ださいたま 埼玉 彩の国  エッセイ 

埼玉県について新聞、本、雑誌、インターネット、TVで得た情報に基づきできるだけ現場を歩いて書くエッセー風百科事典

映画「翔んで埼玉」が大ヒット

2019年03月06日 17時11分15秒 | 文化・美術・文学・音楽


「ディスる」という日本語があるのだという。英語の「respect」(尊敬)の反対語「disrespect」(軽蔑)の頭の「dis」をとって、短縮したものでずばり「軽蔑(侮辱)する」という意味だ。

埼玉県や埼玉人を“ディスった”映画「翔んで埼玉」が2019年2月22日公開され、4月中旬までに興行収入約33億円、約260万人が見るという大ヒットぶりを見せた。そのうちの4分の1は県人という。

「翔んで埼玉」の原作漫画は1982年に少女漫画誌「花とゆめ」にギャグ漫画として発表され、2015年に宝島社から新装版が出て注目された。累計発行部数は70万部を超える。作者は、「パタリオ!」で有名な漫画家・魔夜峰央(まやみねお)氏。新潟県出身だが、所沢市に住んでいた1982~88年に描いた。

監督は、「のだめカンタービレ」で、2007年のソウルドラマアワードで最優秀監督賞を得た武内英樹氏。二階堂ふみとGACKTが主演している。

埼玉県民は「手形がないと東京都内に出入りできない」という設定で、「埼玉県民にはそこら辺の草でも食わせておけ」と差別されている。

この映画が公開される直前の2月7日、武内英樹監督、主演の二階堂ふみさん、出演者の一人で県出身のブラザートムさんの三人が県庁を訪れ、知事に「埼玉をディスってごめんなさい」と謝罪、武内監督は「ディスることをテーマにした物語ではない。郷土愛をテーマにした作品」と弁明した。

知事は、埼玉スタジアムなど全国に名を知られた施設や県内経済の成長、豊かな自然環境を列挙、意に介さない様子で「悪名は無名に勝る」と繰り返した(東京新聞)。

この映画の中で、1980年代に県内で人気のあった「なぜか埼玉」の歌が2,3回バックに登場する。「なぜか知らねどここは埼玉・・・」という歌詞を覚えておられる方もいるだろう。

歌ったのは岡山県出身の芸人さいた・まんぞう氏で、18年12月に古希を迎えた。現在、演芸集団ボーイズバラエティ協会メンバーとして、東京浅草東洋館で「歌う審判」として出演している。草野球の審判もしているからだ(朝日新聞)。

18年11月には情報サイト「そうだ埼玉」の中で「埼玉ポーズ」を発表した鷺谷政明氏が徳間書店から「なぜ埼玉県民だけがディスられても平気なのか」という本を出版している。この「埼玉ポーズ」は、この映画の中でもひんぱんに使われている。

 

 


「東日本連携センター」 大宮駅東口にオープン

2019年03月04日 17時54分51秒 | 街道・交通

 


JR大宮駅を通過する各新幹線沿いの「東日本14道県25市町村」の地酒などの「美味」や「特産品」「文化」が、一堂に集結する「東日本連携センター」が2021年3月28日、さいたま市大宮区の大宮駅東口(北側)を出てすぐ左手にオープンした。オープニング・ウィークには、上田、魚沼、郡山、函館市、みなかみ町など10市町が出展した。

駅前の「大宮銀座通り」を渡って「さくら小路」入口の左側にあった三井住友信託銀行旧支店(3階建て)を賃貸し、改修、1~2階を利用。整備、運営費はさいたま市が負担、19年度は13万人の利用を目指す。年中無休で午前10時から午後7時まで。市とさいたま商工会議所が共同で運営する交流・情報発信拠点で、センターの愛称は「まるまるひがしにほん」。

1階は、狭いながらイベント会場で、各都市が観光や祭り、食などの情報を発信し、イベントの無い日も各地の地酒飲み比べ(有料)が楽しめる。2階のビジネス交流サロンには、専門のコーディネーターを配置し、ビジネスのマッチングを行う。市は「このセンターを核に連携各都市への誘客を促すとともに、大宮駅で降りてもらうことで、地域のにぎわいにつなげたい」と期待を寄せている。

さいたま市は、北陸新幹線、北海道新幹線の延伸・開業を機に、15年から、各新幹線沿いの自治体の首長らを集めた「東日本連携・創生フォーラム」を開催。地域活性化へ向け、連携して取り組んできた。

参加都市は現在、北海道函館市を初め、新潟、金沢市など、新幹線で大宮駅と結ばれた25市町。各商工会議所、観光協会、産業支援機関など経済団体も加わり、これまで4回にわたって、広域連携施策について具体的な話し合いを進めてきた。

このセンターのオープンで、さいたま市は新幹線の分岐点という地の利を生かした、ヒト・モノ・情報が交流する「東日本の中枢都市」になる可能性も秘めている。

 

 

 


関東「住みたい街ランキング」 大宮4位、浦和9位

2019年03月04日 15時45分16秒 | 県全般

関東「住みたい街ランキング」大宮4位、浦和8位に躍進 

リクルート住まいカンパニー(東京都港区)が発表した「住みたい街ランキング2019関東版」で、前年9位の「大宮」が4位に、「浦和」が10位から8位に躍進した。大宮は、横浜・ 恵比寿・吉祥寺に続いた。

同社によると、ランクアップした大宮と浦和は埼玉県民からの支持が高かった。埼玉県民の得票率は大宮73・9%、浦和84・4%だった。他県からの票も伸びており、東京在住者による大宮の得票率は前年の5・7%から9・4%、浦和が4・9%から5・7%に上昇した。

19年1月にインターネットで東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城の5都県に住む20~49歳の男女7千人から回答を得た。

大宮と浦和の人気の理由について、①1位の『横浜』よりも物件価格・家賃の割安感②東京へのアクセスの良さが挙げられるという。

15年に「上野東京ライン」が開通、1本で通勤できるようになり、大宮駅から東京駅までの所要時間は約30分。横浜駅から東京駅までと変わらないようになった。

大宮駅は東口と西口が再開発中で、浦和も分譲マンションの供給ラッシュが続いている。


県内でも広がる「子ども食堂」

2018年12月31日 14時06分17秒 | 県全般

県内でも広がる「子ども食堂」

経済的格差の拡大で、子どもの7人に1人(ひとり親世帯では2人に1人)が相対的貧困状態にある日本で、他の国に後れをとってはいるものの、無料または低額の「子ども食堂」の設置が全国的な広がりを見せている。本県でもボランティア団体やNPO法人、それに県福祉部などが官民共同で設置の運動を進めようとしている。

県福祉部少子政策課が18年8月末時点で、実態調査したところ、全63市町村のうち43市町村123か所だ。17年同時期の初めての調査では、32市町村76か所だったので、約1.6倍に増加していた。

市町村別で見ると、さいたま市が最も多く15か所、ついで川口市の13か所、所沢市9か所、上尾・越谷市6か所の順だった。

対象者は、子どもや経済的に困難な人などに限定せず、「誰でも」が65.5%、「子どもと保護者」が10.9%、「子どもだけ」が1.7%と続いた。

開くのは、全体の83%が「定期開催」、月1回が最も多く52か所、月2回が21か所、週1回が14か所。週5回以上も6か所あった。」

子ども食堂以外に無料の学習支援施設、子どもが自由に遊べるプレイパークなどの「子どもの居場所」を含めると計164か所だった。

県は、公開の承諾が得られたところの一覧表をホームページに公開している。また、「子ども食堂フォーラム~広げよう~子どもの居場所」というフォーラムを開いている。

少子政策課には「こども応援ネットワーク埼玉」を県内の発起人とともに立ち上げていて、貧困家庭の子どもが大人になって再び貧困になる「貧困の連鎖」に関する情報を発信している。

生活保護を受けている家庭で育った子どもの4分の1は、質の高い教育が受けられず、結果として仕事に就けないケースも多く、大人になって再び生活保護を受けている。

「このことに気づいたのは本県の職員で、県が中心になって、生活保護者世帯の子どものための「学びの場」を運営し、高校進学に向けた支援を開始、この動きが国にも認められ、その後、生活困窮者自立支援法が成立、全国規模で実施されている」と知事は29年2月号の「知事コラム」に書いている。

17年3月に開かれた「志木のまいにち子ども食堂」では、ほとんど毎日食事を出している。月曜日から土曜日の夕食(小学生300円、大人500円)と、学校の給食がない春休み、夏休み、冬休みや土曜日の昼食(誰でも300円)を提供。休みは日曜と祝日だ。利用者は月に200人前後、大人と子どもが半々、親子連れが多い。(朝日新聞)

加須市では18年7月、「子ども食堂応援隊」という市民グループが結成された。活動の柱は、生活困窮の子育て世帯への食糧の無料配布で、フードバンク「セカンドハーベスト・ジャパン」寄贈の食品を19年1月から100世帯に配布する予定。(埼玉新聞)

「こども食堂」の名が使われ始めたのは12年。東京都大田区の蓮沼駅前の「気まぐれ八百屋だんだん」の一角に設置されたのが最初だという。豊島区要町に13年に「要町あさやけ子ども食堂」が開店、その活動が14年4月NHKの情報番組「あさイチ」で紹介されたのを機に、全国に広がった。

「子ども」の字は「こども」とも書き、さまざまで統一されていない。

 

 

 

 


児童虐待通告数 埼玉は全国2番目

2018年12月26日 17時19分34秒 | 県全般

児童虐待通告 埼玉県は全国2番目

新聞やテレビのニュースを見ていて、最も心が痛むのは児童虐待に関するものである。虐待の疑いがあると警察が児童相談所に通告した数が本県は大阪府についで全国2位だというから驚く。

18年12月14日さいたま地裁で、桶川市のマンションで17年10月、1歳1か月の3男に十分に食事を与えず死亡させ、保護責任者遺棄致死罪に問われた夫婦(各25歳)にいずれも懲役6年が言い渡された。

暴力などの積極的な虐待はなく、経済的に困っていたとか、世話をする時間がないなどという事情もなく、「育児よりもゲームなどで遊ぶことを優先させたことに同情の余地はない」と裁判長は述べた。夫は出会い系サイトに熱中、妻はパソコンのオンラインゲームにはまっていた。

このため赤ちゃんがやせ細っているのを認識していたのに、約1か月十分な食事を与えなかった。発見時の3男は標準体重の半分以下の約3.8kg、身長は約15cm低い約60cmしかなかったという。

同月5日には同地裁越谷支部で、草加市の自宅で18年真冬の1月13~14日の午後5時ごろから約20時間、当時0歳の長女をトイレに放置し、左足の指が脱落する両足凍傷などのけがを負わせたほか、17年11月中旬から18年1月15日の間に、頭をなぐったり、右腕を両手でつかんでひねったりして、頭の骨折など2か月のけがをさせて保護責任者遺棄致傷と障害の罪に問われた母親(25)に懲役2年が言い渡された。

「長女の成長が遅く、手がかかることにいら立ち、鳴き声への苦情などで責められていると感じて、17年10月頃から常習的な虐待を加えるようになり、いずれもその一環である」と裁判長は述べた。

この2例は、ほんの一部に過ぎず、警察庁のまとめでは18年1~6月の半年間に虐待を受けている疑いがあるとして警察が児童相談所(児相)に通告した18歳未満の子どもは3万7113人(17年は6万5431人)に上る。

都道府県別では、大阪が最多の5150人(同9305人)で、埼玉が4752人(同7980人)、神奈川の3721人(同6185人)と続く。

4752人は前年同期より1121人多く、統計のある11年から7年連続で増加し、過去最多だった。

虐待の内容別では、子どもの前で家族に暴力をふるう面前DV(ドメスティック・バイオレンス=家庭内暴力)を含む心理的虐待が71%、桶川市のような育児放棄(ネグレクト)などの怠慢・拒否が15%、殴るなどの身体的虐待が14%、性的虐待が0.1%と続いている。

一方、県こども安全課によると、17年度に児童虐待が疑われるとして、県の児童相談所に寄せられた通告は、警察からの通告も含めて1万3393件で、児童虐待防止法が施行された2000年度以降最多を更新した。

このうち警察からの通告は9075件で、全体の67.8%。このうち6375件が心理的虐待だった。通告後の対応は、事態が深刻なため親子を引き離す「施設入所・里親委託」は228件(1.7%)だった。

県は17年6月、県警やさいたま市と児童虐待の情報共有範囲を拡大する協定を締結、18年8月から虐待情報全件を県警と共有する方針を打ち出し、早期対応に力を入れている。

まだ余り知られていないが、全国共通で24時間、近くの児童相談所につながる電話(189=いちはやく)があり、虐待の通告や相談に対応してくれる。


「ムーミンバレーパーク」がオープン 飯能市 

2018年11月14日 20時18分42秒 | 文化・美術・文学・音楽

「ムーミンバレーパーク」がオープン 飯能市

ムーミンは、言うまでもなくフィンランドの童話作家トーベ・ヤンソン女史(1914~2001)が描いた童話漫画の主人公で、日本はもちろん世界中で人気があり、親しまれている。

そのムーミンの世界と北欧の雰囲気を、フィンランド以外では世界で初めて飯能市の宮沢湖畔に再現しようとするテーマパーク「ムーミンバレーパーク」(7.3ha)が、19年3月16日にオープンした。隣接する入場無料の北欧文化の体験施設「メッツァ(フィンランド語で森を意味する)ビレッジ」(16.3ha)は11月9日先行開業していた。この二つを合わせて「メッツァ」という呼び方もある。

「ムーミンバレーパーク}には、ヤンソンの文学や芸術作品に触れられる展示施設「KOKEMUS(コケムス フィンランド語で体験という意味)」、ムーミン、スナフキンら物語に登場するおなじみのキャラクターがショーを見せる「エンマの劇場」、ムーミン一家の住まいを立体的に再現した「ムーミン屋敷」(写真)、湖上にかけたワイヤに滑車でぶら下がって往復400mの空中滑走を楽しむアトラクションなどが設けられている。ムーミンの物語に登場する灯台も園内にある。

先行開業したメッツァビレッジには、北欧をイメージした木造建築物が並び、マーケット棟では、北欧のブランド雑貨、家具や市内産野菜などを販売、レストラン棟には北欧料理「スモーブロー」の専門店など6店が集まっている。湖にはカヌー乗り場も設けられ、地元産木材「西川材」で作られたカヌー10隻が利用できる。施設内には工房もあり、希望者はカヌー作りにも挑戦できる。

これまでの受け身のテーマパークとは違って、入場者が自分の物語が作れる環境づくりを目指した。観光振興のほか、飯能市の地方創生に役立つように、建設工事は市内共同企業体が請け負い(市内の協力事業者も含めると50社以上)、スタッフは市民雇用優先、メッツァへの出品も市内事業者、ふるさと納税ではオリジナルのムーミングッズを返礼品にして、全国から多くの寄付を得た(文化新聞)

メッツァへの最寄駅の西武鉄道飯能駅は、フィンランド風の駅舎にリニューアルされた。駅とメッツァをつなぐ直行バスの運行も始まり、土、日、祝日には同線とJR八高線が通る東飯能駅からも直行バスが運行される。

メッツァビレッジと合わせて年間100万人の入場者を見込んでいる。入場料は大人(中学生以上)1500円、小人(4歳以上小学生以下)1000円。

 


18年、さいたま市の人口130万人突破

2018年09月22日 18時05分19秒 | 人口(外国人)


さいたま市の清水勇人市長は、市の人口が18年9月18日、130万40人と130万人を突破したと発表した。

同市は01年5月、浦和、与野、大宮の3市が合併して、人口103万5千人でスタート、03年政令指定都市になった年には約105万人だった。05年に岩槻市の編入で10区118万人になった後、一年に1万人ずつ人口が増え、合併後17年で27万人増えたことになる。

18日時点の人口は、南区が最多で18万8397人、見沼区16万2583人、浦和区16万1582人と続いている。

120万人を突破したのは07年10月。それ以来人口増加率が最も高かったのは、緑区が14.7%、浦和区12.0%、南区10.7%だった。緑区の9月18日の人口は12万4534人。

全国20の政令市(人口50万以上)では9番目の人口。昨年1月から1年間の人口増加率は0.83%で、川崎市、福岡市に次いで3番目に高かった。

18年3月に発表された国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口では、130万人突破は「2020年以降」だったが、それより2年早い達成となった。

さいたま市の人口が増え続ける主な理由は、鉄道網が整備され、東京への通勤が便利になったためである。01年に埼玉高速鉄道が開通、JRでは同年に湘南新宿ライン、15年に上野東京ラインがそれぞれ運転を開始した。

都心へのアクセス向上で、駅周辺はマンションや住宅開発が進み、人口流入が相次いだ。特に子育て世代からの人気が高く、ここ5年間でも転入者の6割が20~30代で、子どもの誕生につながる。

20~40歳代を対象に調査、18年春発表された民間調査による「関東圏住みたい街ランキング」でも、大宮が9位、浦和が10位と、市内きっての2地区が県内で初めてトップ10入りした。

18年9月現在のさいたま市民の平均年齢は43・98歳で埼玉県平均より約1・3歳若いことからも、子育て世代の流入が裏付けられる。

京浜東北線さいたま新都心駅近くに1400戸の大規模プロジェクトなどマンション建設ラッシュは続いており、人口の増加基調は続きそうだ。

それでも30年頃からはさすがに人口は減少に転ずる見通しだという。今の現役世代が歳をとり、高齢化の波が急速に押し寄せる。65歳以上の人口は、15年の約29万人から45年は1.5倍の44万人になると推計されている。75歳以上は、同じ30年間で倍近い約25万人に増えると予想されている。(朝日、読売、東京新聞による)


県議会の政務活動費の情報公開ランキング 46位

2018年09月09日 18時33分49秒 | 県全般

県議会の「政務活動費の情報公開度ランキング」、47都道府県中46位

このランキングは、「全国市民オンブズマン連絡会議」が昨年度から行っているもので今度で二回目。4月1日時点で、領収書や会計帳簿、視察報告書などのネット公開の有無や提出、作成の義務付けなど12項目を調査、採点し、百点満点で集計した。

県議会の得点は最下位だった昨年度の得点と同じわずか11点。全国平均は43・6点で、30点以上も下回っている。ネット公開が一切されていないことから、ずらりと0が並び、埼玉以下は佐賀県だけだった。

県議会では、昨年7月、自民党の県議(50)が政活費約1200万円を不正流用した事件が発覚、県議を辞職、8月に詐欺と虚偽公文書作成・同行使容疑で書類送検されたばかり。

昨年9月の定例県議会で、無所属県民会議の議員からネット公開の請願が出されたが、県議会の最大会派の自民党県議団は、県議会の政活費をめぐる訴訟が続いていることから、「司法の判断を踏まえて議論すべきだ」との意見で、継続審議が4度も続いている。立憲・国民民主・無所属や公明・共産は請願に賛成の立場。

調査は、20の政令市、54の中核市でも行われたが、県議会同様評価は低く、政令市のさいたま市は20点で15位、中核市の越谷市は34点で43位、川越市は25点で51位、川口市は和歌山市と並んで12点でワーストタイの53位だった。

川口市では、議員1人当たり年216万円が支払われるが、この額は中核市の中で最高だという。

 


熊谷市で観測史上最高の41.1度 「災害級」の日本記録 18年7月23日

2018年07月25日 17時38分56秒 | 市町村の話題

関東甲信と東海を中心に記録的な猛暑が続く中、18年7月23日午後2時16分と同23分の2回、熊谷市で日本の観測史上最高を約5年ぶりに更新する41.1Cを記録した。(写真はヤフーから) 気象庁は同日夕の記者会見で「命の危険がある暑さ。一つの災害と認識している」と述べた。

これまでの最高は、13年8月12日に高知県四万十市で記録した41.0度。熊谷市は7年8月16日にも岐阜県多治見市とともに40.9度の日本最高を記録している。

23日は東京都青梅市で40.8度、多治見市で40.7度、甲府市で40.3度と4か所で最高気温が観測史上初めて40度を超えた。都内で40度以上を記録したのは観測史上初めて。都心でも39・0度まで上昇した。

この日は全国927の観測地点中、約4分の1の241地点で最高気温が35度以上の猛暑日になった。気象庁が記録をまとめている12年以降、7月の猛暑日としては最多地点数となった。また、23日で10日連続、猛暑日が100地点を超え、7月の最長を更新している。

23日は県内では、寄居町で39.9度(全国5位タイ)、所沢市で39.8度(同7位タイ)、さいたま市で39.3度を記録するなど、県内8観測地点のうち4地点で各地点の観測史上最高を記録する猛暑ぶりだった。

この記録的な酷暑は、平年より北まで張り出した太平洋高気圧の上層にチベット高気圧が重なったため、強い下降気流が生じて空気が圧縮され、気温が上昇しているのが要因。

23日に関東や東海などで特に気温が上昇したのは、「乾いたフェーン」と呼ばれる熱気が、北陸や甲信にそびえる山脈から関東平野などに吹き降ろしたのが原因と見られる。「乾いたフェーン」は、100m下降するごとに約1度温度が上昇するとされる。

熱中症による犠牲者は増える一方で、総務省消防庁が24日に発表した速報値によると、全国の死者数は22日までの1週間で65人。8年の集計開始以来、1週間あたりで過去最多となった。救急者による搬送数も2万2647人で過去最多を記録した。

異常な猛暑は、日本だけではない。北欧など北半球の各地で記録的な高温や熱波が観測されており、今後もしばらく同じ傾向が続く見通しだと、世界気象機関(WMO)は24日に発表した。「世界全体が熱波の気象パターンを示している可能性がある」という。

WMOによると、異常気象が目立つのが北欧で、ノルウェーでは、北部の北極圏で17日に7月としては最高となる33.5度を記録した。スウェーデンでは7月中旬だけで、高温と乾燥による森林火災が約50件以上起きた。

ギリシャでは、少なくとも76人が死亡した大規模な森林火災が、首都アテネ近郊で23日に発生した。ラオス南部では同日、建設中のダムが豪雨で決壊、数百人が行方不明になった。

WMOは、欧州では強力な高気圧が停滞して気象に影響を及ぼす「ブロッキング高気圧」が発生し、同じ気候が長期的に続くことで干ばつや熱波が起きているという見方を示した。

中東のオマーンでは6月末、夜間の最低気温が42.6度に達した。カナダ東部のケベック州では強い湿気を伴う熱波で高齢者を中心に数十人が死亡した。


世界初のマグネシウム蓄電池の試作品を開発 県産業技術総合センター

2018年05月28日 17時40分44秒 | 科学


県産業技術総合センター(川口市)は18年5月15日、さいたま市岩槻区に工場がある「藤倉ゴム工業」(本社・東京都江東区)と共同で、スマートフォンやノートパソコンなどの小型機器に使われるマグネシウム蓄電池の試作品を開発したと発表した。次世代電池と期待される。

充電して繰り返し使えるもので、室温で実用できるマグネシウム蓄電池の試作品は世界で初めて。現在使われているリチウムイオン電池に代替する可能性があるが、電池容量は今のところ同サイズのリチウムイオン電池に比べて大幅に劣っており、商品化にはさらに容量増や小型化が必要で、今後は県内企業を中心に複数のメーカーと共同開発を進める。

リチウム電池は電池容量の拡大が限界に近づいており、原料のリチウムは高価で、水に触れると発火する危険性があるなど安全性でも課題がある。

マグネシウムはリチウムに比べて資源が豊富で、価格もリチウムの25分の1~30分の1程度。水に触れても危険性が低く、リチウム電池よりも2倍以上の容量が見込めるメリットがある。

試作品は「ラミネート型」と「コイン型」の2種類だが、ラミネート型はサイズや形状を自由に変えられるため、眼鏡やスマートウオッチなどのウェアラブル機器への搭載に向いている。コイン型は、補聴器やIOT機器などへの搭載が考えられるという。

今後は県内を中心にメーカー15社に試作品を提供し、マグネシウム蓄電池を使った機器の共同開発を進める。

本年度は試作品を機器に実装して性能を評価、20年度から安全性や性能安定性を確認、22年度から商品化に向けた開発に移行する予定。製品に搭載して使うには、まだ形状や重さの改良が必要だという。

県は先端産業創造プロジェクトの一環としてマグネシウム蓄電池の研究開発を推進してきた。15年度に電極や電解液に関する技術を確立、実験室レベルでは十分な性能を確認、世界で初の実用化にめどをつけた。

電池工業会の統計によると、17年の蓄電池全体の販売額7868億円のうち、リチウムイオン全体の販売額は約4224億円。経済産業省蓄電池戦略プロジェクトの報告によると、世界の小型民生用電池市場規模は20年に1.5兆円に達すると見込まれる。この記事は埼玉、読売新聞による。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


県庁ランナー、ボストンマラソンを制覇 川内優輝選手

2018年04月18日 17時13分35秒 | スポーツ・自転車・ウォーキング

18年4月16日、米マサチューセッツ州ボストンで行われた第122回ボストンマラソンで、埼玉県職員(県立久喜高定時制、事務)の川内優輝選手(31)が2時間15分58秒で、日本男子では1987年の瀬古利彦選手以来31年ぶりに優勝した。

川内選手は瀬古選手が優勝した1987年生まれ。日本選手の優勝は8人目。久喜市立(旧鷲宮町立)鷲宮中、春日部東高校。学習院大学法学部卒。トレーニング代わりに数多くのレースに出場するのが独自のスタイル。海外のメジャーレースで優勝したのは初めてだ。

冬のような寒さと強い風雨の中、昨年の覇者ケニアのジョフリー・キルイを40km付近で抜き去り、過酷な条件下のレースでの強さを証明した。

1897年に始まったボストンマラソンは、五輪を除いた世界最古の大会。川内選手は、実業団などに属さない「市民ランナー」で、”公務員ランナー”として親しまれている。

川内選手は4月19日、久喜高校で記者会見、19年3月末で県職員を退職、プロに転向すると明らかにした。ボストンマラソンでは15万ドル(約1590万円)優勝賞金をもらったが、それを活動資金にするという。「思い切り走れるのはあと10年もない。死ぬときに後悔したくない」と語った。

同選手(32)は19年3月24日、久喜市主催の「第4回よろこびのまち久喜マラソン大会」のハーフの部にゲストランナーとして忍者の仮装で参加した。これには弟のプロランナー鮮輝(よしき)さん、市議の鴻輝(こうき)さん、母親の美加さんも一緒に出場した。

これに先立ち、同年2月25日の東京マラソン2018で、寄居町男衾中、武蔵越生高、東洋大経済学部卒、ホンダ所属の設楽悠太選手(26)が2時間6分11秒の日本最高記録を出して優勝、報奨金1億円を獲得、話題を呼んだ。

高岡寿成選手(カネボウ)が保持していた記録を16年ぶりに5秒更新したもので、報奨金は、日本実業団陸上競技連合が設けた。贈られたのは男女を通じて初めて。

優勝者はケニアのディクソン・チュンバ選手だったが、41秒遅れの総合2位で日本人ではトップだった。

本県出身のマラソンランナーの相次ぐ健闘に県中が沸き立った。

 

 

 

 


浦和競馬場で「地方競馬の祭典」JBC初開催へ

2018年04月13日 10時58分27秒 | スポーツ・自転車・ウォーキング


浦和競馬場(写真)は、戦後に制定された競馬法に基づき、地方自治体主催としては日本で初めて競馬を開催した歴史ある競馬場であることは、ほとんど知られていない。

この競馬場が完成、戦後の混乱期の1946年11月制定された地方競馬法(旧競馬法)の下、県馬匹(ばひつ)組合連合会主催の第1回浦和競馬が開催されたのは48年4月19日のことである。「新装の馬場に近隣からのファンが正午までに7万」と20日付の埼玉新聞は伝えている。

48年7月13日、地方競馬法に代わって競馬法が制定された。競馬は都道府県と戦災指定自治体だけが主催できるとし、競馬は全て「公営」となった。浦和競馬は、競馬場施設を含め、県が馬匹組合連合会の負債3千万円を引き継ぎ、県内初の公営競馬として現在の浦和競馬場が誕生した。。

県主催の第1回浦和競馬は、48年9月23日だった。それから70年が経った。県営競馬発足から50年代まで浦和競馬はすさまじい人気で、開催日は連日満員、売上額は最高額を更新した。

今は住宅密集地の真っ只中で、光害、虫害の原因になると、ナイター設備もなく、05年から「薄暮競争」が行われているほどだが、当時は馬場内はもちろん、コースの外周も田んぼ。競馬の最中も田んぼの中で農作業が行われていた。

所在自治体にも開催権が認められるようになり、今では県とさいたま市の県浦和競馬組合(管理者・知事 埼玉県とさいたま市で構成される一部事務組合)が運営しており、1977年7月15日に設立された。17年に設立40周年を迎えた。

馬を走らせないで他の競馬場の馬券を売って販売手数料を得る場外馬券売り場「ウインズ浦和」で初めて馬券が発売されたのは2012年だった。大レースなら数万人の入場が見込めるのだからこたえられない。

16年度には馬券の総売り上げが389億7500万円となり、史上最高額を記録した。県と市への分配金も3億5千万円となった。

地方競馬の低迷期もあった。2001年には過去最多の累積25億円の赤字を抱えていた。03年足利、04年高崎、05年宇都宮の北関東3競馬場が閉鎖、07年までに全国で10か所が閉鎖された。

09年度決算から黒字に転じ、11年度には埼玉県とさいたま市に1億5千万円の配当を実施、13年度は2億8千万円、14年度は3億円の配当を実施、道路整備や施設の改修、教育の充実などに充てられている。

組合は、設立40周年を記念して、馬券の売り上げなどの収益金の中から1130万円を、県国際交流協会が17年度新たに設置した「埼玉グローバル人材活躍基金」の「『埼玉発世界行き』冠奨学金」用に17年12月に寄付、「浦和競馬チャレンジ奨学金」を創設することを決めた。

この基金は、企業や篤志家からの寄付を原資に運営されていて、海外への留学やインターンシップを目指す若者を対象にした給付型奨学金で、寄付者が希望する名前をつけられる。

17年度は、3企業・個人により計6コースが創設され、計12人が給付を受けた。

対象は18人程度で、1年以上の長期留学に1人120万円(2人)、短期の海外体験や語学留学に1人50万円(16人)への給付を想定している。18年3~5月に希望者を募集、8月から奨学金を交付する。組合では、「今後も可能であれば継続していきたい」と言っている。

県では海外留学をする若者を応援するため、11年度に冠奨学金の前身の「埼玉県グローバル人材育成基金」を設置し、6年間で約1,600人の留学を応援した。

公営競技団体が奨学金を創設するケースは全国的に珍しいという。浦和競馬は戦後、戦災復興と災害復興ののための財源だった。空襲があった熊谷、カスリーン台風の北川辺周辺、夫を亡くした遺族らを優先して競馬場が雇った。奨学金が整備されていない50年代から60年代初めには、苦学生を優先して雇った。

「浦和競馬のおかげで一人前になれた人はたくさんいる」と「浦和競馬のおかげで弁護士になれた」という荒川岩雄県議は語っている。埼玉新聞の浦和競馬場の続き物の中で、「浦和競馬場の職場には情があった」という県議の言葉には思わず涙がこぼれた。伝統は受け継がれているのである。

浦和競馬場では19年11月4日に、競馬界最高峰のG1級競争を1日3レース行う地方競馬の祭典「JBC」(ジャパン・ブリーディングファームズ・カップ)が初めて開かれることが決まっている。ダート(砂)競争の魅力向上や地方競馬の発展などを目指して01年に創設されたもので、南関東に4つある地方競馬のうち3場(大井、川崎、船橋)では開催済み。

地方競馬の実力馬に加え、JRA(日本中央競馬会)のスターホースが参戦、距離、性別ごとに王者を決める。県浦和競馬組合は、来場者3万人、売り上げ60億円を目指す。

これに先立ち9月2日
一般、指定席計738席を持つ地上4、地下1階建ての「新2号スタンド」が運用を開始した。どの席からもレースを観戦でき、災害対策として太陽光発電設備や雨水を利用するトイレ設備など「中央競馬並みの設備」を誇る。


 

 

 

 

 

 

 

 


住みたい街ランキング 大宮9位、浦和10位

2018年04月09日 10時54分59秒 | 市町村の話題


住宅情報サイト「SUUMO」を運営する「リクルート住まいカンパニー」(東京都港区)が発表した2018年「住みたい街ランキング関東版」で、埼玉県で初めて、さいたま市の大宮が9位(昨年15位)、浦和が10位(同19位)に食い込み、トップ10入りを果たした。

ランキングは、東京都、神奈川、埼玉、千葉、茨城の4県に住む20~49歳の男女7千人を対象にインターネットでアンケートを行い、集計した。この調査は10年前からほぼ毎年実施されている。順位は、昨年の3位から初めて1位になった横浜市を筆頭に、恵比須(昨年2位)、吉祥寺(同1位)、品川(同5位)、池袋(同7位)、武蔵小杉(同6位)、新宿(同12位)、目黒(同4位)に続いて大宮、浦和となっている。

都県別にみると、神奈川が1か所、東京が7か所、埼玉が2か所で、千葉と茨城からは選ばれていない。

投票者の居住地を見ると、大宮は78.3%、浦和は84.3%と県民のシェアの高さが際立っている。さいたま市が毎年行っている市民意識調査では、約8割が「住みやすい」と回答しており、本年度の調査でも83.4%と高い割合を示した。

県下最大の商業地大宮は、新幹線やJR、私鉄合わせて12路線が乗り入れる鉄道の要衝。15年にはJR上野東京ラインが開通、都心や湘南へのアクセスが容易になった。

近くの「さいたま新都心」には、横浜アリーナの2倍の収容力を持つ「さいたまスーパーアリーナ」、さいたま 赤十字病院、県立小児医療センターがあるのも、スポーツや興業、医療の面から評価を上げている。

ここで「さいたまクリテリアム」が毎年開かれるようになったのも、さいたま市の知名度を高めている。世界最高峰の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」のパリでのゴールインの競り合いを、その年のトップ選手を招いて再現するものだ。

浦和もJR3駅が乗り入れ、上野東京ラインのほか湘南新宿ラインも停車する。13年の駅の高架化で駅の東西の行き来が改善され、15年には駅ビルのアトレ浦和が開業、18年3月16日には浦和駅西口の駅ビルもオープンした。大宮、浦和とも鉄道の便利さに加え、都心へ約30分程度という立地の良さが加わり、「住みやすさ」を高めている。

JR東日本が整備した7階建て「JR浦和駅西口ビル」(写真)では、15年からアトレ浦和の北と南エリアが駅の南北高架下で先行営業しており、今回1~4階の商業施設「アトレ浦和ウエストエリア」の完成で、全国農業協同組合連合会(JA全農)が100%出資の「JA全農ミートフーズ」直営のトンカツ店などのレストラン、エステサロンなど21店がオープン、計52店舗となった。5~7階には東日本スポーツ運営のフィットネスクラブ「ジェクサー・フィットネス&スパ浦和」が入居した。

1階にはJ1浦和レッズのオフィシャルショップ「レッドボルテージ」もできる。

駅の東西連絡通路と中ノ島西口バスターミナルを結ぶ地下通路の整備は、さいたま市の事業で、長さ54m、幅4m。市はサッカーJIの浦和レッズと提携し、通路の愛称を「浦和サッカーストリート」と命名、壁面にタッチ式のデジタルパネルを設置、チーム情報のほか、観光、地域イベントなどの情報が見られる。

県との玄関口の浦和駅の再開発は、1981年の伊勢丹・コルソの営業開始からの課題だった。今度の駅ビルと地下通路の開業で、残る再開発事業は、西口の南高砂地区だけとなった。

 

 

 

 

 

 


全国一のペースで進む高齢化

2018年04月03日 17時53分58秒 | 人口(外国人)

全国一のペースで進む高齢化

さいたま市の、それも東京に最も近い南区に住んでいるため、毎朝、保育園のお散歩や、区役所の子育て支援センターで赤ちゃんの姿を多く見かけるので、「少子高齢化日本」の中でも埼玉県は例外で、「若く元気な県」だと思い込んでいた。
実際、05年の国勢調査では、「生産年齢人口(15-64歳)」を総人口で割った比率が69・4%と日本一高かった。05年には、県民一人当たりの国民医療費は全国一低かったのである。

2010年の国勢調査では、埼玉県の平均年齢は43・6歳。沖縄、愛知、滋賀、神奈川県に次いで47都道府県の中で5番目に若い県だった。

ところが、人口760万人(15年の国勢調査)の埼玉県で、高齢化が全国一のペースで進んでいるというから驚く。

若い頃、埼玉にどっと流入した「団塊の世代」(1947~49年生まれ)が老人の仲間入りをしたためである。

埼玉県は東京に隣接している地理的条件から、東京都に近い市に、転入者から転出者を差し引いた「社会増」がプラスされる形で、人口増を続けてきた。

17年1月末発表の総務省の「人口移動報告」によると、16年の県内への転入者から県外転出者を差し引いた「転入超過数」は1万5560人と11年連続でプラス、東京都,千葉県に次いで3位。さいたま市が県内トップ、越谷、三郷、志木、草加など県南の市が続いている。さいたま市は8655人で、全国の市町村別でも、東京都特別区(23区)、大阪市、札幌市に次いで4位だった。

この転入超過に「自然増」が加わり、県人口は、1977年に500万人、87年に600万人、2002年に700万人を突破した。

ところが、近年、その伸びが鈍ってきた上、高齢者の伸び率が全国最高を記録していることが分かった。

総務省が14年4、6月に発表した人口推計と人口動態調査で確認されたもので、2013年10月1日時点の人口推計では、埼玉の65歳以上の人口は前年比で4.8%、75歳以上でも5.4%と、いずれも47都道府県で最も高い伸び率だった。65歳以上が総人口に占める割合は23.0%で、前年比1.0%上昇した。

14年10月1日時点の総務省人口推計では、65歳以上が173万人と総人口の24.0%(前年比1.0%増)、75歳以上が73万人と10.1%(前年の9%台から10%の大台に)を占め、その伸び率は4.6%、4.7%といずれも47都道府県で最も高かった。県民のざっと4人に1人が65歳を越えようとしているわけである。

10年の国勢調査で75歳以上の割合は8.2%で日本一、65歳以上に占める要介護(支援)認定者の割合(11年度末)も13.5%と日本一だった。

日本最高齢どころか世界最高齢で、ギネスワールドレコードの持ち主も14年6月以来、埼玉県人だったが、15年7月7日死亡した。さいたま市中央区の百井盛さん(112)で、1903(明治36)年福島県生まれ、約60年前から現在のさいたま市で暮らし、県立与野高校の校長などを務めた。

救いは、65歳以上の高齢者のスポーツ行動者率が58.2%(11年10月)と日本一であることである。スポーツで身体を動かす老人は健康だからだ

国勢調査に基づく人口推計は毎年発表される。県の65歳以上の増加率が全国で最高なのは、10年の国勢調査からすでに4年続いている。

総務省が16年10月26日発表した15年国勢調査の確定値によると、65歳以上の人口は、178万人と前回調査から22%増え、千葉、神奈川県を上回り、全国トップの増加率となった。総人口(約726万人)にしめる割合は24.8%と4.4ポイント上昇した。

これは突然起こった現象ではない。県の高齢者の増加率が全国一になるのは、予測されていたことだ。

12年3月末時点の住民基本台帳に基づく人口動態調査(総務省)では、埼玉は東京、千葉とともに、初めて死亡者数が出生者数を上回る「自然減」に転じている。

 「自然減」になれば、「社会増」がなければ、人口は増えない。

 県内63市町村のうち43市町村で人口が減っていると確認されたのは、住民基本台帳に基づく総務省の人口動態調査(14年1月1日時点)である。

熊谷市の1143人を筆頭に、久喜市の819人が続き、春日部市や秩父市も700人規模で減少した。

戸田市や志木市など東京に近い県南部の市町を中心に20市町では人口が増えた。

県内への外国人の増加人数は3978人で、47都道府県で一番多かった。中国人、ベトナム人が主で川口市(1370人)が最も多かった。

川口市の外国人総数は2万2958人で、さいたま市を上回り県内で最も多かった。

JR京浜東北線蕨駅から徒歩約8分、蕨駅から東京駅まで30分の位置にある、川口市芝園町の都市再生機構(UR)の「芝園団地」では、約4500人の入居者のうち半数以上の2500人超が外国人。9割以上が中国人で、日本人は高齢者、中国人は子育て世帯が多い。

多文化共生の研究者や学生の協力で、「芝園ふるさと祭り」には中国人も参加、中国人の自治会員も徐々に増え、役員も誕生した(東京新聞)。東大や早慶大など8大学30人の学生や院生らが参加して、「芝園かけはしプロジェクト」が15年2月に発足。交流を進めている(朝日新聞)。

15年1月1日の人口動態調査では、県の総人口は前年比0.22%増の30万4896人。県内の外国人の人口は 6487人増の12万6719人になった。

県の日本人の人口は、自然増減は5329人と11年以来のマイナスなのに、転入者と転出者の差である「社会増減」がプラスで、全体として9561人増えた。

法務省のまとめでは、県内の外国人は11年以降増加し、15年末時点で13万9656人と、都道府県別で5番目に多い。国・地域別では150か国・地域から来ていて、最も多いのは中国の5万5716人で、フィリピン1万7820人、韓国人1万5548人が続いている。

秩父地方や北部を歩いていると、赤ちゃんの姿などまず見当たらず、人影も少ないのに気づく。道に迷っても人がいないので聞きようがない。商店街には閉まったままの店、農村部には廃屋が目に付くようになった。

国立社会保障・人口問題研究所が、10年の国勢調査を基に13年3月に発表した「地域別将来推計人口」によると、40年に埼玉県の人口は、90万人減って630万人になる。

65歳以上の割合は20%が35%。驚くべきは75歳以上の人口の絶対数で、埼玉と神奈川県は10年の2倍以上になる。

同研究所が14年4月に公表した「世帯数の将来推計(都道府県別)」では、35年には本件の75歳以上の独り暮らし世帯は22万3000世帯と、対10年比で35%増になり、全国で最高の増加率を示すという。

15年の国勢調査に基づく推計では、県内の75歳以上人口は45年に131万4000人まで増える。東京都、神奈川県、大阪府に次ぐ4番目の多さになり、増加率は1.70倍と沖縄県(1.75倍)に次ぐ高さだ。

法務省が19年4月12日発表した18年10月1日現在の人口推計によると、県の総人口は全国5位の733万人。75歳以上の人口は92万2000人と前年比5.5%増え、47都道府県で最も高い伸び率を示した。総人口に占める75歳以上の割合も12.6%に上り、15歳未満(12.2%)を上回った。

数字が多いので恐縮ながら、忘れてはならない埼玉県の深刻な人口動態である。

 


自転車損害賠償保険が義務に 18年4月から埼玉県

2018年04月02日 14時09分05秒 | 街道・交通


平坦地が多い埼玉県は、全国でも自転車保有率は全国でもトップクラス。県警によると、自転車側が過失割合の高い「第1当事者」になる人身事故は17年県内で1103件起きた。

交通事故による死者の中で、自転車がからむものが多い。18年も3月29日現在で、自転車による犠牲者は前年同期より4人多い10人。17年は全国ワースト2位の32人だった。

ところが、昨年の県民の自転車保険への加入率は約45%と半数に満たない。このため自転車事故の被害者になっても賠償金が支払われず、泣き寝入りするケースも多い。

このため県は、自転車事故が起きた際に、被害者の救済と加害者の経済的負担の軽減を図るため、「埼玉県自転車の安全な利用の促進に関する条例」を18年4月1日から施行した。

自転車保険に加入しなくても罰則は設けられていない。自動車保険や火災保険の特約として付帯するものもあるので、自分の保険で自転車事故をカバーできるかどうかまず確かめておく必要がある。

新たに自転車を買う場合には、自転車小売業者は保険の加入の有無について確認することになる。

自転車保険は、大阪府、兵庫県、滋賀県、鹿児島県が義務化されていて、京都府は埼玉県と同様に4月から義務化された。

草加市では保険会社とともに、最大1億円の個人賠償責任などを保障する独自制度「入って安心!RinRinそうか」を創設した。

小学生が高齢の女性に重い障害を負わせ、1億円近い賠償が命じられたケースケースもあり、自転車事故と軽くみては大変なことになる。

自転車保険はまだなじみが薄いので、県防犯・交通安全課では問い合わせも受け付けている(048・830・2955)。県のホームページでも損保会社や共済などの保険の内容を一覧できるようにしている。