中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第1,031話 今こそ企業文化を考えるとき

2021年06月20日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

企業文化(corporate culture)という言葉を聞いたことがあると思います。文化という言い方はちょっと大げさな気もしますが、その会社特有の価値観や仕事の進め方だと考えて良いでしょう。それは取って付けたものではなく、長い時間かかって暗黙のうちに徐々に出来上がったものです。

例えるなら、老舗のうなぎ屋が創業以来つぎ足しながら守り続けてきた「たれ」の味のようなものです。味ですから、当然ながら創業者が作り出したものが基本になりますが、会社の成長や経営方針の追加、変更などによって徐々に変わっていくこともあります。

企業文化は、社員が仕事をする上で価値判断の基準(・・・まあ、そこまで確固たるものではありませんが)になっています。会社の利益に影響を与えるような意思決定において、保守的な判断を下すか、思い切った手を打つか、その会社の企業文化が影響していると考えられます。

また、企業文化は日常の仕事の進め方にも(それとなく)影響を与えます。上司と部下の関係、社外とのやりとり、会議の進め方等々、「その会社らしい」様子が外部から見るとなんとなく分かるものです。

ただし、自社の企業文化そのものは社内からはよく見えません。一方、よその会社から見ると意外とはっきり見えます。

自社の企業文化を知ることは、ある意味自社の強みと弱みを知ることでもあります。経営者や管理職はそれを知った上で意思決定を行うべきでしょう。自社の強みを意識すれば、困難な状況においても自信を持って進むことができます。仮に失敗したとしても素早く立ち直ることができるかもしれません。

では、どうすれば自社の企業文化をしっかりと認識することができるのでしょうか?明文化された経営理念や創業者の言葉が残っていれば、それを読めばわかるのでしょうか?

残念ながらそれは不可能です。

その理由は「理念」や「言葉」はあくまでも抽象的なシンボルだからです。文化とは暗黙のうちに形成された「共同意識」のようなものであり形式知に置き換えることは難しいのです。

それを知ろうとするならば方法はひとつです。それは、徹底的なコミュニケーションです。

今、テレワークが多くなって企業文化のようなあいまいなものが、従来よりもぼやけてきています。テレワークの時代こそコミュニケーションの量を増やさなければなりません。コミュニケーションの質ではなく量が必要なのです。

無駄話や社内の噂話で結構です。差し支えない範囲で話しまくりましょう。それも社内のいろいろな立場や職種の人と。その量が多ければ多いほど自社の企業文化が見えてきます。

そこから会社の強みもきっと見えてきます。

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