東京都八王子市は、その市名に因み、市内に点在する優れた景観から「八十八景」を選定しています。
その1つが「多摩御陵」。大正天皇・皇后、昭和天皇・皇后の御陵があります。
大正天皇・皇后の御陵があったその地に、近年、昭和天皇陵が造営された後は、正式名称が「武蔵陵墓地」と改名されたそうですが、地元では旧名の「多摩御陵」または「御陵」が通称となっています。
御陵は、JR中央線、西八王子駅と高尾駅の中間あたりに、広大な面積を占め、深い緑に覆われて清々しく、神聖な雰囲気に包まれています。
入口から続くのは、小粒の砂利が敷かれた広い参道。
天に聳える北山杉の間を、数百メートル進むと分かれ道になっていたので、まずは左の方へ・・・。
そこには広々とした空間が広がり、左側に大正天皇陵、右側に貞明皇后陵があります。
大正天皇陵は、陵墓も背後の樹木も古色を帯び、厳かな雰囲気。
大正天皇陵の右隣には、貞明皇后陵。
天皇陵よりも少し段が低く、控えめな感じです。
お参りの後は、少し戻って、先ほどの分かれ道から、もう1つの空間に・・・。
こちらには、昭和天皇陵があります。
形式は大正天皇・皇后の陵墓と全く同じですが、こちらは新しいだけに、周りの木々も若く、明るい感じです。
御陵の形は、いずれも「上円下方」と呼ばれるものとか。(下の写真)
昭和天皇陵の左側には、やはり少し規模の小さな「香淳皇后」の陵墓。(下の写真)
傍らの紅梅が、女性の御陵らしい雰囲気を醸し出しています。
この多摩御陵、近頃は、高尾山と並び、八王子のパワースポットの1つとしても知られているそうですが、それはともかく、並び立つ巨木から発せられるエネルギーも含め、「地霊」を感じる場所かもしれません。
*拝観時間は9時~16時
*アクセスその他、詳しくは、八王子市HPなどをご参照ください。