20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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遠き山に日が落ちて

2012年10月26日 | Weblog
            
 
 秋の日が暮れていきます。
 真夏の日暮れでも、春の日暮れでもない、どことなく愁いのある日暮れです。

 この季節になると思い出す絵本があります。
『まがればまよいみち』(井上洋介・福音館書店)です。
 日暮れには、夜の闇が少しずつ忍びこんできます。
 友だちもひとりふたりと、気がついたら消えています。どこからか夕餉の支度の匂いも・・・。
 
 そんな心細さが押しよせてくる時間、買い物をたのまれ外に飛び出します。
 夜の闇が、どこかの物陰や、道のはずれに、息をひそめるようにひろがりはじめています。
 街角に立つと、ひとりぼっちのかなしさ、不安、恐怖が一気に押しよせてきます。
 あの角をまがったら、そこには何が・・・。

 井上洋介さんの絵本に刺激され、まったく違う表象の本ですが「夕暮れの占い師」という作品を書いたことがあります。
『10分で読めるお話 六年生』(学研)に収録されています。
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2 コメント

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暮れなずむ都会 (りょう)
2012-10-26 18:24:46
僕も束の間の都会の夕暮れ、堪能して来ましたよ。
レインボーブリッジからの眺めは、
いつも華やいでいて、なぜかうら寂しい。
直線で囲まれたビルの悲哀みたいなものを、
初めて感じちゃいました。
柄にもなくセンチメンタルな酔っ払い(笑)
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Unknown (加藤純子)
2012-10-26 19:34:08
りょうさん

いよいよ明日からですね。
今日は搬入でしたか。レインボーブリッチからの眺めは、まさに無機質な都市の風景ですね。

20年ほど前は黄色いセイタカアワダチソウの群生する埋立地だったのですが。
まさに日野啓三の『夢の島』の世界です。
その作品に惹かれ、バスに乗ってまだ荒れ野原だったあのあたりに行ったことがあります。
ふと、そんな昔のことを思い出しました。

明日からの個展のご盛会をお祈りいたします。
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