ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

臨時: 梅雨入り

2017-06-07 17:25:53 | 日記
2017年6月7日(Wed.) 関東以西が一斉に梅雨入りしたと報じられています。 昨日植えたサツマイモの苗にとってはちょうど良い水遣りになっています。 さて、相変らず苛立つニュースが多いのですが、関西電力の高浜原発3号機も再稼動しました。 繰り返しにはなりますが、思いのいくつかを綴ります。



多くの国民や地域の住人が反対する中、何故に原発再稼動に向うのでしょうか。 政権も関西電力も、そして、原発立地の自治体も、目先の利益追求に走っていませんか。 フクシマでの安全神話がもろくも崩壊した事実を直視できないのですか? 如何なる安全・規制基準をクリアしたからと言っても、その安全を絶対的に保証できるものではありません。 技術はいつの世も未熟なのです。 想定外(?)のミスなども起こり得るのです。 これは誰も否定できません。 「想定外でした・・・」は、二度と使ってはならないことなのです。 フクシマを見よ!・・・です。

こうした再稼動推進派は、いざとなったら責任はとらないのです、とれないのです。 結局、国民や将来の子孫たちが尻拭きをさせられるのは自明の理です。つまり、如何に無責任なことを進めているか・・・なのです。

何故に、こうした無謀な執政が続くのでしょうか? 疑問でなりません。 これは 「失政」 に他なりません。



そもそもの一つですが、得票率が30%ほどの政党が、小選挙区制と言う選挙制度の仕組みによって、結果として、過半数の議席を獲得する。 ここにそもそもの原因の一つがあります。 約30%だったものが50%を超えるわけです。 この時点で、国民の意志が比例的に反映されない矛盾が生じています。

次に政党政治に関することで、党の公認制度や政党助成金の政党への交付なども議員の議員足る活動を束縛・拘束することになっています。国民や地域住民の声を代弁しなければならない議員は、「上」 を見て仕事をすることになるため、言わば、上層部(内閣)の言うなりになっています。 このことは、普通の人が客観的に見て不可思議と思うにも拘らず、政権与党内から異論・諫言が殆ど出てこないことが証明しています(ゼロではありませんが)。

さらに、内閣人事局なる機構が発足(2014年)していて、当初は行政機関に対する内部牽制的な意味合い・趣旨があったようですが、逆に、人事権を握った官邸(内閣)側による行政に対する独裁が可能になってしまっています。 現に、官邸に非好意的であれば、ことの客観的な判断とは別に、簡単に更迭などが行われます(つい最近も)。 つまり、人事権を持った部門(官邸)に対しては逆らえない状況を作ってしまっており、いくらそれを否定したとしても、そのような雰囲気は生まれるものでしょう。 まァ、現政権は意図的に独裁を目指していると見えます。

また他に、選挙時点などでの落とし穴があると感じています。 それは 「争点」 です。 今回の選挙は何々について国民の信を問う・・・と言われることがしばしばありますが、この流れに乗ってはならないと言うことです。 選挙は、その1点に関する賛否を問うものではありません。 例えば、「経済を最優先します・・・」 も同類です。 国民の賛意が得られ易い、つまり、誰も反対しそうにないことを主テーマにしてその信を訴えるやり方です。 これには、大半の方が反対する理由がないので賛意を示します。つまり、そこに投票してしまいます。 そして、ワナに落ちるわけです。

結果的に政権与党を確保した側は、「国民の信を得た」と称して、後は数(多数)の力で、強引に採決。 審議はアリバイ作りと一緒で、質問には正面から答えることは無く、議論はかみ合わないまま所定(?)の30時間を超えたから、議論は尽くされた・・・と。 これの繰り返しです。 やっていること全てが不誠実極まりないのです。

同類のワナを感じるものがあります。 改憲です。 自衛隊云々の記述部分に関してはさておき、問題のワナは高等教育の無償化云々の方です。 このようなことをそもそも憲法に組み込む必要がありますか? 聞いた瞬間に違和感を覚えました。 つまり、ワナです。 これは誰もあったらいいなと思うような部類の話なので、国民投票を行う際に、誰もがつられて賛意を示す方向に誘導されてしまいます。 実に姑息で不誠実な手法です。

兎に角、全般として、安倍政治はカモフラージュが多いのです。 賛意が得られ易いエサで釣っておいて、本当の狙いは隠している。 逆に、核心部分を言ってしまうと反対されるので言わない・言えないのです。 結果的に、国民・人民を騙しているに等しいのです。

そして、強行採決後には、丁寧に説明して行きます・・・としながら、そのような説明は聞いたことがないし、これもその場しのぎの方便に過ぎないのです。 総合的に見て、実に不誠実で、こんなに国民を愚弄している政権はないでしょう。



特定秘密も、安保法制・集団的自衛権(解釈改憲)も、共謀罪云々も・・・。 そして、森友問題や加計問題など、いずれも俯瞰して見ていると、いかに高慢・傲慢で、不公正・不公平・不誠実な対応ばかりをしているではありませんか。 このような政権の暴走をこれ以上続けさせてはならないでしょう。

文科省の前事務次官・前川氏の気骨ある冷静な証言は尊敬に値するものではないでしょうか、応援したくなります。 正直者がバカを見るような世の中であってはなりません。 文科省内の心ある有志も前川氏に同調する声を上げはじめているようです。 これに限らず、独裁風の体制下で、ものが言えない雰囲気にある機関やセクションも、悪政に反旗を翻すときではないでしょうか。 このままでは悪政体制側に組していた許されざる人として、後々に語り継がれ、子孫からも疎んじられる存在になるでしょう・・・。

本当に心底疲れる政権です。 ストレスの毎日になってしまいます・・・。

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