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4段階評価を信用する研修担当者は失格である

2018年02月18日 | コンサルティング

ある研修会社のホームページに、受講者アンケートの結果が載っていました。そこには、この会社が提供するほとんどの研修の評価が「良かった」と「大変良かった」を合わせて95%以上となっていました。

あなたが企業の研修担当者だったら自分も「95%以上のアンケート結果」を得て大成功!と喜びたいと思うことでしょう。そして、この会社に研修を頼んでみようかなと思うかもしれません。

しかし、本当にそう思われたとしたら、あなたは研修担当者として失格である可能性が高いと言わざるを得ません。

まず、どのようなアンケートを取ったのか確かめる必要があります。

もしアンケートが4段階評価だとしたら、それはまったく使い物になりません。「評価をはっきりさせるために4段階にするべきだ」と言う人がいますが、それはあきらかに間違いです。

あなたが研修に参加し、受講直後にアンケートを記入するとします。内容が簡単でそこそこ面白かったら4段階で3を付けることでしょう。2や1を付けるのは、よほど内容が悪かったときです。真ん中の評価が無いからこそ、凡庸な研修も「切り上げ」されて「良い」になってしまいます。

つまり4段階評価アンケートは「評価をあいまいにするために行うもの」なのです。

さらに大事なことは、受講者の立場に立って考えることです。研修が「楽しかった」とか「ためになった」と思うことと、研修で身につけたことが実践で生かされることとは別の話です。

研修の評価は受講後の「行動の変化」と「その結果(成果)」でなされるべきです。それは測定することが難しく、手間と時間がかかります。たとえどんなに苦労をしても正しく評価し、それに続く研修の内容にフィードバックしていかなければなりません。

それが研修担当者の仕事だからです。

あなたの会社の研修担当者が「研修なんて受講直後のアンケート結果がすべて。何段階評価であろうが95%が満足すれば良い」と言ったらどうでしょう?

もちろん「失格」ですよね。

人材育成のホームページ


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