ミュージカル「DNA-SHARAKU」
1/10(日) 初日マチネ 新国立劇場中劇場 1階10列上手
【演出・脚本・作詞】小林 香
【音楽】井上ヨシマサ
【映像】齋藤精一(ライゾマティクス)
【出演】ナオト・インティライミ / 小関裕太 / 新妻聖子 / 坂元健児 / 田野優花(AKB48) / ミッツ・マングローブ / 藤岡正明 / Spi / 大野幸人 / Miz / 朝海ひかる / 中川晃教 / イッセー尾形 ほか
【上演時間】2時間55分(1幕90分+休憩20分+2幕65分)劇場発表より。初日はカテコ含め3時間ちょい越えぐらいでした。
(追記:1/11現在、1幕は85分に短縮との情報ありました)
【グッズ】パンフレット2000円。ひとり2ページの写真、Q&A、ナオトさんと小関くん対談に加え写楽や人工知能に関する解説文、演出小林さんによる参考資料解説など。他にも手ぬぐい、マグカップ、トートバッグなど。出演者個人のグッズは販売なし。
(以下、ストーリーや演出のネタバレがあります)
初日に行ってまいりました。で、今日になってようやくパンフレットを開いています。
今さら知ったんだけど、主催はNHKエンタープライズさんで、これは創立30周年記念事業なんだとか。演出家へ与えられた命題は「クールジャパンの源流を探る」だそうです。思っていたよりずっとハナシが大きいんですね。
その演出の小林香さん、今まで「Underground Parade」「TATTOO 14」「ピトレスク」、あとStarSコンサートを拝見したのですが、私が持っているイメージは「はっきりした起承転結はないけれどがっつりした世界観がある」。
今回の作品もその通りでしたが、規模がとてつもなく大きくなっていました。
当初「4つの時代を舞台にする」と言われ「うわー理解できないかも」と心配しましたが、江戸時代と100年先未来の行き来が多く、台詞もわかりやすい。なんといっても映像表現がすごくって、紅白歌合戦を思い出しました。紅白って「数分間のパフォーマンスに全てをかける」というギラギラ具合が大好きなのですが、絶え間なく舞台全面に投射される映像のクオリティが素晴らしかったです。
ストーリーや設定に少しゴーインなところもあるけど、SHOWの要素のところがとっても見応えがありました。
初日特有のアレコレはいろいろあったけど、このあとは芝居部分もテンポアップするだろうし、ソロの後は自然と拍手も起こるだろうし(初日は客席も固かった)、次回の観劇時は期待したいです。
演者はなんといってもナオトさん!
「当て書きというのはこういうこと」という見本を見せてくれたようで、親しみやすいキャラが好感度MAXでした。ダブル主演の小関くんは対応するように若さゆえの鬱屈とか危うさが見えて頼もしかった。
あとミッツさんがあんなに歌えるとは…とか聖子ちゃんの薄幸な感じが見事…とか田野ちゃん(と呼んでいいの?)がすっごい魅力的でこれからミュー主役張れるかも?…とか大野くんMizさんのおかめひょっとこチームの祝祭感…とか語りたいのですが、また別の機会に。
では在人(あると)について。
さらに大きくネタバレします。辛口であるようなないような。
ゲネプロでの囲み会見の模様が、アップされていました。
VIDEO DNA-SHARAKU 囲み取材 アステージ【Astage】
あっきーは1:50あたりから役どころについて短く話しますが、コメントし終わったあと、すぅっと後ろに下がるんですね。
本番もまさにこんな感じでした。
終演後、観劇したあっきーファンの感想がなかなか上がってこないことからも「察してくれ」という言葉が最適かも。
在人は徹底した悪役なので、もちろん舞台上では仲間外れだし一番の見せ場の「写楽ショー」にもいないし、それは仕方ないんですが、なんかこう非常にモヤモヤしました。出番の多い少ないではなく。
ここからは私の個人的な思いなんですが、在人はその出自といいビジュアルといい「SAMURAI7」のウキョウ様を彷彿とさせます(あっきーは「こういう役は初めて」と言ってるけどね)。過去作品と比較するのは全くもって野暮なんですが、ウキョウ様には悪役たるべくの「裏打ち」がありました。
在人は人工知能に育てられたというベースがあるけれど、私にはその行動原理があまり見えなくて…「なぜ今和服で登場?」「なぜそこで刀を出す?」と突発行動に驚くばかり。これも下種の勘繰りなんですが「ああー各所カットされたのかなぁ」と邪推してしまう。
ま、これだけ登場人物が多いんだから一人アタマの配分時間が短くなるのは十分承知なんですが、ファンの欲目というか、そんな狭い了見の自分も恥ずかしいのけど… 時間と代金に見合うプラマイをついつい考えてしまうのは仕方ない。
まあこういうこともよくあることで、今後はプラス要素を探して楽しみを見つけることに方向転換かな。音楽担当の井上ヨシマサさんによると「毎回台本にない事ばかりやる天才 中川晃教」だとか。
次回の観劇までに自分の頭の中で在人くんのことをいろいろ妄想して、持ち込みたいと思います!