BUMP OF CHICKEN、EXILE、AKB48、X JAPAN、高橋真梨子、今井美樹が4分台となっています。

11位は、V6なんですが、ここからは3分台です。

このトップ10は、すべて第2部に登場し、NHKが、極めて重視しているアーティストだと考えられます。


興味深いのは、上位10組の中で、出場回数がもっとも多いのは、SMAPの23回で、20回以上の歌手がずらりと並んでいるわけではない。

それどころか、10組中8組は10回未満で、必ずしも、出場回数が重点プロモーションの決め手になるわけではないようです。

前回の状況と考え併せると、紅白選考委員の個人的な好みや価値観が色濃く反映されているように見えます。

とくに、福山雅治への評価は、観ていて戸惑うほど高い。

例えば、福山雅治の出番は第2部が始まって間もなくの27番目ですが、第1部、12番目に登場するμ'sのステージの後に、横浜にいる本人と中継を結んで、トークを流しています。

福山さんは、後でちゃんと歌いますよと宣伝をしておかないと、チャンネルを変えられてしまうと、NHKが心配しているかのようで(笑)、彼は、紅白の大きな「目玉」という認識なんだと思います。


一方、(表2)の下位10組を見ると、そのμ'sが、残念ながら、もっとも短いステージでした。

μ'sのステージでは、直前に曲紹介として「ラブライブ」のアニメを流しているので、演奏時間だけでプレゼンスは測れませんが、そのアニメも35秒なので、かりに足しても、Bottom10に入ってしまいます。

「ラブライブ」は、2015年に間違いなくヒットしたアニメで、μ'sのファンは非常に多い筈ですが、美輪明宏の4分の1しか演奏時間を貰えていない。

「今」という時代を重視するなら、もっと長いステージであるべきだと思いますが、NHKはそう考えなかったようです。

特定歌手のステージに長い時間を割り振って、一方、今の流行には、あまり頓着しないという方針は、前回と同じく健在ということでしょうか(笑)。


下位10組のステージはすべて第1部ですが、乃木坂46を含め、その中で、6組が初出場です。

やはり、初出場歌手はステージ時間を短くされ、第1部にまとめられる傾向があるようです。

また、下位10組だけでなく、第1部のアーティストは、総じて演奏時間が短い印象があるけど、以下のように、これは正しい。

(表3) 各時間帯におけるアーティスト1組あたりの平均演奏時間

第1部
(01紅白)~(12紅白) 2 : 17 (24組)
第2部
(13紅白)~(26紅白) 3 : 39 (29組)
{内訳}
(13紅白)~(21紅白) 3 : 25 (19組)
(22紅白)~(26紅白) 4 : 06 (10組)

# (21紅白)の後、小林幸子の「千本桜」があり、ここまでを第2部前半としている。上記19組は小林幸子を含んだ歌手数


いくら何でも、2分半以上のステージ時間は欲しいところですが、第1部の平均は、たったの2分17秒で、「君の名は希望」も2分4秒しかなく、歌詞がぶつ切りにされてしまった感がある。

これでは、歌の魅力は伝わりにくい。

第2部に入ると、1組あたり平均3分以上となって、演奏時間に関して、ある程度、満足できるレベルになる。

つまり、9時以前の第1部だと、不完全燃焼のステージになる危険が大きいわけで、乃木坂は、来年、第2部を狙いたいですね(笑)。


ところで、(表2)では、アーティスト1組あたりの演奏時間ですが、実は、上位10組中、7組が2曲以上の歌をうたうメドレーを披露しています。

従って、歌1曲あたりの演奏時間は、必ずしもアーティスト1組あたりのそれと一致しません。

そこで、メドレーに含まれる複数曲に関しても、それぞれについて演奏時間を調べて、紅白で歌われた全曲に渡るランキングを作ってみました。

(表4) 割り当て演奏時間の楽曲別順位

凡例
順位 (対戦番号 紅or白) 演奏時間「楽曲名」(リリース年) 歌手名

# 小林幸子「千本桜」を含む67曲が対象
#「アニメ紅白」やディズニーとのコラボ企画での曲は入っていない
# 第1部 : (01紅白)~(12紅白)
# 第2部 : (13紅白)~(26紅白)

Top10
01位 (23白) 5 : 53「ヨイトマケの唄」(1965) 美輪明宏
02位 (19白) 4 : 55「ray」(2014) BUMP OF CHICKEN
03位 (24紅) 4 : 09「PIECE OF MY WISH」(1991) 今井美樹
04位 (25白) 3 : 42「おふくろさん」(1971) 森進一
05位 (26紅) 3 : 30「赤いスイートピー」(1982) 松田聖子
06位 (17白) 3 : 28「Rising Sun」(2011) EXILE
06位 (22紅) 3 : 28「 オルフェンズの涙」(2015) MISIA
08位 (16白) 3 : 19「愛を叫べ」(2015) 嵐
09位 (20紅) 3 : 15「津軽海峡・冬景色」(1977) 石川さゆり
09位 (23紅) 3 : 15「フレンズ」(1985) レベッカ

Bottom10
67位 (14白) 0 : 32「虹」(2003) 福山雅治
66位 (16紅) 0 : 35「神様、仏様」(2015) 椎名林檎
65位 (12紅) 0 : 39「終わりなき旅」(1988) 天童よしみ
64位 (17紅) 0 : 42「会いたかった」(2006) AKB48
63位 (17紅) 0 : 50「フライングゲット」(2011) AKB48
62位 (14白) 1 : 02「HELLO」(1995) 福山雅治
61位 (17紅) 1 : 05「ヘビーローテーション」(2010) AKB48
60位 (14白) 1 : 15「I am a HERO」(2015) 福山雅治
59位 (17白) 1 : 20「24karats GOLD SOUL」(2015) EXILE
58位 (17紅) 1 : 27「恋するフォーチュンクッキー」(2013) AKB48


アーティスト1組あたり演奏時間のトップ10と比べると、歌手の顔ぶれが少し異なっています。

これは、長いステージを貰ったアーティストで、メドレーを選択した人が多く、1曲あたりで数えると、ずっと短い演奏時間になっているからです。

例えば、福山雅治は、(表2)のTop10では2位でしたが、(表4)Top10には曲がランクインしておらず、その代わり、Bottom10に3曲が入っている。

全体としては、5分16秒のステージだったけど、そこに4曲を入れたので、もっとも長い「桜坂」でも、2分21秒になってしまった。


そして、(表2)Top10では、全員が4分以上のステージだったのに、(表4)Top10を見ると、4分を越えるのは3曲だけで、他は3分台に留まっている。

長いステージを披露したアーティストは何組もいたけど、実は、1曲1曲は思った以上に短かったということです。

そして、(表4)Bottom10のように、1分未満や1分台の曲が続出している。


観客や視聴者が、しっかりと歌を楽しむには、3分は欲しいところです。

ましてや、紅白というのは、日本を代表する歌謡祭なので、フルバージョンとは言わないけど、3分を越える演奏時間はあってしかるべきでしょう。

ところが、以下のように、3分以上の歌は、全67曲中、2割に当たる14曲しかなく、逆に、8割に相当する53曲が、3分未満になっています。

(表5) 演奏時間別の楽曲数

5分以上6分未満 : 01曲 (01.5%)
4分以上5分未満 : 02曲 (03.0%)
3分以上4分未満 : 11曲 (16.4%)
2分以上3分未満 : 36曲 (53.7%)
1分以上2分未満 : 12曲 (17.9%)
0分以上1分未満 : 05曲 (07.5%)


つまり、今回の紅白は、1曲をじっくり伝えるというより、次々と短い歌をつないでいく、そんなスタイルになっていて、メドレーも多用されている。

そして、以下のように、小林幸子「千本桜」までは、第1部、第2部ともに、1曲当たりの平均が2分12~13秒と短く、長い歌唱ステージは、それ以後、終盤の13曲に集中しています。

(表6) 各時間帯における歌1曲あたりの平均演奏時間

第1部
(01紅白)~(12紅白) 2 : 12 (25曲)
第2部
(13紅白)~(26紅白) 2 : 30 (42曲)
{内訳}
(13紅白)~(21紅白) 2 : 13 (29曲)
(22紅白)~(26紅白) 3 : 09 (13曲)

#上記29曲は小林幸子「千本桜」を含んだ楽曲数


しかし、この終盤の13曲にこそ、今回の紅白で視聴率が奮わなかった原因があるように思います。

(表4)Top10を眺めると、興味深いことが分かります。

これら長い演奏時間で歌われた10曲のリリース年を見ると、2001年以降の曲はたった4曲しかなく、6曲が20世紀に発表された歌です。

一方、(表4)Bottom10では、2001年以降にリリースされたのが8曲を占めている。

つまり、昔の歌が、より長く歌われ、最近の曲は、より短く端折られたことが分かります。


そして、もっとも特徴的なのは、平均演奏時間が3分を越える終盤の13曲に、古い曲が集中しているということです。

(表7) 各時間帯における全歌唱曲中、5年以内にリリースされた曲の占める割合

# 5年以内とは2011年から現在までにリリースされた曲という意味

第1部
(01紅白)~(12紅白) 15曲 / 25曲 (60.6%)
第2部
(13紅白)~(26紅白) 20曲 / 42曲 (47.6%)
{内訳}
(13紅白)~(21紅白) 17曲 / 29曲 (58.6%)
(22紅白)~(26紅白) 03曲 / 13曲 (23.1%)


5年以内にリリースされた曲の割合は、「千本桜」までは、60%程度ですが、それ以降の終盤に入ると、20%あたりまで一気に落ち込んでいます。

つまり、紅白の最終コーナーで、昔の曲が長い時間歌われたことを意味していて、懐メロショーの様相を呈していたことが分かります。


8割の曲が、3分を切る演奏時間に抑えられ、ぶつ切りにされ、長く歌われた残り2割は、多くが5年以上前の曲で、しかも番組が最高潮に達する筈の終盤に集中している。

ステージが短過ぎて、歌詞の良さが伝わらないと嘆いているのは、乃木坂ファンだけではないかもしれません。

さらに、懐メロショーは、他局でもやっていることで、それを肝心の終盤に持ってきて、多くの視聴者を惹き付けられるのか、疑問を感じます。

今回、第2部の視聴率がとくに低かったようですが、演奏時間とリリース年の表を眺めていると、「なぜだろう?理由がまったく分からない」という気持ちにはならないですね(笑)。


関連サイト

第66回NHK紅白歌合戦の公式サイト


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