改造ジジイOLD

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ジャンクレンズ遊び倒し

2013-06-19 20:26:01 | オールドレンズ他撮影機材

リサイクルショップでMINI ZOOM 316SRなる超望遠ズームレンズ(310-600mm  F6.2-F12)をみつけました。お値段3000円!ジャンクにしてはビミョー???でも、怪しさに負けて、ゲットです。

Photo

対物レンズは2枚張り合わせのアクロマート(アポクロマートではないと思います)。ズームの役割を担う後ろ玉に凹レンズを配した、シンプルなテレフォトタイプです。

マウント化改造のコンデジに装着して、解像度をチェックしてみたのですが、ややあまく、色収差も気になりました。といっても、これはアポクロマートのボーグ45EDⅡと比較しての結果ですので、316SRにとっては分の悪い話。

いづれにせよ、このままノーマルで使っても面白くないので、全玉抜きを行い、ミニボーグの鏡筒として利用することにしました。

Photo_2

全玉抜きの鏡筒にボーグ60EDを装着した状態

316SRには、62mm(&67mm)のフィルターネジが切ってあることから、62→55mmステップダウンリング、M57→M55AD(ボーグ型番〔7406〕)を使い、ミニボーグ標準のM57オスネジに変換しました。

内面反射がひどく、植毛が必要でしたが、ヘリコイドはしっかりしていますし、ドロチューブとしてのズームも滑らかです。検証していませんが、ボーグ純正の鏡筒より使い勝手はよさそう。得した気分です。

Photo_3

49mmフィルターネジ式に改造した対物レンズ

さて、取り外した対物レンズですが、焦点距離は約170mm、中望遠クラスといったところです。口径は50mmですので、明るさF3.4となります。

対物レンズ単体で解像度をチェックしてみましたが、悪くありません。焦点距離の短いアクロマートレンズはあまりみかけませんので、これは貴重です。中望遠マクロレンズとして使えるのでは???ということで、49mmフィルターネジ式に改造し、全玉抜きしたPENTAX-F ZOOM 70-200mm(ジャンク品1000円也)に取り付けてみました。

Photo_4

ただ、これだけでは、∞が出ませんでしたので、フィルター取り付けのネジ山が残っている範囲で鏡筒の先端を1cmほどカットしました。

鏡筒の内寸の関係から、有効径は小さくなり、レンズスペックは170mm F4(レンズ単体)といったところです。

Photo_5

K-5に装着して撮影してみました。画角は255mm相当です。

Photo_6

ミドリシジミ  ノートリ、最短撮影距離付近

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トリミングにより約2.5倍に拡大した画像

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ヒカゲチョウ  ノートリ、最短撮影距離付近

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トリミングにより約3倍に拡大した画像

Photo_10

クロヒカゲ  ノートリ、最短撮影距離付近

Photo_11

トリミングにより約1.8倍に拡大した画像

Photo_12

こちらは約3.8倍に拡大した画像

描写は思っていた以上に良好でした。ただし、最短撮影距離:約1m、 最大撮影倍率:約0.24倍(APS-Cフォーマットで0.36倍相当)という数値は少しさみしいところ。ミドリシジミのような小さい被写体を撮るには、もう少し倍率が欲しいですね。

撮影データ

カメラ:ペンタックスK-5   レンズ:MINI ZOOM 316SR の対物レンズ 170mm F4 

ISO100  絞りF5.6~F8(絞りリングの数値)  SS 1/180  外部ストロボ使用  

フォーカス:オート   手持ち撮影  画像補正

同様K-5との組み合わせで、マクロ以外の写真も撮ってみました。

Photo_13 

ノートリ ISO100  絞り優先オート(絞り:開放F4   SS:1/90 秒) フォーカス:オート 手持ち

Photo_14

トリミングにより2.5倍に拡大した画像

以下トリミング画像です。

Photo_15

ISO400  絞り優先オート(絞り:開放F4   SS:1/1000 秒) フォーカス:オート 手持ち

Photo_16

ISO400  絞り優先オート(絞り:開放F4   SS:1/750 秒) フォーカス:マニュアル 手持ち

マウント化改造のコンデジに装着してのインドアテストでは色収差が気になりましたが、デジイチ装着では、さほど目立ちません。焦点距離が短いですから。

周辺はボケますが中央付近はシャープ。ジジイ的には合格ラインです。

古いシネマレンズなどもそうですが、ダメそうなレンズがそこそこ写るというのは楽しいものです。埋もれたお宝を求め、ジャンク箱をあさる日々が当分続きそうです。