「デスノート The Musical」4/22(水)ソワレ 日生劇場 1階J列センター
【原作】「DEATH NOTE」(集英社 ジャンプコミックス)
【音楽】フランク・ワイルドホーン
【演出】栗山民也
【歌詞】ジャック・マーフィー
【脚本】アイヴァン・メンチェル
【出演】浦井健治 / 小池徹平 / 唯月ふうか / 前島亜美 / 濱田めぐみ / 吉田鋼太郎 / 鹿賀丈史 他
原作マンガは未読、アニメ版も映画版も見ていません。話が理解できるかとても不安でしたが、一切予習せずに観に行きました。
でもそういう客席に配慮してか、とてもわかりやすく作ってあった。
ライトがノートを拾ってその効果を確認する場面からはじまり、ああそういうことなのね、私だったら誰の名前を書くかなぁ…と不届きなこと考えていると、芝居はさくさくと進む。
原作はコミックスで十数巻というから、いろいろと端折っているんでしょうね。きっかけは「オレが悪人を退治してやる!」という(屈折したにせよ)正義感からの行動だったのに、いつのまにかLとの「アイツの正体を暴いてやる!」というゲームにすり替わっていく過程がよくわかりました。
歌も印象的で、ワイルドホーンさんの作品はそんなに観ていないけれど、耳に残るしリプライズのアレンジも素敵でした。
登場時からびっくりしたのが「エル」の徹平くんで、ビジュアルを極限まで近づけてた(って原作知らないけど…)。表情、目の開き具合、背中を丸める角度、すごいなぁ。これをシングルで演じてるなんてとっても大変なんじゃないかな。
逆に自由度高いのが鋼太郎さんで、いや自由にやっているわけではないと思うけど、狂言回しとして大活躍でした。随所で笑いを取るし、その寄り道を自分で戻していくし。知らなかったけど初ミュージカルなんですね。ラストも「そうだよね、だって神様だもんね」と妙に納得できるのも鋼太郎さんの存在感があるからなんでしょうね。
濱田めぐみさんの歌は期待してたほど多くなかったんだけど、十字架のミサに侍って歌う歌がよくて、唯一泣けた場面でした。
ただ「レムはどういう約束事で砂と消えたのか?」が二幕でバタバタ説明されて、私には少し理解できず。衣装がすごくキレイ!メイク込で私も着てみたい…
ラスト場面で歌われるアンサンブルさんのコーラスが素晴らしくってトリハダ立ちました。男性パートが美声揃いなんですね。
浦井くんは特に語ることが見つからない(笑)
かっきーだと違うアプローチになるんだろうか。ダブルを両方観たくなる罠が転がってますね。
舞台の奥から群衆が向かってくるところの照明、心臓を象徴するリンゴのビジュアル、シンプルだけれどもスタイリッシュな装置、とても綺麗でした。その世界観が原作と合っているのかどうかはわからないけれど。テニス試合も原作にあるの?(テニミュのパロではないんですよね)
この作品、日本が初演で各国に輸出されるみたいですよね。そういう時代になったのね。最近は東宝作品も学生団体を数多く受け入れているけど、この作品も学生さんにミュー入口として観てもらうのにピッタリかもしれません。