とうとうお炬燵を出してしまいました。
去年から、寒くなるとサロンに丸いお炬燵を出しているのです。
朝、ここに足をいれるとほっとします。
ああ、もうこんな季節になったんだわと、なんだか心が少しだけさびしくなります。
下はホットカーペット。
寒い冬には、ホットカーペットをつけ、お炬燵にまるまっていると、あったかくて心までほこほこしてきます。
6才か7才だった、雪の日。
寝っ転がって、空を見上げたことがあります。
あとからあとから落ちてくるもわっとした白い固まりを、飽きずにずっと眺めていた光景を、こんな年になっても鮮明に覚えています。そばで、祖母が母を叱りつけていました。
あの日も、あったかいお炬燵にくるまっていました。
よーく分かる感覚です。
とにかく、転寝が最高ですよね(笑)
お母様の気持ちを慮りながら見上げた空。
心の隙間を埋めるように降るボタン雪。
なんとも詩情を誘う風景です。
炬燵の温かさ、身に沁みます。
りょうさんもお炬燵派ですか。
馴染むと、ほんとうにいいですよね。
小さいころの光景は、もっともっとたくさん、胸に秘めています。
人の気持ちに敏感になりながら、大人になっていったという体験は、物を書くようになって、逆にとてもありがたく感じています。
なにもなく、ただ幸せなままでしたら、きっと書く仕事は、選択肢に入らなかったかもしれません。