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部下指導の方法を習ったことはありますか

2018年09月19日 | コンサルティング

 「教えたとおりにやってくれない・・」、「時間の確保が難しい・・」

これは弊社が担当させていただいている管理者研修の中で、管理者が部下指導をする際に思わず漏らしてしまうことが多いと伺っている言葉です。

上記のように、管理者を対象にした部下指導研修では、部下指導の難しさを口にする管理者が決して少なくない現実があります。

厚労省が毎年実施している「能力開発基本調査」では、人材育成に関する問題点の1位は「指導する人材が不足している」(54.2%)、2位が「人材育成を行う時間がない」(49.5%)です。さらに、少し下がって「人材育成をする方法がわからない」という理由も挙げられています。

これらはいずれも、育成される側の問題というよりは人材を育てる側のマンパワーに関することがメインの問題になっているわけです。

同じように、冒頭で紹介した管理者から伺った部下指導の難しさに関する言葉も、そもそもは育てる側に起因しているものなのです。

このような場面を目にするたびにいつも思うのは、そもそも管理者自身には部下を指導するための手法を獲得する機会はあったのだろうかということです。

そこで弊社ではここ数年、研修などで管理者の皆さんにお会いするたびに、改めて管理者として部下指導の手法を学んだことがあるか否かについてインタビューを重ねてきました。

そうすると、「管理者昇格前後に部下指導について学ぶ機会があった」という方がいる一方で、「『あなたを今日から管理者に任命する』という紙切れ(辞令)一枚で、ある日いきなり管理者になってしまって面喰ってしまった」と言う方が圧倒的に多いと感じています。

こうした事態は、少々極端な言い方をすれば、まるで武器を持たずに戦場に乗り出すようなものと同様と言えるかもしれません。ですからその結果、管理者として部下指導に悩んでしまうのは当然のことといえます。

管理者の使命は、職場の目標達成のために経営資源(人、モノ、カネ・・・)を効果的に活用することです。そのためには、コミュニケーションを通して部下に行動変容を起こさせて、最大限の力を発揮してもらう必要があります。

このように考えると、研修の現場で管理者の声を耳にするたびに、管理者の使命を全うするためにも管理者になる際には、管理者の役割および部下指導をするための手法をきちんと学ぶ機会を設けることは必須ではないのかと改めて感じています。

さて、あなたが管理者でいらっしゃる場合、これまで管理者の役割や部下指導の手法をきちんと学ぶ機会はありましたか?

もし、これまで一度もなかったという場合は、ぜひ部下指導の研修を受けてみられることをお勧めします。きっと自信を持って指導ができるようになるはずです。

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