ジャン・アレチボルトの冒険

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乃木坂の風 29Sep13 ~ AKBグループが苦しむ「身の丈に合わない」CDセールス

2013-09-29 16:00:00 | 芸能
昨日の「GirlsAward 2013 AUTUMN / WINTER」、お疲れさまでした。

乃木坂はミニライブに加えて、八福神と宮澤成良がモデルとなって、ランウェイを歩いたそうですが、ナタリーの写真を見ると、生駒里奈がキメてて、カッコ可愛いです(笑)。

普段はもう地味なんだか派手なんだか、何だか分からない感じですが(笑) 、出すとこに出すと、驚くほど良い表情をして、魅力を振りまいてバッチリ目立つあたり、さすがにスター性があります。

4万人のオーディションからセンターに選ばれたのも、この類い稀なるスイッチの切り替えが大きく評価されたのだと思います。

でも、タイムマシーンに乗って、乃木坂に入る前の、普通の高校生だった生駒ちゃんに会いに行けたら、「3年後に東京の大きなファッションショーでランウェイをウォーキングするよ」と言っても、絶対に信じないでしょうね(笑)。

この子は、本当に、何か夢物語を実現してます。

あと、桜井玲香が印象的です。

秋冬ものなので、やはり、顔が勝負ということで(笑)、キャプテンが本領を発揮して、インパクトのある笑顔がナイスです。

「SUMMER NUDE」に主演した山下智久が、サプライズゲストで登場したり、米倉涼子がトリを飾ったり、こういう華やかな舞台に出られたことで、乃木坂の知名度も確実に上がっていくと思います。

やはり、出続けることが大事ですから。


さて、今日は握手会によるCDセールスと一般人気の関係を、ちょっと考えてみたいと思います。

AKBグループや乃木坂の場合、1人で何枚もCDを買って、握手会に来てくれるコアなファンが、全国併せて数万人もいれば、それだけで30万枚、40万枚の売り上げを達成出来るので、一般層からの知名度や関心度はCDセールスとは関係ないように思えます。

しかし、32枚目「恋するフォーチュンクッキー」で、AKB48が個別握手会を3日間から4日間にして、規模拡大を図ったのは、従来通りの規模で行うと、CDセールスを維持出来ないという危機感からで、その背景には、一般人気が徐々に落ち始めていることがあると思います。

実際、「日経エンタテインメント!」の「タレントパワーランキング」によると、子供からお年寄りまで、幅広い年代からの知名度と関心度を数値化して、総合したポイントが、AKB48はグループとしても、個々のメンバーにおいても、軒並み低落傾向にあります。

では、なぜ握手会によるCD売り上げの減少と、一般人気の低下が相関しているのでしょう。

これは、あるアイドルへの一般人気が減少すると、新規にヲタになる人の数も減少するからだと思います。

好きなアイドルに、月に何万円、場合によっては十万円を越えるお金を注ぎ込む状態は、それほど長続きしない筈です。

相当な金持ちでもなければ、もともと無理のある行為なので、彼女が出来た、就職した、結婚した、子供が出来た、といったきっかけがあれば、ヲタを卒業するのは当然です。

つまり、握手会によるCDセールスを支えているファンは、常に「卒業」し続けているはずです。

この不可避な人数減を補うためには、それと同等かそれ以上のペースで、新たにヲタになってくれる人が現れる必要があります。

そして、コアなファンがリクルートされる、このペースが、そのアイドルへの一般人気に左右されるのだと思います。

AKB48が2010年、16枚目「ポニーテールとシュシュ」と17枚目「ヘビーローテーション」をリリースして、一般人気に火をつけ、翌2011年、21枚目「Everyday、カチューシャ」と22枚目「フライングゲット」でトップアイドルとしての地位を確立した時期、コアなファンが次から次へと新たに誕生して、握手会は、新曲ごとに盛況になっていったでしょう。

そして、主要メンバーだけでは、握手会で対応出来るファンの数に限度があるので、新規募集でどんどん研究生を増やしていった。

その結果、CDセールスは、大規模な握手会によって、常時ミリオンが可能な域に入り、現在の32枚目「恋するフォーチュンクッキー」まで13作連続でミリオンを記録しています。

一方、2012年以降、本当の意味でのヒット曲が出ず、その上、さまざまなスキャンダルが発覚して、AKB48に対する一般人気は徐々に落ち始めた。

こうなると、リクルートされる新規ファンの数が、「卒業」するファンの数を下回るようになり、握手会でCDを買ってくれるファン数が減少し始めます。

さらに、年齢的なこともあって、最近、人気のある主要メンバーが、何人も卒業する時期に入り、これはファンの「卒業」をも加速させ、ファン数の減少に拍車を掛けていると思います。

総選挙イベントによって、世間の注目を集め、一時的にCDセースルを伸ばすことは出来ますが、コアなファンの数自体が減っているので、長続きしない。

結局、握手会に二度三度来てくれるリピーターを増やして、ファン1人あたりが購入するCD枚数を増やす以外、CDセールスを維持する方法がなく、大きな犠牲は承知の上で、個別の日数を3日間から4日間に増やして、提供する総部数を引き上げざるを得なくなったのだと思います。


AKB48が握手会の日数を増やしたことで、一番負担増を強いられるのは支店で、その中でも、NMB48の置かれた状況はとりわけ厳しい。

6月19日(水)発売の7枚目「僕らのユリイカ」は、オリコン週間ランキング初登場1位で、現在、累計54万5千枚という素晴らしいCD売り上げを記録しています。

しかし、一方で、個別握手会は6日間、「写メ会」「サイン会」が4日間、合計10日間の特典サービスを実施。

このスケジュールに加えて、AKB48本体の個別にも、東京に行って参加しなければならず、全国握手会が3日間あることを考えると、メンバーの負担は限界に近づきつつあります。

実際、あまりの過密スケジュールのため、握手会日程の消化が追いつかず、「僕らのユリイカ」の個別が本格的に始まるのは、8枚目の新曲「カモネギックス」がリリースされる10月2日(水)以降で、その「カモネギックス」の個別開始は、2014年に入って、つまり年が明けてからです。

実は、50万枚以上売り上げている「僕らのユリイカ」、有線ランキングでは、4回ランクインの最高118位。

有線ランキングは、一般層からの知名度や関心度を表す、良好な指標の一つですが、どう考えてもヒット曲とは呼べない成績です。

こうように一般人気が脆弱なため、コアなファンの新規参入が少なく、ファン総数が減っていて、個別の日数を増やして、リピーターを増やす戦略を取らざるを得ない。

ファンの実数が減少する中、メンバーがもの凄く頑張って握手を続け、写メを撮り続け、サインをし続け、ファンも頑張ってお金を使って何度も会場に足を運び、その結果、50万枚突破が可能となっているわけです。

この状態の上に、さらにAKB48本体の個別規模増加がのしかかってくると、メンバーの負担は限界を越え、握手会サービスの質が低下、一方、「また来てね」と懇願されるファンも、経済的負担に耐えられなくなり「卒業」が加速、CDセールスの維持は、一層難しくなっていくと思います。


結局、問題なのは、目標とするCD売り上げ枚数が、「身の丈に合っていない」ということだと思います。

私は、握手券としてCDを売ること自体に反対なので、握手会、とくに個別は全部廃止べきという考え方ですが、どうしても個別をやりたいのならば、せめて一般人気に見合った、セールス目標を設定することを考えた方がいい。

乃木坂の6枚目「ガールズルール」は、CDの累計売り上げが44万枚を突破しましたが、有線ランキングは、4回ランクインの最高96位です。

過去5枚のシングルを見ても、有線ランキングの最高は、2枚目「おいでシャンプー」の44位で、AKB48の「ポニーテールとシュシュ」に匹敵するようなヒットはまだありません。

当然、一般人気もまだ低く、新規のファン参入も数十万枚というCDセールスに見合った勢いはないので、個別握手会を6日間も開催、しかも、CDリリースから最後の個別が終わるまで3ヶ月半、第14次応募まで行って、リピーターを増やし、なんとかこの数字にこぎ着けています。

明らかに、今の乃木坂の「身の丈を越えた」売り上げ枚数を目標にしていて、無理があります。

最近の運営を見ていると、7枚目シングルでは、さらに50万枚突破を目指す怖れがありますが、そのためには個別を7日間にして、4ヶ月近い長期販売にせざるを得えないでしょう。

そうなると、再び、半年近く選抜が固定され、新曲が出ず、メディア露出は細切れになり、グループとしての躍動感の喪失にファンが飽き始めて、思った以上に早く、CDセールスが減少に転じる危険があります。

「身の丈に合った」CDセールスを設定して、握手会日程を組み、スピード感を持って新曲をリリースして、ヒットを狙うのが、長い目で見ると一番だと思います。

例えば、累計20万枚程度を最低目標にすれば、今の乃木坂なら3日間の個別で達成出来るはずで、これならオリコンで存在感を見せつつ、シングルCDのリリース間隔も3~4ヶ月を維持出来るでしょう。

歌やダンスのスキルを磨いて、スマッシュヒットを続けていけば、一般人気が徐々に上がって、新規参入のファンが増えるだろうし、ファンの懐にも優しいので、「卒業」もスローペースに抑えられる可能性が高く、個別3日間でも、かなりCDセールスを伸ばせるんじゃないでしょうか。

そうすれば、コアなファンの数を無理なく拡大しながら、本当の意味での大ヒットを狙えると思うのですが、まあ、今さら個別3日間なんて、ソニー運営が見向きもしない案なんでしょう。


音楽はダウンロードして聴くのが当たり前の時代に、CDセールスだけを問題にして、しかも、売り上げが大きく伸びたら成功で、さほど伸びなかったら失敗という右肩上がりを、あらゆることを犠牲にして追求するのは、90年代のバブル期ならともかく、現在の日本では、あり得ない商売感覚です。

バブルはとっくに終わり、ネットを通したデータのやりとりが当たり前になっていて、CD依存からの脱却が不可避な現実があるのに、それを受け入れられない大人たちが、純粋に夢を追う少女たちに大きな無理をさせて、かつての栄光をもう一度という気持ちで突っ走っている。

そう感じるのは、私だけでしょうか。


関連サイト

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10月3日(木)19:30から、テレビ東京「NARUTO -ナルト- 疾風伝」のオープニングテーマとして、乃木坂46が歌う「月の大きさ」が流れます。番組内には、乃木坂のコーナーもあるようです。詳しくは、
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9月28日23:48 深川麻衣
ゆったんとのMC、ご苦労様でした。ちょこっと言っても、アナウンサーやお笑い芸人とステージ上でトークするのは、めちゃめちゃ良い経験だと思います。3枚目、こ、これは、何の練習なんでしょう?笑

9月28日23:00 渡辺みり愛
1枚目、眼鏡が何とも可愛くていいっす。2枚目、脚細いね、めちゃめちゃ。文章に、えらい勢いがあって、これは13歳にしか出せないんだろうなと感心した(笑)。洗濯物がぶら下がっている絵が、区切り感を可愛く出していて楽しい!

9月28日21:30 伊藤万理華
1枚目、星野みなみとのツーショット!『乃木坂の「の」』で、やりたい放題、大暴れした感のある二人ですが(笑)、こうやって並ぶと、うっとりするほど、現実離れした美少女ですなあ。ブログ写真見てても、まりっかのモデル適性は、乃木坂No1だと思うので、ことあるごとにガンガンとモデルやりたいって言った方がいいよ。言ったもの勝ちだし(笑)。

9月28日19:42 生駒里奈
2枚目、9nineのメンバーとのツーショットは貴重。出演するだけじゃなくて、他の出演者と積極的に交流するのは、さすが生駒ちゃん。向こうも、ブログやツイッターで話題にしてくれるし、ナイスな楽屋活動だと思う(笑)。

9月28日19:18 生田絵梨花
「ウォーキング」って、難しいんですね。ナタリーの写真見たけど、いくちゃんらしいファッションで、よく似合ってました。『昨日Girls Awardのリハの前には、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」を観てきました!』、どんだけ~(笑)。本当に舞台好きやなあ、かえって疲れとか吹き飛ぶんでしょうね。

えくせれんとブログ

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 10Jul13 ~ えくせれんとブログの目次


// 星野みなみの溢れる魅力

9月28日伊藤万理華ブログ
『乃木坂の「の」』で、みさ先輩を手こずらせた、乃木坂「暴言」コンビ!笑

ナタリー「星野みなみグラビア特集」

乃木坂の風 16Sep13 ~ 「みさ、原宿行くの?」、星野みなみに激怒する衛藤美彩! in 乃木坂の「の」

さらに詳しくは、
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 星野みなみのコーナー


// 和田まあやのあり得ん可愛さ

9月25日和田まあやブログ
川後陽菜のトリセツと永久保存版まあや!

乃木坂の風 04Sep13 ~ 「ぶち大好きじゃけぇ!」、和田まあやの演技が炸裂! in 乃木坂って、どこ?

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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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