ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

ドイツ情報: 逼迫する難民問題

2015-09-02 22:30:02 | 日記
2015年9月2日(Wed.)、ドイツでの報道です。 メインの写真に目が釘付けになりました。(ニュースソース: ドイツ DW-DE)

「オピニオン(意見)」として難民問題に対することが述べられています。





<原文の一部>

Opinion: Europe can't be a fortress

意見: ヨーロッパは要塞(城塞)にはなりえない・・・(なってはならないの意味)


Hundreds of thousands of people are fleeing war, persecution and poverty. To keep them out, Hungary has built a fence along the border with Serbia. That's the wrong move, says DW's Zoran Arbutina.

数十万の人々が、戦禍や迫害、貧困等から逃れようとしています。彼らを締め出すため、ハンガリーはセルビアとの国境地帯に沿ってフェンス(有刺鉄線)を構築しています。それは誤った措置(行動)です・・・と DW's Zoran Arbutina は語っています。


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Now, Europe must decide once again. Thousands of refugees are at its gates, and many more are on their way. What should Europe do? Build higher walls and fences, as Hungary has done? Send even more police and soldiers to the borders or hire more officials to deport the migrants even more quickly?

今、再びヨーロッパは決断しなければなりません。数千の難民がその(城塞)のゲートに来ています。さらにもっと多くの人がその途上にあります(こちらに向っています)。ヨーロッパはどうすべきでしょうか? ハンガリーが行ったことと同じように、壁やフェンスをもっと高くしますか? 警察や兵士を国境周辺に配備するか、または、難民を迅速に追放するための係官の強化をしますか?


Do we want to focus our energy on defending ourselves?

私たち自身を守るためにエネルギーを注ぐことを欲しているのでしょうか?


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Despite the many crises and the differences between EU member states, Europe still means affluence, stability and the rule of law to non-Europeans. It's a place where human rights are respected. That's why the EU remains attractive, not just for war refugees from the Middle East, but for people from Africa and the western Balkans, too.

EUメンバー国家間においても多くの危機や差異があるといえども、ヨーロッパは裕福さや安定性、そして非ヨーロッパ人に対する法的ルールも有しています。まさに、人権が尊重される場所なのです。それはヨーロッパの魅力でもあり、それは、決して中東からの戦地難民のためだけではなく、アフリカやバルカン半島西部地域からの人々をも対象にしたものだからです。


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さらに意見・主張は続くのですが、ドイツでの草の根的な取り組みを例として、ヨーロッパの各国とも、ドイツと同様にオープンにして寛容性を持って難民問題に取り組むのが望ましく、そうすることで、移民もヨーロッパも winーwin の状態になることだろう・・・と結んでいます。



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ヨーロッパでの難民流入問題は、EUにて連日のように取り上げられているため、このブログでも結構頻繁にUPする結果になっています。本来、このブログでは、文化や民族の違いであったり、デンマークやドイツでの自身の体験を通して、日本との違う取り組み内容や、そうした背景にあるものを探り、それらの内容を紹介することで、結果として、日本の各地における地域振興等の参考になれば良い・・・と考えているわけです。

しかし、難民問題は、受け入れ側のEU各国のみならず、戦禍にあえぐシリア等の一般人民に過酷な試練を与えてしまっていることが現実であり、ドイツを始めとして、非常に関心度の高いニュースになっていることから、当ブログでも、いましばらくは随時取り上げていこうと考えています。

巻頭の写真を見ていただけましたでしょうか。この若き女性(お母さんかも知れませんが)の悲痛な眼差しが訴えていませんか。私たち一人一人レベルでのできることには限りがありますが、実態や事実を伝えることで、虐げられてられているかも知れない人に、救いの手を差し伸べられたならば・・・と思う次第です。他人事ではなく、自分のことや子供達のことになるのかも知れないと思えば放置できません。

EU内においても、各国のこれらに関する対応には大きな温度差があるようですが、日本も可能な範囲・方法で手を差し伸べる必要があると感じます。何もやっていないと言うことではないと思いたいのですが、日本国内では、安保法制強行採決や、原発再稼動、2020オリンピックに関する不手際、等々。こうした事案で、まさに、空回りしているのと同じではありませんか。

まともな政権や社会的に成熟度の高い組織等による妥当性のある運営や判断が適切に下されているのであれば、ここまで、国内の混乱を招いていないことでしょう。今や、政権与党等のやることは全て疑いの目でみなければならない状態に陥っています。それは、国民の多くの意思・意図を汲んでいないからです。

過半数の議員による多数決原理に基づいている・・・と言っても、そもそも、小選挙区制が生み出した結果であって、与党自民党の得票率は30数%に過ぎません。それ以外のパーセンテージの国民は賛成・同意はしていない可能性が高いのです。(世論調査等で)

しかも、選挙においては、安保法制等の自民党として争点に挙げにくい課題に関しては声を潜めておいて、経済最優先などと、あたかも国民をあざむくような形で争点を誘導したのではないでしょうか。安倍の言動を見ている限り、表向きは口を濁し・ボカシ・明言を避けておいて、後で本音をコソコソと出す。そして、本質を突いた質問で迫ると、まともには答えられないのでハグラカスか「丁寧に説明して行きます」とかわして逃げているのが実態でしょう。

かくして、今の日本国内は安倍政権発足(2012年12月)以来の、2年半以上の期間は、まさに、失われた2年半・・・と言われても仕方がないくらい時代を逆行している現状なのです。

アベノミクスがあるじゃないか・・・と言う人がいるかも知れませんが、政策の中心はマネーゲームではありませんか。唯一、地方創生云々の政策は別として、実体経済のてこ入れ(例: 原発廃棄→再生可能エネへの産業シフト、持続可能社会、食糧自給率70%以上、地産地消、大量生産から多品種少量、森林事業建て直し、等々)を主政策として、世界的な持続可能社会構築への道を進むべきでしょう。

「お金」(経済と言う言葉に置き換えているようですが)を最重視しているため、外国為替相場や株式市場での世界的動揺によって、一気に日本経済の屋台骨が大きく揺らぐのです。

各産業分野の世界的な意味での水平分散や垂直分散が必要なものもあるでしょうが、一方で、前述のように、地域で自給自足可能にすべき産業分野もあるのでしょう。ただし。原発輸出で金を稼ごうなどと言う考えは、今や、世界中の誰からも賛意は得られないでしょう。唯一、原発メーカーの身勝手な経営層からだけではないでしょうか・・・。

総じて、国内で構築すべき基本的な部分と、海外と水平・垂直分散するものを見極めながら、そして、やっていいこと・悪いことの見極めはシッカリと行い、世界から信頼を受けられる平和国家としてのリーダーシップを発揮したいものです。 ・・・ それにしても、人的国際交流が必須ではありませんか?












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