それはまた別のお話

観劇とか映画とかの感想文を少しずつ

「DNA-SHARAKU」 1/14 マチネ

2016-01-16 | 舞台
ミュージカル「DNA-SHARAKU」
1/14(木) マチネ 新国立劇場中劇場 2階2列センター(A席)



(先週観劇の思い出し記録。相変わらずネタバレ満載です)







いつも演劇見るときに思うのですが、「自分は初見のときは7割ぐらいしか消化できていない」ってことです。
特にオリジナル作品で出演者が多いスケールが大きなものだと、残り3割の取りこぼしも大きくなる。

初日に大きく見逃してしまったのが、松平定信さんです。
あれ、カミシモ着ている人がいるけど誰?在人さんがお酌してるけど?でも中の人サカケンさんだよね?
…と迷いながら見ているうちに台詞を追えなくなり、そのあとに繋がる在人の行動に唐突感が。なるほどだから侍の衣装で日本刀なのね!

そんなわけで今回は2階席の2列目から観ましたが、全体が把握できてよかったです。
特に江戸の場面では「こちらの部屋ではこんなことやってんのね」というのが俯瞰できて。
ま、つまり「残り3割」に重要情報があると初見の自分評価が下がってしまい、それが贔屓の出演者に関わることだと終演後のお友達との反省会で「なんかよくわかんかったよね~」とさらにその自分評価が倍増してしまう…ということですね。

2階席からの遠目でも、在人のカラコンがどっから見ても四白眼で、不気味な雰囲気を出していました。メイクも近未来感を出しているのか、白っぽくてマットな質感。そのまま和服を着て刀振り回すともっと不気味。
やはり衣装やメイク、小道具も大道具も「お金かけてんな~」というのが実感です。

そして、たぶん展開がわかっているからこそもストーリーの中に入りこめた。この作品を通して主張したいことは実に明白で、それが私たち「芸術を愛でるもの」(カッコよく言えば)の姿勢が問われることなんだから、ズキュンとするのは間違いないよね。
なんせ感情をスキャンされちゃったんだからさっ!

初見でキョトンとしてしまった2幕クライマックスの「写楽ショー」もすごく楽しめました。なんというか過剰なサービス精神があって。
ここで「よし手拍子入れよう!」と思ったのですが、最初から通して全然拍手も手拍子も入らない…というか自粛モードな雰囲気があってできませんでした。
憶測ですが、初めてミュー出演のナオトさんファンや秋葉原方面からの出演者ファンの間で「はしゃぎ過ぎて引かれないようにしよう」という遠慮ムードがあったのかも… 
いやいやカテコ(特に千穐楽など)だったら、掛け声かけても許されるような気がするけど。だったら私も「あっきー!」って掛け声かけられるし(そっち?)

展開も演出もよくわかっているリバイバル作品や、ミュージカル的要素満載の作品が好きな人には「歌をもっと聞きたかった!」と思うのはやむを得ないかと思います。
あときっと「なんとしてでも3時間以内」という縛りがあったのかしれない「ダイジェスト感」があったのも確か。
でも「ええ~」という出演者が誰もいなかったのもよかったし、お正月に相応しい豪華で祝祭感あふれる作品でした。



(追記 1/16)
収録カメラが多数入っていたと聞きました。これはNHKで放送するよね!映像を加えたりなどの工夫があるかもね!
期待してHDDの余裕を作っていきたいと思います。
コメント
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