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電車の中の「時間の投資」

2013年08月30日 | コンサルティング

通勤電車に乗って乗客を見渡すと、ほとんどの人はスマホ(または携帯)で何かをしています。何をしているかといえば、ゲーム、メール、FacebookやLineなどのSNSです。

私は別にこうした状況を指して「大のおとなが・・・」などと嘆くつもりはありません。ただし、「もったいないなあ」と思います。

電車の中で1人でいる時間は、結構集中できます。隣同士がくっつき合う群衆の中にいながら、「結界」のような精神的バリアの中に閉じこもっていられるのは貴重なことです。

ゲームやSNSは息抜きになりますが、そこから得られるリターンはほとんどゼロです。時間の浪費とは言いませんが、時間の消費であることは間違いありません。

その貴重な時間の一部を消費ではなく「投資」にまわしてみてはいかがでしょうか。投資といっても株や不動産のことではありません。本を読んで教養を身につける時間にしてはどうかということです。

教養というと「お高い」感じがしますが、平たく言えば、広い知識や豊かなたしなみ(三省堂、Web Dictionaly)のことです。本を読んで知識を吸収したり、思索をしたりする時間の使い方は消費ではありません。将来何らかの見返りが得られる可能性があるという意味で時間の投資だと思います。

では、投資に対するリターン(見返り)は何でしょう。以下の文章は、「そんな大げさな!」と思うかもしれませんが一読に値します。

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「過酷な状況で生き抜いていく力」を与えてくれるのも、これまた教養である。
たとえば、
● 日本語がまったく通じない異国の環境に放り出された時に、そこで生きていくのに必要な言語を操ることができる能力
● 故(ゆえ)あって牢に入れられた時に胸に潜ませた詩集を鑑賞して精神の均衡を保つことができる能力
● 洪水で時計も計算機も水浸しになった時に、手作業で時刻を知り、計算を行う能力
これらの能力も、すべて教養と呼ぶのにふさわしい。

(一橋大学大学院経済学研究科教授 齊藤誠氏のホームページ「“教養としての経済学”とは?」より)

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(人材育成社)


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