ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

デンマーク: 風力発電で画期的な記録達成!

2015-07-14 13:06:40 | 日記
2015年7月12日(Sun.)デンマーク、ローカルタイム。デンマークにおける風力発電に関し、驚くべき記録が達成されたとのニュースが流れました。(ニュースソース: THE LOKAL DK)

報道によると、7月10日(金)の朝にかけての出来事です。デンマーク国内で必要とする電力の100%(!)を風力発電で供給できたと言う内容です。しかも、数値的には140%という数値が報道されており、余剰となった約40%近い電力は近隣の諸外国に輸出(送電)できたそうです。

これは前日の木曜日夜から金曜日朝にかけての出来事で、限定的時間になってはいますが、画期的な出来事として伝えられています。

これは二つの要因が重なったことによるとも伝えられています。一つは、この日、驚異的な風がデンマークに吹き付けたこと。そしてもうひとつは7月そのものは、デンマークにとって年間で最も電力消費が下がる月であること。この二つが生み出した記録でもあるのです。

それにしても、よ~く考えてみれば、国内需要の100%電力を再生可能(Renewable)エネルギーで賄えたことは驚嘆すべきことです。多くの風力発電施設が海上や沿岸付近に設置されていることと、風がコンスタントに吹いている地理的条件(パンケーキのような・・・と言われる国土)などが幸いしているのでしょうが、いずれにしても賞賛すべきことと考えています。

そしてスポークスマンが伝えるには、人々が思っているよりは早く再生可能エネルギーをベースにした社会が訪れるだろうとも。そして、2020年には使用電力の50%(half)を風力によって賄うだろうとも明言しています。




2012年のデンマーク滞在に関する当ブログ内にも関連する情報を記載したことがあります。原子力発電を国民投票で3回も否決しているし、再生可能エネルギー買取制度の法的措置も含めて、多くの面で国民の望む方向に政治・政策が向っていますし、政治に影の部分が少ない(透明性が高い)ことも相乗しているのではないでしょうか。


どこかの国のように、特定秘密保護法などといって政権に不都合なことは隠蔽することさえ可能にしておいて、且つ、国民の意志・意見に背き、暴走する政治とは雲泥の差を感じてしまいます。