太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

やっぱり薄っぺらかった

2019-06-23 09:05:24 | 日記

昨日は市民講座で公開講座だった。びっくりするなかれ体育館のような会場は雨にも関わらず300人を超える中高年で満杯だった。有名な先生だからだろうか、主催者側として市長までが来場し講義を聞いた。時々TVなどでも拝見する現役の慶応教授である。著書も多く受賞歴も華やか期待して聴いた。「どうなるトランプ政権、米国の進路」とテーマは大きい。イントロではペイリオコン(原保守主義)という単語で説明し始めた。英語ではpaleo-conservativeだろうか、これがトランプ氏の根底にあるという。Neoconservatism(新保守主義)は聞いたことがあるがペイリオは初めてである。続けて説明する中に白人至上主義とかKKK、アメリカ第一主義の話が出て来たので何となく意味は分かった。その後の説明もトランプ政策をこのペイリオコンに基づくあるいは結びつけるものが多くやや強引な単純化をしているのかとも感じた。アメリカ政治の専門家なので著書ではもっと深く分析しているものと思われるが、何せ田舎の市民講座で相手が暇な中高年である。分かり易くショートカットしたのかも知れない。ちょっと乱暴な気もしたし、最後のQ&Aタイムで何も会場から質問が出ないのも失礼と思い一つかました。

「ハンガリーのオルバン首相と会ったとき世界観に共鳴し大歓迎をしたという説明がありました。もし白人至上主義ならヨーロッパの首脳ともっと仲良くなる筈ですが一番の友達は安倍総理というのはビジネスパートナーとしての友達でしょうか。もしヒトラーが生きていたら主張が良く似ていると思いますが彼らは友達になったでしょうか?」答えは超現実的で「現在のヨーロッパの首脳とは移民政策、グローバリズムの点であまり仲良くありません。もはやグローバリズムではなくナショナリズムの時代だとトランプさんは言っています。その点では新右翼と言われている人達に近いかも知れません。ヒトラーのように何百万人も虐殺するようなことはありませんから友達にはならないでしょう。」と。何だか根底にある考えが何処に生かされているの分からなくなってしまった。追加しては言わなかったが、根底にあるのはアメリカが損するか得するかの1点、$勘定だけではないでしょうか。殆どの政策がそれで理解できますが、と。田舎の中高年侮れず。

市民講座で高尚な話を聞こうとは思っていないが、講師は対象(聴講者)のレベルを見誤っているのではないだろうか。中高年といえどもネット社会のはしりを生きて来た世代である。情報量も多く永年の経験やそこから得た教訓などは捨てたものではない。それでも意地悪のように毎回質問をしているのはある理由からである。講演の後、司会者から会場に「どなたか質問はありませんか」と投げかけた時、会場が静まり帰って何も反応がない「間」はたとえ15秒でも苦痛である。気の利いた司会者なら、それでは私の方から一つと助け船を出す。聴衆から何の反応も無いとスピーカーは、話が面白くなかったのか、難し過ぎたのかとあれやこれや考えてしまう。たとえ頓珍漢な質問でも、ああ聴衆のレベルはこうだったのかと安心する。一番会場が困るのは長々と自分の経験やら考えを述べて質問内容が何処にあるのか分からない時である。こういう人は超高齢者か以上に拘りを持った人に多い。悪気はないのだが場が読めていない。昔はシンポジウムなどでマイクを握ったら離さない聴衆がいた。たまたま進行役をしていた時会場に有名なクレーマーが居た。真っ先に手を挙げるので指名しない訳にも行かない。長広舌が始まると頃合いを見て、お話は大体分かりました。来年は是非登壇してスピーカー側に回って下さいと強引に切って、はい次の質問の方と進めた。会場もクレームを聞きに来たわけではないので一部から小さな拍手が起こった。場を読むことは大事だと思うが自分も何れ読みがずれてくるだろうという不安はある。