今回は、オリンパスXZ-1をボーグ専用機に改造してみました。
シャッターユニットへのフレキ配線とレンズユニット本体側のフレキ配線は半田付で接続されていましたので、半田吸い取り線を使って配線を分離し、ズーム用ギアを抜いて、レンズユニットからズーム鏡筒を取り出しました。
起動時シーケンスに関係する部品はズーム鏡筒のうち最外周のリング(左)とその内側のリング(右)です。内側のリングの基部にセンサーパーツが取り付けてありましたので、二つのリングは基部を残しカットしました。
もともと組み込まれていたシャッターユニットは開口径が大いものでしたので、今回は、このシャッターユニットを利用しました。
フレキ配線半田付け部(本体側)から細線を引き出し、シャッターユニットに接続。配線を延長させて、シャッターユニットを前に出した形です。CCD直前のオートフォーカス用凸レンズは度の弱いものに交換しました。度が強いとケラレを生じ、弱すぎるとオートフォーカスが作動しません。適当なレンズがなく、視度補正レンズ+3と+2、二枚張り合わせて使用しました。
オリンパス純正のコンバージョンレンズアダプタCLA2(M46.5オス→M55メス)とボーグ【7406】(M55オス→M57オス)を組み合わせることでボーグ60鏡筒を接続できますが、コストを下げるため、CLA2を使用せず、そのかわり49mm→55mmステップアップリングのM49オスネジ部分を削り、リングにタップを切ってビスで固定しました。
XZ-1はレリーズケーブル用の端子があるので、今回は、シャッターボタン取り付け基板からレリーズ用の配線を引き出すという改造はせず、これで完成です。
ボーグ71FLを装着するとこんな感じです。画角約1500mm相当になります。
以下、この機材で撮影したサンプル画像です。
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1/2.3インチクラスの改造コンデジと比較して階調は一線を画すすばらしいものです。また露出、WBも安定しています。しかし、肝心の解像度はあまり高くありません。光軸のズレ、画素不足、ノイズリダクションのかかりすぎなどが原因として考えられます。ISO400ではちょっと距離があると羽毛は全く解像せずイメージしか残りませんでした。高級機ベースということで期待がおおきかっただけに残念です。
撮影データ
カメラ: オリンパス XZ-1ボーグ専用改造 レンズ: ボーグ71FL 400m F5.6 (1500mm相当)
ISO100 絞り優先オート 絞り:開放 露出補正:-0.3 、±0 SS:1/30秒~1/5秒
三脚使用 トリミング&リサイズ 画像補正