20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
毎日更新。児童文学情報・日々の暮らし・超高層からの眺望などニュース満載。

オリーブの木

2013年08月21日 | Weblog

         

 公園のオリーブの木。

 オリーブは、平和のシンボルともされています。

 

 でもこの大きな木は、なにより大きな木陰を作ってくれます。

 もうじき季節は、処暑。

 それなのに、暑さは一向に衰えることを知りません。

 公園の鳩たちもうんざり顔で、木立で涼んでいます。

 人間が通りかかると、危険を感じるのか、一斉に飛び立ちます。

 でもオリーブの木の下で涼んでいる鳩たちは、この涼しさを満喫しているようで、いっこうに飛び立つ気配もありません。

 

 公園でいちばん大きなこの木。

 オリーブの木。

 大きく手をひろげるようなこの木陰は、この暑さでは、生きものにとってなによりの天国です。

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異界へ

2013年08月20日 | Weblog

           

 先日、従兄弟が今年の2月に亡くなったことを知りました。

 家族だけで密葬を行い、従兄弟の奥さんの意向で親戚には知らされず、先日の叔母の一周忌の法要の折り親戚中がはじめて知り、驚いたようです。

 従兄弟の中で一番年長で、71歳でした。心臓がお悪かったようです。それも知りませんでした。

 最近の動向で小耳に挟んでいたのは、弓道で段をとられていたこと・・・。

 

 お互いの親戚を束ねていた親たちが亡くなると、親戚もだんだん縁遠くなっていくものなのかと、少しさみしい気持ちがします。

 従兄弟は、とてもノーブルな雰囲気を漂わせた人で、少年時代はきりっとしたお顔立ちをしていました。

 夏になると、母に手をひかれ、八百屋さんでスイカを買って、毎年従兄弟たちの家を訪ねたものです。

 藤棚と、庭の隅には釣瓶竿のついた古井戸のある家でした。

 伯母手作りの海苔巻きやいなり寿司をご馳走になり、ひとしきりたつと、私たちは庭に飛び出します。

 そして従兄弟たちと、古井戸に石を投げ、深い穴を見つめました。するとしばしの時間が経ち「ポチャン!」とくぐもった音がします。

「この井戸が深いってことだよ」

 異界を覗かされたような、ぞわぞわした気持ちを抱えながら、従兄弟たちの顔を見たことを思い出します。

 そんなときも、その年長の従兄弟は、私たちから少しだけ距離をおき、小さい弟や妹そして同じく従兄弟である私や弟を見ていました。

 古井戸に落ちないように、用心深く見守りながら。

 

 従兄弟はいま、ほんものの、冥界という異界へ行ってしまいました。

 実感はまったくありませんが・・、ただただご冥福をお祈りしたいと思います。

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初秋の夜長

2013年08月19日 | Weblog

          

          

 日の沈むのが、早くなりました。 

 夏のセレモニーもおわり、ちょっぴりさみしい初秋の夜長です。

 遠くから虫の音がきこえてきます。

 空には月が・・・。

 上弦の月から、満月に近づいています。

 都市の無機質な夜景が、今宵も夜空を彩っています。

 夏のけだるさを漂わせた夜風が、昨晩はなぜかやさしく吹いていました。

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夏の終わり

2013年08月18日 | Weblog

          

          

 今日はお昼から、息子の家族とランチに行きます。

 昨日、「明日はなにが食べたい?」と息子夫婦に聞いたら「中華」と。

 すぐさま、銀座の「過門香」の個室をとりました。

 私たちはお食事が終えたらすぐに帰宅しますが、息子たちはどうするでしょう?

 車の駐車が、するっとうまくできるときと、行列ができているときがあるので、そうそうのんびりできないかもしれません。

 

 これが終わると、私たちの夏もおしまいです。

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集合前写真

2013年08月17日 | Weblog

         

 今日は、息子の家族・娘の家族が、我が家に集合です。

 お昼に集まって、夜まで一緒に過ごします。

 息子夫婦の娘の☆ちゃんが、「○くんとやる花火をこ~んなにたくさん、買ったの」とチャットで見せてくれたので、お夕食のあとは花火大会?

 息子の家族は、今夜は我が家にお泊まりです。

 

 母が亡くなる前まで、姉と私と弟の家族は盆暮れの年に二回、子どもたちが小さい頃から、彼らが結婚するまで、毎年家族で食材を山のように車に詰め込み、秩父の両親の家に集まっていました。

 来る年も来る年も、総勢15人で、数日間を一緒に過ごしました。

 大勢で汗を流しながら、焼き肉に興じたり、花火をしたり、満天の星空を眺めたり、秩父神社にお参りに行ったり・・・。

 15年前に父が亡くなり、5年前には母も亡くなり、それぞれの子どもたちも結婚し、いつの間にか数十年続いた習慣は終わっていました。

 けれど息子は、あのざわざわとした時間がとてもなつかしいようで、「あの時のぼくたちのような体験を、今度は実家で、子どもたちにさせてあげたいね」そう言って、夏とお正月には、家族で泊まりがけできてくれます。

 都会では、なかなか田舎のような、ゆったりした時間は持てないかも知れません。

 けれど、それをなつかしんでくれている息子の気持ちを、私はとてもうれしく思っています。

 今夜は娘の家族ともども、息子の家族とみんなで、楽しい夜を過ごせたらと思っています。

  

 私は朝から、お昼ご飯やお夕食の支度の下ごしらえ。

 夏とお正月。年に2回の、うれしい忙しさです。

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パン

2013年08月16日 | Weblog

       

 先日、NYから帰ってきたばかりの友人から電話があり話していたら、ひょんなことからパンの話に。

「いつも近くのパン屋さんに焼きたてのバゲットをお願いしているの。仕上がり時間を教えてもらい、また買いにいってるのよ」

 毎日食べるパンを、焼きたてにこだわるなんて、まるで友人はパリジェンヌのようです。

 息子が話していましたが、パリの人たちの朝一番の仕事は、焼きたてのパンを、パン屋さんに買いに行くことだそうです。

 

 パンといえば、夫も友人と同じくらいの、無類のパン好きです。

 土日に夫と出かけると、彼はドイツのライ麦パンのような、どすんと重たい感じのパンばかりを買いたがります。

 お店にもうるさいです。

 その重たそうなパンを、「ホラ、これ食べてごらん。おいしいよ」と、眼を細め、朝ひとりで食べています。

 なんどかおつきあいをしましたが、やはり好みではなく・・・。

 だから、そう言われても、「ふ~ん」と軽く受け流し、私は軽い全粒粉の食パンを食べています。 

 日ごろ、食の好みは比較的似通っていて、外食などで食べたいものも意見が一致することが多いのですが、結婚してこれだけの年数が経つのに、どうもパンだけは未だ好みが合いません。

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新刊ご紹介

2013年08月15日 | Weblog

 慌ただしい日々をすごしていたら、新刊のご紹介がすっかり遅れてしまいました。

 ご恵贈いただいている新刊が17冊。(ほんとうに、ごめんなさい)

 机の上に積まれています。ほとんど拝読しておりますが、まだ未読のご本が2~3冊・・・。

 それにしても、出版不況といいますが、出版界は元気です。

 今日は6冊の新刊をご紹介いたします。

 

      

『レガッタ!2 風をおこす』(濱野京子作・一瀬ルカ絵・講談社)

『レガッタ!1 水をつかむ』で、埼玉県立美園女子高校の強豪ボート部に入部した、主人公の有里はこの第二巻では高校二年に・・。取材に裏打ちされた、ボート部の様子がリアリティをもって迫ってきます。

 A艇の<天狼>のメンバーに選ばれた有里は何事にもひたむきで、真っ直ぐです。そんな彼女はちょっとした不注意から左手を捻挫してしまいます。

 そういったアクシデントを交えながら、ボート部の仲間たちのすがたが生き生きと描写されています。

 このシリーズでの読み応えは、もちろん、「レガッタ」に向かう女子高校生たちのすがたです。

 けれど圧巻なのは、人間群像。

 作者のみつめる人間へのまなざし。深さが、余すところなく描写されていて、読む人の胸をゆさぶります。

 たとえば元部長だった沙智が、有里に語るシーンなども、人間を深く捉えようとする描写のひとつです。

「去年はちょっと癪に触ったよ。・・たぶんあたしだからわかったんだなって今は思う。あんたが内側に抱えていた、ぎらぎらした野心みたいなもの・・」

 こうした人間の心を奥深く捉まえて、それをきっちりと積み上げていく。

 これこそが、この作品の醍醐味です。

 

       

『まよなかのほいくえん』(いとうみく作・広瀬克也絵・WAVE出版)

 保育園のお泊まり会。

 小さな子どもたちにとっては、親と離れはじめて過ごす夜です。

 そんな夜は、奇妙な興奮と不安につつまれるものです。

 そしてお話は、寝る前にしてくれた先生のこわい物語へと。

 小さな子どもたちの気持ちに寄り添い、繰り広げられる夢か現かのこわ~い世界。

 絵本の、絵の力は、単にこわいお話から、ちょっぴり覗いてみたくなる楽しいおばけたちのお話へ・・。

 この絵本を読んでもらった子どもたちの、ドキドキワクワクが伝わってきそうです。   

          

『かあちゃん取扱説明書』

 今年度の日本児童文学者協会新人賞を受賞した、いとうみくさんの第二作目です。

 上の絵本に続き、絶好調です。

 いとうみくの筆には勢いがあります。

 とうちゃんも、かあちゃんも、ぼくも、マジックの太い線できっかり描いたような、重厚感があります。

 物語は、主人公のぼくが、いつも口うるさい母ちゃん攻略法をあれこれ考え出していくところからはじまります。

 けれどどんな攻略法も、簡単にできそうで思うようにいかない。

 主人公は、さらにあれこれとかあちゃん、対処法を練っていきます。

 ここには、子どものまさざしが、しっかりと描かれています。 

 そして大人の、大人としての論理も、しっかり描かれています。

  

       

『うんちしたの、だーれ?』(末吉暁子作・武田美穂絵・講談社)

 現在NHKのEテレで大人気放送中の「ざわざわ森のがんこちゃん」が、「新・ざわざわ森のがんこちゃん」シリーズとして低学年向けに、出版されました。

 きょうりゅうのがんこちゃんが学校へいこうとすると、そこにかたつむりのツムちゃんが・・・。

 うんちが出なくて困っているツムちゃんに、がんこちゃんはいいことを教えてあげます。

 とたんにツムちゃんは・・・。

 学校でうんちのできない子どもたち。 

 そんな子どもたちへ、お話を通して楽しくメッセージが伝わってきます。

 

          

『ぞくぞく村の魔法少女カルメラ』(末吉暁子作・垂石眞子絵・あかね書房)

 同じく末吉暁子さんの人気『ぞくぞく村のおばけ』シリーズの17巻目です。

 幼年の人気シリーズをふたつも、お持ちになっていらしゃるのですからすごいです。

 末吉さんは、魔法使いのコスチュームをつけて、全国の図書館や学校、そして被災地で、このシリーズと、『がんこちゃん』シリーズのペープサートや、講演をおやりになっています。

 どこへいっても大人気だそうです。

 たくさんの子どもたちに支持されているシリーズの、今回は、半分吸血鬼の少女カルメラのお話です。

 彼女はりっぱな吸血鬼になりたいと思っているのに、思うようにいきません。

 悩んでいる彼女の前にあらわれたのは、「ぞくぞく村」の魔女のオバタンです。

 さて、カルメラはどうなるでしょう。

 

           

『七月七日はまほうの夜』(石井睦美作・高橋和枝絵・講談社)

『おはなし12ヶ月』シリーズの7月のお話です。

 暑い夏です。

 2年1組のなかよし三人組、りえ、みな、ゆかは公園に集まって遊びはじめました。けれどあんまり暑いので、「すずしいところへいこうと」・・。

 三人が辿り着いたのは、はたおり神社。

 秋まつりにはおみこしや、縁日の並ぶ場所です。そこで三人は探検をはじめました。

 その探検の先に見たものは・・・。

 七夕にちなんだお話が、繰り広げられています。

 

 皆さま、どうぞこの6冊、お読みになってください。

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PLEATS PLEASE

2013年08月14日 | Weblog

            

 ひと昔前、ISSEY MIYAKEのプリーツプリースに凝っていたことがあります。

 赤やロイヤルブルーなど、いくつかのプリーツプリースを持っています。

 旅行などにも、とても便利でした。

 

 でもここ十年ほどは、デパートへ行っても足も運びません。

 すっかり熱がさめたみたいです。

 わがままな消費者心理なんて、そんなものです。

 

 ところが、昨日blogに書いた江戸切り子のサラダボールの赤を見ていたら、突然また着てみようと思い、クローゼットの底から見つけ出し着てみました。(写真)

 この酷暑。このプリーツプリース、やっぱり暑いです。

 でもこれ一枚で過ごせるので、Tシャツ気分で着られるところが利点です。

 ファッションの世界も、人気に流行廃りがあるのでたいへんです。

 児童文学の世界も、ときに稀なる才能を感じさせる新人作家の本に出会ったりすると、驚愕することがあります。

 けれどその作家が今後、たくさんの作品を生み出すかといったら、それは未知数です。

 かつて、村田喜代子の『鍋の中』を読んだときも、そんな印象を抱きました。

 彼女も決して多作な作家ではありません。

 ですから、その後は少数厳選となってしまうかもしれません。そこが難しいところです。

 しかし、そんな本に出会ったときの喜びと衝撃には計り知れないものがあります。

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江戸切り子

2013年08月13日 | Weblog

         

 赤い江戸切り子です。

 江戸切り子というと、グラスが多いですが、これはサラダボール。

 

 とても、うつくしい赤です。

 ひと目で、とりこになりました。

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風がふいています。

2013年08月12日 | Weblog

        

 このところの酷暑。

 心も体も、蝕まれそうでした。

 ところが今朝は、5時頃目が覚めて起きだしたら、北東の窓から風がふいています。

 ここ2~3日きこえなかった、蝉の鳴き声もします。

 あわててベッドルームのエアコンを消すと、窓をあけました。

 カーテンをしめたままでも、さわやかな風が入ってきます。

 久し振りに、自然の風をまといながら、少しだけまどろみました。

 

 ここ2~3日は、エアコンの効いている部屋から外にでると、頭がクラクラするようでした。

 蝉も鳴く元気もなかったのでしょう。

 声が近いと思っていた蝉が、私の仕事部屋のベランダで鳴いています。

 実は私は、ちょっと蝉が苦手です。 ドキドキしながら、写真を撮しました。

 

 こうして心地いい風を感じる時間があったということは、季節は確実に秋に近づいているということです。

 さて、もうひとふんばり。夏を乗り切っていきましょう。

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