マウント化改造コンデジとボーグの相性は抜群ですが、MFによるフォーカシングには辛いものがあります。
今回は、マウント化改造コンデジでオートフォーカスが働くようにしてみました。
ベースカメラは、1400万画素のCASIO EX-Z2000です。
ズームコンデジのレンズユニットを分解してゆくと、たいていは撮像素子の直前にAF機構があり、フォーカス調整用の凸レンズが一枚組み込まれています。
AF機構を取り去っていまうとカメラそのものが起動しなくなりますので、マウント化改造する場合でも、このAF機構は残す必要があります。凸レンズもいっしょに残しておけば、オートフォーカスも働くし、レンズを取り去る手間もはぶけて一石二鳥・・・・のはずでした。
しかし・・・・
上の画像のように、四隅がけられ、中心部以外流れてしまっています。(ノートリ画像)
撮影距離は17mほど、ボーグ77EDⅡで撮影しました。中心しかピントのこない描写も捨てがたいところですが、ボーグの解像感は失われてしまいました。
そこで、もとのAF用レンズをとり外し、度の弱いレンズに交換してみました。
AF機構の可動部にゆるい凸レンズを貼り付けた様子
完成形はこんな感じです
前回のOptio H90と同じようにNDフィルター減光式に改造した開口径の大きいシャッターユニットを組み込んであります。
手持ちの材料を利用した関係からキャノンFDマウントにしました。
以下、作例です。
上三枚はノートリミング画像、下は拡大画像です。
度が弱い分、レデューサとしての効果はあまりありませんが、AFは作動しました。コントラスト検出のコンデジだからでしょうか?
焦点距離の減少は10%以下にとどまりました。ボーグ77EDⅡ(=510mm)を使用した場合2500mm相当以上の画角を得ています。
周辺画像はあきらかに改善され、中心解像度も風切羽の羽枝がぎりぎり解像するレベルです。
反面、AFのきくレンジは狭くなりました。MFでおおまかにピントを合わせ、最後AFで撮影するわけですが、最初のMFでより正確に合わせる必要があります。そうはいっても、Z2000のモニターは見やすく、不自由は感じません。完全MFでピントを追い込むよりははるかに速射性があり、使い勝手はデジスコ並です。