ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

乃木坂の風 29May13 ~ モー娘。の99年、AKBの08年、そして乃木坂の2013年

2013-05-29 16:00:00 | 芸能
おめでとうございます!

9月14日(土)、15日(日)に千葉県袖ヶ浦海浜公園で行われる、ロックフェスティバル「氣志團万博2013」に、乃木坂46の出演が決定しました!

昨年の出演者を見ると、小泉今日子、湘南乃風、浜崎あゆみ、ゴールデンボンバー、T.M.Revolution、など人気アーティスト揃いで、

今年も、かなり豪華なライブが期待出来そうですね。

7月31日(水)には、「FNSうたの夏まつり」というビッグイベントに出演しますし、

乃木坂46、いよいよメジャー路線まっしぐらで、今、がんがん坂を上ってます。

最近、メディアやネットでの露出も急激に増えていて、

ひょっとして、2013年は、乃木坂にとって、「飛躍の年」になるのではないか、

そんな予感がひしひしと高まってきました。

当然ですが、超人気アイドルグループには、必ず「飛躍の年」がありますよね。

乃木坂の明日を占うためにも、ちょっと振り返ってみましょう。

// モーニング娘。の1999年

1997年に結成されたモーニング娘。は、翌98年に「モーニングコーヒー」でメジャーデビューを果たし、その年の大晦日にNHK紅白歌合戦に出場しました。

しかし、今ひとつ決定的なヒット曲に恵まれず、99年7月リリースの6th「ふるさと」は、オリコン5位にまで下がってしまいました。

テレビ番組の企画から出て来たモーニング娘。ですが、そろそろ賞味期限が近づいている、などと辛辣な声も上がり始めていました。

そんな状況の中、まだ13歳の一人の少女が、8月に3期メンバーとして加入しました。

後藤真希です。

そして、9月にリリースした「LOVEマシーン」がいきなり大ヒット、初のミリオンセラーとなります。

ここから、モーニング娘。の破竹の快進撃が始まります。

「ザ☆ピース!」「ハッピーサマーウェディング」「恋愛レボリューション21」「Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~」など、次々とヒット曲を連発。というより、出す曲、出す曲、ほぼ全部が大ヒット状態。

「プッチモニ」「たんぽぽ」「ミニモニ。」などの派生ユニットもヒットを連発。

2002年9月に、いわゆる「ハロマゲドン」で後藤真希が卒業するまでの4年間、モーニング娘。はその黄金期を享受することになります。

この間、多くの楽曲で、安倍なつみと後藤真希が「ツートップ」として、歌やダンスの基盤を形成、そこに曲ごとに異なるメンバーが「センター」として入って、目まぐるしく変わる全体フォーメーションを展開。

「ザ☆ピース!」では石川梨華、「Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~」は吉澤ひとみが「センター」となって、歌とダンスのイメージ中心のような役割を果たし、楽曲構造を二重三重に複雑でダイナミックなものにして、従来の平板なアイドルソングの枠を越えた魅力的な音楽を完成させていきました。

このモー娘。の成功は、現在にも多くのものを残しています。

例えば、AKBグループでもっとも重要視される「センターポジション」も、このモー娘。黄金期の「センター」から、大きなインスピレーションを受けている可能性があります。

また、当時13歳だった、後藤真希のシンデレラストーリーは、新入り研究生の選抜フロントへのいきなりの大抜擢といった発想に、その影響を見ることが出来ます。

乃木坂二期生の渡辺みり愛も13歳ですが、これほどの年少者をアイドルとして採用するのは、音楽関係者が「第二のゴマキ」というイメージを未だに追い続けている証拠かもしません。

それほど、当時、後藤真希の与えたインパクトは大きかった。

私などは、ノストラダムスの大予言にある、

「1999年7の月、空から恐怖の大王が降ってくる」

の「大王」とはゴマキのことではないのかと、真剣に考え込んだほどです(笑)。

ちょっと言い訳すると、それに続く

「アンゴルモアの大王を復活させるために」

という節で、「アンゴルモアの大王」とは「アイドル業界」ではないかと・・・

すいません、今読んだことは、すぐに忘れて下さい(笑)。

ところで、「LOVEマシーン」はモー娘。が結成から2年で出した7枚目シングル、

一方、乃木坂が7月3日にリリースする新曲は、やはり結成から2年で出す6枚目ですね。

紅白歌合戦を未経験ということもあって、全国的な知名度としては、当時のモー娘。に比べて、まだ低いと思いますが、そろそろ大ブレイク可能な時期に入ってきたと言えるかもしれません。

// AKB48の2008年

2005年に結成されたAKB48は、翌06年10月に「会いたかった」でメジャーデビュー、さらに、07年の大晦日に紅白歌合戦に出場しました。

しかし、この時点でも、秋葉原オタク文化の中にいるアイドルというイメージが強く、なかなか大きなヒットを飛ばせない状態が続き、ついに、08年には、所属事務所との契約が打ち切られ、キングスレコードに移籍することになります。

そして、10th「大声ダイヤモンド」が10月にリリースされます。

実は、この曲が、流れを変えます。

AKB48は徐々に人気を集め始め、翌09年7月には13th「言い訳Maybe」を対象にした、第一回選抜総選挙を実施。

また、8月には日本武道館コンサートを行い、大晦日には、2年ぶりに紅白歌合戦への出場を果たします。

そして、2010年の16th「ポニーテールとシュシュ」、17th「ヘビーローテーション」につながっていき、

結成から5年目にして、ついに大ブレイクを達成することになります。

これ以降、AKB48は、CD売り上げ、人気ともに、アイドルグループの頂点に立ち、現在に至るまで、その座を明け渡していません。

つまり、モーニング娘。と同じく、AKBも黄金の4年間を享受していることになります。

もちろん、AKBとモー娘。を単純に比較することは出来ませんが、黄金期の長さという点で言えば、AKBは、これから前人未到の世界に入っていくわけです。

今起こっている数々のスキャンダル、グループの肥大化、楽曲の均質化、総選挙・握手会などのAKB商法への批判などなどが、どういう影響を及ぼしていくのか、前例がないことだけに予測が難しくて、もう後になって振り返ってみるしかないのかもしれません。

大ブレイクという観点で見れば、「AKB48の2010年」というべきかもしれませんが、あえて「AKB48の2008年」にしたのは、

「大声ダイヤモンド」という曲自体が、ミュージックビデオを含めて、強烈な個性を持っていて、

現在へと続くAKB48のアイドルとしての基本思想が、この曲で完成したと感じたからです。

光り輝くスター、後藤真希を中心に、オリメン・2期メンバーと4期以降が区別され、複雑な構造性を提供するモー娘。とは、明確に違ったAKB48のコンセプト。すなわち、均質で普通の女の子たちが、喧嘩したり、励ましあったりしながら、グループ内での自分の立ち位置を見つけていく。均質性を前提とした競争、そこに発生する平等で濃密な人間関係。

多くのAKBファンを虜にしているこの仕掛けが、はっきりと誕生した年、それが2008年だったと思います。

// 乃木坂の2013年

こう考えてくると、乃木坂46は、「制服のマネキン」で顕著に見える、モー娘。的構造性と、選抜システムを基本として、不動のスターはいないという、AKB的均質性の両者を兼ね備えている、アイドルグループと言えるかもしれません。

つまり、1999年のモー娘。と2008年のAKB48の両方を継承して、今、2013年の乃木坂が存在していることになります。

では、乃木坂はこれからどこへ行くことになるのでしょう?

一つ指摘出来るのは、乃木坂46は従来のアイドルでは考えられないほど、楽曲の音楽性、芸術性を追求しているということです。

典型的な例が、フジテレビ「MUSIC FAIR」で披露した、生田絵梨花のピアノ伴奏による「君の名は希望」の合唱です。この方向性を進んでいけば、例えば、ピアノ以外の楽器も入れて、メンバーがより複雑な演奏をしながら、歌をつけていくスタイルも見えてきます。

また、「シャキイズム」のミュージックビデオは、アイドルPVの枠を超えて、すでに短編映画的な領域に入り始めている気がします。マイケルジャクソンの「スリラー」ではありませんが、ドラマ的ストーリーをさらに前面に出してくる可能性も考えられるでしょう。

女性アイドルがこれまで閉じ込められてきた、「アイドル」枠を打ち破って、その外側にある世界に飛び出していく。

「可愛い」としか見られなかったパフォーマンスが、別の世界で、別の尺度で評価され始めていく。

乃木坂が「16人のプリンシパル deux」で舞台演劇に挑戦していることも、今年に入って輪郭が見えてきた、新しい流れに沿ったものに思えます。

曲の売れ行きや、各メンバーの人気だけでなく、「2013年の乃木坂」が、「1999年のモー娘。」や「2008年のAKB48」以上に、新しい重要なコンセプトを提示した、として後に語られるとすれば、おそらく、それは最高のブレイクと言えるでしょう。

乃木坂は、今、ひょっとすると歴史を作っているのかもしれません。

だとすれば、メンバーの一つ一つの努力が、あとで振り返ったときに、現時点で考えるよりも、遥かに大きな意味を持っていることもあり得ます。

少なくとも、そう思ってメンバーが頑張ったり、ファンが応援したりするのは、とても素敵なことですね。


乃木坂46を扱った記事について、以下のような目次ページを作りましたので、よろしければどうぞご覧下さい。

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 15May13 ~ 関連記事の目次 (2013/04/19 ~)

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