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児童文学作家 加藤純子のblog
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フキハラ(不機嫌ハラスメント)

2025年07月27日 | Weblog
            

土日は、お買い物の帰りに必ず本屋さんに立ち寄ります。

この本屋さんは、児童書は置いていなくて、絵本ばかり。
そして、こんなコーナーがありました。

「10代の本棚」。
ええ!文学じゃなくて、科学哲学的な入門書ばかり。
文学で、人間の心理奥深いところを読み取ったり、探ったりというのは、人間の精神を高めるのに、とても大切なことです。

だから児童文学は、子どもにとって、大切なのです。
でも、なんとなく、科学哲学とまではいかないけれど、その入門書的な本ばかり。

本を読まないより、読む方が、ずっと人間を作り上げるにもいいことだとは思います。
ですから、思考することも大切です。
でも文学者の言葉の奥行きの深さから、想像力を膨らませることは、こうした本で直接的に学ぶことより、ある意味、大切な気がします。

せっかちな時代なんだなと。出るのはため息ばかり。

そういえば、選挙の時、ファクトチェックをしていて、あるユーチューバーが「フキハラ」という言葉を使っているのを見ました。
「不機嫌な態度ばかりしていて、相手の心理をそれで、制圧する」

確かに不機嫌な人がいると、気持ちが抑圧されます。
それを「不機嫌ハラスメント」「フキハラ」というそうです。

不機嫌で、口も聞かず、怒った顔ばかりする人がいると、みんなの気分も陰鬱になります。

本人は、自分の思い通りにならない不機嫌さで、そうした態度になるのでしょう。でも、それが、他者へのハラスメントだと気づきもせずに、被害者は自分だくらいに、勘違いしている人なのでしょう。

「相手が悪いから、自分は不機嫌なんだ」と、不機嫌な態度で、相手を威圧する。

なお、そのYouTubeでは、こうも語っていました。
「フキハラの人は、自分で、そういう雰囲気を作っていることを自覚して、直さない限り・・・。不幸な人生ですね」と。

悪いのは、全て相手のせい。
だから、心理的に他者を攻撃していて、自分自身を見つめない。
そういう人は、客観的に、自分を見つめたことなどないのでしょう。
だから、自分自身を深められない。

先日も、寝ていたら、朝の5時に、夫がカーテンをシャーと開けました。
「え?」と慌てて枕元の時計を見ました。
そして、しばし不機嫌。
「もう、何度目?自分で勝手に時間を間違えて、相手が寝ていることも確信しないでカーテンを開ける」
その後、夫はまたぐうぐう寝初めて。
私は起きてしまいました。
起きてきた夫に、非常に不機嫌な態度をあえて取りました。

でも、2日も3日も、口を聞かずにいられる人の気持ちを、私は想像できません。そんなことは子どもの頃から、一度もありませんでしたから。
スパッと怒れば、それでおしまい。

自分ときちんと向き合えない人は、不幸な人生まっしぐらと、そのユーチューバーが・・・。
「単に、他者を責め、自分の人生に満足していない、不機嫌な人です」と。

こういう人がいると、本当に気分が悪くなります。

他者を、ずっと気分の悪いままにしておき、本人は不幸への道を一直線。

いろんなハラスメントはありますが、この「フキハラ」。
もしかしたら、やっている本人にとって、一番、悲劇的なハラスメントなのかもしれません。

また、人との関係性を「フキハラ」で壊している犯人は、自分なのだということも気づかず、勝手な物語を作り、犠牲者のような顔で、他者を排除する。
と、なると、周りには、友人も誰も、心から話せる人はいなくなります。

そういう人間にならないため、他者の気持ちへの想像力をもてる人間になるために、文学の力は大きいと思います。
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