前回、ミノルタAF ZOOM 35-70mm F3.5-4.5を全玉抜きしてボーグのオートフォーカスアダプターを作りましたが、ソニーα57でピントがきませんでした。そこで、今度は、タムロンAF 80-210mm F4.5-5.6をベースにオートフォーカスアダプターを作ってみました。
後玉、中玉&絞りはカムから取り外し、前玉はドリルで削って取り去りました。
しかし、またもNG。きっちり後ピンになってしまいました。フィルム時代のαマウントレンズ数本を調べてみたのですが、改造とは関係なしに、後ピン傾向でした。カメラが不良なのか、それともレンズが悪いのか?
こんなときのために上位機種にはAF調整機能が付いているのでしょうね。α57にはこの機能がありませんので、迷ったのですが、カメラを改造してみることにしました。
このカメラの場合、透過ミラー裏側の両サイドに、ミラー枠を受けるレールがあるのですが、ここに凸部があり、これがミラー枠と接触してミラー枠を押し上げ、ミラーの位置(高さ)を決定しているようなのです。試しにこの凸部にテープを貼ってみたところ、後ピンについて改善がみられました。テープの厚み分、ミラーが押し上げられ、AFセンサーまでの光路長が短くなったためと推測しています。
最終的に、テープの厚さを調節することで、ほぼ納得できるレベルまでフォーカスずれを修正することができました。ただ、AFボーグ以外のレンズを装着した場合は、相変わらずピンボケ傾向です。この改造カメラはAFボーグ用、またはマニュアルフォーカス用マシーンと割り切って使うことにしました。
上の画像は、AFアダプターにケンコーのクローズアップレンズNo.2を使用し、対物レンズにボーグ77EDⅡを使用した組み合わせの例です。レンズスペックは約370mm(APS-Cフォーマットで555mm相当) F4.8になります。
以下サンプル画像です。
約1.2倍拡大画像 ISO200 1/2500秒
上、ノートリ ISO100 1/2500秒
上、約2.8倍拡大画像 ISO100 1/3200秒
上、約5倍拡大画像 ISO100 1/3200秒
上、約5倍拡大画像 ISO100 1/3200秒
上、約5倍拡大画像 ISO100 1/1600秒
上、約4倍拡大画像 ISO200 1/4000秒
上、約6倍拡大画像 ISO100 1/3200秒
飛び物撮影の場合、レリーズタイムラグ間の移動距離分、焦点がずれますが、サギの飛行速度程度でおこるピントずれはジジイ的に許容範囲と考えています。
撮影データ:
カメラ: ソニーα57
レンズ:ボーグ77EDⅡ+ケンコーACクローズアップレンズ No.2(約370mm F4.8)
絞り優先オート 露出補正:適宜 手持ち トリミング 画像補正