最近の山小屋はどこも立派できれい。 密閉性も良いようで受付に入ったら、中の暑いこと参りました。 そんなことで今回の山行で利用させて頂いた、双六小屋、黒部五郎小舎と鏡平小屋の3軒とも、寝る時はTシャツだけで平気でした。
また乾燥室もガンガンに効いており、びしょ濡れのタオルなど10分もあればカリカリになっていました。 干すのにどうしようかなどと考えていると、自分が干からびてしまいそうでした。
朝食は2回目の5時。1回目は4時から始まりました。 山に行くと、出された物は残さず食べるようにしているのだが、どうも食べるペースは歩くのと違い遅いので、いつもビリ。でも慌てずノンビリお茶を御馳走になっている。 双六小屋側から見た鷲羽岳(2924m)
双六小屋の出発は6時15分であり、昨日の二の舞を演じないよう水を3本満杯にして、早めに外に出て待機した。 日の出は5時と聞き、準備していたら5時を過ぎてしまい、もう明るくなっていた。
天気が良いと周りの山岳風景は、全て綺麗に見えてくる。 だから家に帰り写真の整理をしていると同じような構図の写真がいくつも目に付く。
皆さんが集合し軽く運動して、水場の横から双六尾根に取り付く。 歩き始めのリズム作りは大切なので、焦らず人数の確認をしながら最後尾に付いた。
中道分岐通過、6時50分。この中道を進み双六岳と丸山の間の尾根道に合流する 尾根に向けて登り出す前は広大な高原道のハイキング。 こんな所は何時間歩いても飽きない素晴らしい北アルプスです。
尾根の合流点通過、7時50分。 どこを見ても感動で興奮気味であることを自ら実感し、迂闊な 1歩を踏み出さないように気を引き締めた。
尾根上の丸山(2854m)を通過し、前方の三俣蓮華岳(2841m)に登り返す。 巻き道があれば、わざわざ山頂近くまで登らなくても良いのだが、そう甘くはない。 三俣蓮華岳登頂、9時10分。
10分山頂からの景色を楽しみ、今回の山行目的の山「黒部五郎岳」(2840m)に向け進路を取った。
稜線上から下りに入る前に交替し、私が皆さんを先導した。 正面には五郎カールを見せた黒部五郎岳が聳え、それを見ながら黒部五郎小舎に向け一気に高度を下げる。 小舎近くになると大きな岩がゴロゴロした涸れ沢のような登山道を直滑降に下る。 明日はここを登り返すのか と思うと疲れた足には厳しく思われた。
黒部五郎小舎到着、10時35分。 休憩後には今日中に黒部五郎岳の山頂を皆さんで踏む予定なので、荷の整理をし、必要なものはサブザックに詰め、大きなザックをどうしようかと受付に尋ね団体名を告げたら、既に部屋は確保されているとのことで、それぞれ指定の部屋に運び入れた。
遅れた方を待つ間、水の準備を行い五郎へのコース取りを、行きは五郎カールから取付き下山は稜線コースの周回とすべく考えていたら、小舎の方が、午後は雷雨になることが多く、雷が鳴ったら稜線には出ず、必ずカールコースを戻って下さいと忠告を頂いた。
全員が集まった11時40分、軽い荷で黒部五郎岳に向かう。 踏み込めば踏み込むほど奥が深く、樹林帯の中を徐々に高度を上げる。1時間ほど歩き、ようやく五郎カールが見え始めた。
カールの中を進み、稜線に出る急登はきつかった。 後ろの方の荒い息遣いが聞こえたが、ガレ場で登山道が狭かったので休まず稜線上まで頑張って頂いた。
黒部五郎岳山頂は稜線上に出てから西側より回り込んで、山頂に到達した。14時15分登頂。 2年越しのリベンジ達成の瞬間でした。 15分山頂からの展望を楽しみ下山の途についた。
雲は出始めたものの雷雨の心配はなかったが、皆さんに大分疲れの様子が伺えたので、稜線コースより安全な往路のカールコースを戻ることにした。 こちらは稜線コースです。
カール内では地図上に表示された水場を探し、はっきり判らなかったが大きな岩の下からコンコンと湧き出る冷水を御馳走になり、とても美味しいのにビックリ。 お腹を壊した人はいませんでした。
疲れた足で樹林帯の中の下山も辛いものがありましたが、皆さん小舎での食事を楽しみに頑張って下さいました。 黒部五郎小舎帰着、16時45分。