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女性エンジニアから見た職場の問題

2017年09月24日 | コンサルティング

女性をエンジニアとして採用するIT系の企業が増えてきました。企業研修の場でも、彼女たちが活躍している様子を本人の口から直接聞くことがあります。特にSE(システム・エンジニア)の仕事に関しては、女性の進出がかなり進んでいます。とはいえ、技術系の職場では今でも男性の比率が圧倒的に高いのが現実です。その中で第一線のエンジニアとして働き続けるのは、大変な苦労を伴うことだと思います。

ある会社の研修(プロジェクトマネジメント)の際、参加していた数人の女性エンジニアに職場での悩みを聞いたことがあります。おそらく、長時間労働や男性上司の無理解といった答えが多いだろうと想像していました。ところが一番の悩みは「自分の将来」についてでした。

「ほとんどの社員は毎日夜遅くまで、忙しいときは休日も出てきてコンピュータに向かって仕事をしています。」
「長時間労働は良いことではありませんし、すぐにでも改善すべきです。でも、それより問題だと思うのは、ほとんどの男性社員が、とにかく目の前の仕事に没頭することがすべて、みたいな感じで働いていることです。」

これはIT系の企業に限らずですが、男性の技術職にありがちな傾向のひとつです。職場という大きな機械の一部品となって、ひたすら動き続けることが優秀なエンジニアであるという考え方です。

仕事に100%没頭できることは、エンジニアにとって重要な資質です。ただし、自分の将来について、あらためて時間を確保してしっかり考えることも大事です。

「私は将来のキャリアのことが気になっています。これから何十年も働くとして、次のステップはどうすれば良いのか悩んでいます。」その女性SEはそう答えました。キャリアについて悩むということは、長期的な視点に立って考えているということでもあります。

ある大手SIer(システム・インテグレーター)の人事部長は次のように話していました。「若手のエンジニアには、将来も技術系の職場で働きたいなら今のうちから次のことはしっかり実行しておくべきだと繰り返し言っています。」

・新しい技術に興味を持ち、学び続けること
・技術面だけではなく、すべての仕事で無駄をなくし生産性を上げる工夫をすること
・コミュニケーション能力を磨き、社内外からの信頼を獲得すること

確かに、こうした努力を続けることで自分のキャリアが徐々に見えてきます。
忙しさに追われているエンジニアの皆さん、永遠に今の状態を続けることが果たしてよいのかどうか、一度立ち止まって考えてみてください。

さて、先ほどの人事部長さんは次のようにも言っていました。

「やたら残業が多いエンジニアって生産性が低いんですよ。そういう奴に限って妙に技術者としてのプライドが高くて扱いにくいです。」

もっともこれはエンジニアに限った話しではありませんね。あなたは大丈夫ですか。

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