「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

感動の川崎優勝、DZANの巨額分配金は川崎の手に。私はお詫びです。

2017年12月02日 18時47分22秒 | サッカー選手応援
J1リーグ最終節、川崎は怒涛の5ゴール。5点目は後半アディショナルタイム、5分という長さは首位を行く鹿島がアウェーで磐田と戦っていたアディショナルタイムと同じ、したがって5点目が決まった直後に、両会場ともホイッスルが吹かれ、タイムラグなしに川崎は優勝の報を得ました。

ピッチに膝を折ったまま突っ伏した中村憲剛選手が、人目もはばからず号泣している姿に、共感の涙を流さずにはいられませんでした。

何度もあと一歩のところで優勝に手が届かず、中村憲剛選手は「あと何が足りないのかわからない」と嘆いたほどのシルバーコレクターが、とうとうその汚名を返上した瞬間でした。

メディアの多くは「奇跡の」という枕詞をつけるでしょう。確かに鹿島に勝たれてしまえばなかった優勝ですから、さもありなんですが、よくよく辿ってみると、むしろ川崎優勝のレールに、うまく乗れたことが要因ではないかと思います。

天皇杯やルヴァンカップの大事な試合が途中に挟まった関係で、川崎の「負け」が結構印象深く残っていますが、ことリーグに関しては8月5日の20節以降、15試合負けなし、11勝4分けで走ってきたチームです。

これって驚異的です。まさに優勝チームの数字といっても過言ではありません。特に最終盤の31節柏戦と、32節G大阪戦がヤマ場だったことがわかります。2試合とも試合終盤にドラマを作っています。

31節柏戦は、後半アディショナルタイムに小林のゴールで同点に追いつき、貴重な勝ち点1をもぎ取っています。最後に鹿島と同じ勝ち点ながら得失点差で優勝を決めたのですから、この勝ち点の重みたるや推して知るべしです。

次のG大阪戦は、後半37分に決めたエウシーニョのゴールで優勝の可能性を残したものです。引き分けさえも許されない試合を勝ち切って、川崎優勝の流れを呼び込んだように思います。

残る2試合、実は日程的にキツイ状態になった川崎ですが、選手のモチベーションという意味で、ずいぶん有利なカードを残したのです。

33節の浦和戦、相手はACL制覇という偉業を成し遂げ達成感に浸っているチームです。まだ目標がある川崎とのモチベーションの差は歴然です。

そして最終節の相手、大宮、これもJ2降格が決まってしまった状態での試合です。J1初制覇の可能性を残している川崎の敵ではなかったと思います。

一方の鹿島、33節はまだACL出場権の可能性を残していた柏が相手で、最終戦はかつて2強時代を形成していた磐田です。ともに絶対負けたくない思いでぶつかってくる相手が続きました。

このような組み合わせを見れば、実は川崎は優勝のレールに乗っていたと思わざるを得ません。31節の同点ゴールこそが劇的勝ち点1であり、32節のゴールこそが劇的優勝の道に乗った一撃といえるのではないでしょうか。

夜のNHK-BS「Jリーグタイム」には、鬼木監督、中村憲剛選手、小林悠選手、谷口彰吾選手、車屋紳太郎選手が出演して、自分たちがターニングポイントだったとあげたのは、ACL準々決勝2Lgで浦和にショッキングな大逆転負けを喫した直後の26節清水戦、ショックを引きずらずにキッチリと勝ち切った試合と、29節仙台戦、2点リードされた後半37分から、わずか5分間で怒涛の3ゴールをあげて逆転した試合でした。

ドラマが詰まった2試合をものにして、さらに31節、32節でもドラマを演じた川崎、まさにサポーターと一体になって演じた「等々力劇場」ですね。

さぁ、これで今シーズンの大きなご褒美、DZANとの契約による巨額の分配金は川崎が手にしたわけです。

実は私、さる9月26日の書き込み「そろそろ見えてきた、J優勝チームは総額22億円ダソーン。」で、「結局、これを持っていくのはJリーグ最多タイトル獲得を誇る王者・鹿島なんだなぁ・・・」と書きました。

「まだ決まったわけではありませんが、こういう状況で鹿島が、このチャンスをミスミス逃すと思うほうが甘いということです。」とも書きました。

そして最後には、「今年手にするであろう鹿島の莫大な優勝賞金が話題になる頃、各チームとも、今更ながら取り逃がしたものの大きさに愕然とすることでしょう。

当ブログは、何ごとも先見的に取り上げていくことに努めていますので、一足先にお知らせした次第です。」とまで大見得きったのです。

ここで、謹んでお詫び申しあげ訂正させていただきます。鹿島の上を行く快進撃を見せた川崎に脱帽するしかありません。

また、ルヴァンカップ決勝後の11月4日の書き込みでは「川崎Fが、この先、近い将来にタイトルをとれるかどうかと言えば、保証の限りではありません。ただただクラブとイレブンが、これらのピースを全て揃えられるまで挑戦を続けるしかないと思います。

リーグ戦で2位につけているとはいえタイトルには厳しい状況です。今シーズンだけではなく来シーズンも倦むことなく挑戦を続けられるかどうか・・・。

頑張れ川崎F、です。」と、激励で締めくくってはいるものの、今シーズンのリーグ戦タイトルは厳しいとみていましたし、この先、近い将来タイトルをとれるかどうかさえ懐疑的でした。

川崎サポーターの皆さんには、ただただゴメンナサイ、です。

川崎へのお詫び代わりに、また先見的に大見得きりたいと思います。今年のJリーグアウォーズ、年間MVPは、得点王もとった小林悠選手、最優秀監督は鬼木監督で決まりデス。

最後に、鬼木監督が優勝インタビューで述べた万感の思いを紹介して筆をおきたいと思います。
「今年一番悔しい思いをしたチームだと思う。最後の最後に何かごほうびが転がってきたらいいなと思っていた。(中略)フロンターレの時計の針が動き出した。歴史が動き出したと思う。」

では、また。
コメント
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